日記:2003年08月

最終更新:2003年9月2日 21:21



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安形氏にめいる
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08月31日
(日曜日)

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思い出に浸る,ヒマはない

 [生活] いったい何がどうしたというのだろう.身体が勝手に床におちているゴミを気にしてしまう.

  現在,思いっきり掃除モードなのです.今回のはここ数年で最大,というか杉並に引っ越して以来最大かも.

  とにかく我が部屋にはモノが多すぎる.しばらく使っていないものはつぎつぎと処分決定.

  キーワードは,「情け容赦なく」,別の言い方をすれば,「聖域を設けず」というところか.

  なぜこんなもの大事にとっておいたんだ?というものが次々と登場.3年間存在も忘れていたようなものなら,今後使うことも,いや思い出すこともないでしょう.速攻でゴミ袋へ. 3年間袖を通していないような服も追放だ.

  「いつか使うだろう」と思っても,その「いつか」は永遠にこない,これが人生で得た教訓(?).

  難しいのは,思い出のあるもの.たとえば女の子からもらった手編みのセーターはどうする? もちろん悩むことはありません.そんなものは実在しないのですから(笑) それ以外は,ある意味知的好奇心の原点となった本を残し,廃棄処分.

  おっと,本と古着はどこかに寄付した方がいいかな.しかし古着にしても洗濯・アイロンをしてから出すように書いてあるところばかり.

  2部屋しかないのに,45リットルの東京都ゴミ袋が,8ついっぱいになりました.それ自体吃驚です.

  もしどこかの探偵社が私をつけねらっていて,ガーボロジー(ゴミ調査から対象者の生活を推測すること)をしかけているとしたら,これから数日のゴミを見て仰天するかもしれませんね.こいつどんな生活送ってるんだ?というわけで.

 [文化芸術] 今日の音楽は,ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」. マイベストの1曲「ザナドゥ・シナリオ1のエンディングテーマ」に並ぶ,もの悲しいなかに懐かしさを感じさせる美しい曲です.

08月30日
(土曜日)

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対決

 [サッカー] 商売上手,ってところ.週間サッカーマガジンNo.936(2003/8/26号)で,ベルディの特集をやっていたのですが,よく見たら第二特集がウチのチーム.「セカンドステージの台風の目」としてこの2チームが取り上げられていたというわけです.

  ベルディの監督は,元監督として今でも清水の人に愛されているアルディレス.

  この2チームはファーストステージの後半になって急激に成績を上げてきたことが共通点なのです.

  さて,今日は実はその2チームの直接対決.おいおいいきなりかよ…

  結果は3-1.三都主のFK,森岡のスルーパスから安,三都主のFKから森岡のヘッドで3点. ちなみに失点はエメルソンのOGらしい.てことは全ゴールウチの選手が決めているわけ(笑).

 [生活] 部屋の掃除,本格開始.

08月29日
(金曜日)

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どんな思いで

 [文化芸術] 昨日あつめたバッハの曲のうち,これまで聞いたことがなかった曲をえらく気に入りました.喜びと輝いた心を呼び起こす旋律と和声をもつオルガン曲です.

  しかし,その題名がなんともその曲調とは違いすぎる.「人はみな死すべき定め」ですって.原語でいうとAlle Menschen müssen sterben(BWVでいうと643番→MIDIファイル).

  教会なんかで荘重な雰囲気の中でこの曲を,それも題名を知って聞くとき,人は生と死について何を思うのでしょうか.もしかすると死というのはキリスト教徒的には神の国に迎えられる喜ばしい「栄光」なのかなぁ.

 [電子・コンピュータ] ところで,だ.RealPlayerだとオルゴールの音になるMIDIファイル(2声のインベンションや平均律のプレリュードをオルゴールでやるとこれがなんとも妙なる味わいを醸し出すのだな)が,なぜかWindows Media Playerではピアノの音になってしまう.音源として別のものを使っているのかなぁ.

08月28日
(木曜日)

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そのころ日本は江戸時代

 [文化芸術] 長谷川等伯と高畠華宵の両個人的大画伯は,時代がえらく違う.

  その二人にはさまれる時代,欧州ではJ.S.Bachが活躍.

  最近のマイブームは(というか昔から大好きだったけど),J.S.Bachなのです.

  といってもCD買っている余裕はないな.というわけでこんなとここんなとこミラー)を覗いてMIDIファイルを漁る日々.

  部屋には荘重なオルガンや軽快なチェンバロ曲,流麗極まりない管弦楽組曲が流れております.

  華宵先生と同じだ.それまでの歴史になかった(と言い切ってしまうのは両者のいずれについても微妙なの問題をはらむのだが)代物,まだ誰も見たり聞いたりしたことがなかったものを自分の才覚で作り上げた孤高の藝術.

  中学の頃Das Wohltemperierte Klavierに出会ったときの吃驚度は今でも忘れられません.ちょうど大学院生のころ弥生美術館で華宵先生の絵と全くの偶然に対面したときと同じように.

 [ひと][文化芸術] ちなみに最近A mollとかG durとかといったバリバリ音楽用語を10年ぶりに聞いたので(そういう言語を話す人の話を聞く機会があった),ますます「生活に音楽を」運動がマイブームになりつつあります.

  ちなみにここ数日のもう一つのマイブームは,部屋を掃除したい!というものでして,数ヶ月に一度の頻度でこういうことが起きるのです.ちょうど週末は悪天で山に行くのは不適のようです.さて…

08月27日
(水曜日)

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死闘

 [サッカー] ウチのチームはガンバ大阪に3-2,二度追いつかれて最後に太田(おっと出てきたか!しかも安に替わっとは…)がきめて逃げ切り.それにしてもn点とるときは必ず(n-1)点以上取られるのがウチのチーム.

 [サッカー] JSkySportsで1990年代のUEFAヨーロッパチャンピオンズリーグの決勝を放映しています.

  懐かしいメンバーも.ライカールトやパパン,そしてああなつかしいファンバステンがいたACミランはデサイイーやバルテズ(髪がふさふさじゃん)がいたマルセイユに負け,しかし別の年にはクライフ率いるFCバルセロナを4-0でやっつける.そうそう,その4点中2点はのちにウチに来たマッサーロの得点. ロスタイムの劇的大逆転が起こったマンチェスターユナイテッドvsバイエルンミュンヘンも放映されました.

  先日は,去年の決勝のジダンの美しいボレーを見たのちは,さて開幕したプレミアでガンナーズvsボロを観戦していました.アンリのアシストでのヴィルトールのゴールは,細かいところをダイレクトでポポンとボールを弾ませたもので,なんだか達人のケン玉でも見ているかのような,マニア好みの美しいゴールでした.

  安形がサッカーをやるときはポジションはGKなんだけど,それでもゴールは美しい.

08月26日
(火曜日)

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何を知っているって?

 [研究][水] 突然ですが,名水大全掲示板から自分の書いたことを転載(一部修正):

  いわゆる「波動」関係者の書いた本のなかで,何冊かベストセラーが出ているようです.そのうち私のところによく問合せがくるのが江本勝氏による

  「水からの伝言」「水は答えを知っている」「同・2」

  (さらに最近何冊か水関係の本を最近になっても出しているようです)

  例の,善意の言葉をかけた水と悪意の言葉をかけた水とでは氷結時の結晶形態が違ってくるという本です.

  故あってこれを読んでコメントすることになりました.

  「『道徳の内容と,それとは関係のない氷晶の写真集』と思えば実害はないが,その両者をなんとか科学っぽくつなごうという珍妙な努力が,かえって著者らに対する哀れさを感じさせる本」と私の信頼できる知人は言っておりましたが,さぁ果たして私の見立てはどうなるか.

  度が過ぎる場合はどこかで血祭りに挙げなければいけません.

  だいたい,雪の結晶がどういう条件の時にどのような形になるか明らかにした中谷宇吉郎の,日本が世界に誇る業績を正しく(批判的に)検証したうえでこういうこと言ってるんだろうか?(→参考1同2

  ただし,科学の立場からいうと水が生体の「感情」を理解する(もしくは同調する)ということを完全に否定することはできません(肯定することはもっとありそうにないので念のため).先入観無しにこういった主張に向き合う必要があります.が,故カール・セーガンの言葉を借りるなら,大それた主張をするには大それた証拠が必要(そして,その証拠を提出するのは主張する側の役目である). したがって,この本には,氷晶形態を統計的に分析した結果,あるいは分析の対象となるようなデータが掲載されているのかきちんと見てみます.出発点となる「事実」報告に虚偽・錯誤があったら信憑性は地に落ちるのです.

  残念ながら僕らに与えられた時間は有限であります.科学者の役目は「子孫に胸をはって残せる知識・理論・技術・技法・考え方」を形成すること」だと思っております.私自身がこの目標に向って進むには,多くの枝葉を無視しなければなりません.この本がその「枝葉」以上の存在かそれとも正真正銘のゴミかは,読んでみておおよそ判明するでしょう.

  あ,もしこれらの本がトンデモ本だったとしても,きれいで豊富な水やそれを生み出す自然に対する畏敬と感謝の念,それから湧水や周辺の自然を整備・保全してくださる地元の方々に「ありがとう」といえる精神をもつこと自体は,私としては大事にしたいものです.

  (以上転載) 問題は,これらの本は実はまだ手に入れておらず,それに誰かからもらう約束もしているわけでもないということです.自分で買うしかないのかな…

  それにしても,これを「どのジャンルの本」と見るかによって批評の内容は大きく変わってきそうですね.

08月25日
(月曜日)

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探偵に憧れたことってありません?

 [ひと] いきなりですが,あなたの探偵タイプチェック

  私は張り込み・尾行探偵でした.

  他のタイプは,「情報収集・聞き込み」「潜入調査」,そしてなぜか単なる「ストーカー」「パパラッチ」「見習探偵」

  どの(専門家的)職業でもプロとしてやっていけるレベルに達するまでは相当の苦労がありますが,探偵も例外ではないみたいですね.

 [経済・社会] 根津駅近くで軽く一杯飲んでさあ終電で帰ろうと思ったら,駅が騒がしい.アナウンスの言うには,JR線内で起こった事故のため電車に遅れが… 次の電車は○○駅をでました.あと○○分で到着の予定です, 云々.

  腕時計を見る.丸の内線間に合わないかもしれないじゃん

  というわけで面倒になり,そのまま回れ右をして大学へ.あ,もちろんさっきの飲み屋に寄り道(笑)

  ただ,安形の時計はいつも3分くらい進んでいるんですよね.もしかしたらその分「間に合わない」側に読みがシフトしてしまっていたのかもしれません.

08月24日
(日曜日)

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5000の水,50000の水

 [水] 名水大全のお仕事をイッキに.「静岡県の湧き水100」という本に載っている水をざっと載せる.そうすると静岡県の名水リストが従来比2倍の長さになってしまいました.やはり地元取材の本は情報量が凄いです.

  こういう本が出ておらず結局リストが長くならない都道府県というのも相当数あります. というわけで大胆な推測:現時点で2600強の水を紹介していますが,おそらく全国で名前のついた水は5000はあるんじゃないでしょうか.

  そして,名前のついていない湧き水まで含めると?何を「一箇所の」湧き水と定義するかが難しいんですが,ざっと見で名前のついている水の10倍で,50000箇所というのはどうだろう?

  いや,それじゃ少なすぎるでしょうね.たった50000箇所では,7.5km2に一つということになります.国土の大半が山地,つまり源頭部湧水が密集した地域であることを考えると,もっと多いはずです.

08月23日
(土曜日)

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  (不意にどこかに出かけたくなる土曜日.しかし職場にいました残念.和訳プロジェクトが進んでいる「Vegetation and the Terrestrial Carbon Cycle : Modelling the first 400 million years」について,担当の第七章の原稿を見直す.著者への質問に対する答えがもうすぐかえってくるはず.それにしてもこの章,どうやって計算したのか分からない数字がずいぶんあるので,細かいツッコミをするのが趣味?の安形にとっては「楽しい」章でありました.あ,もちろん内容も面白いですよ)

08月22日
(金曜日)

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  (MSBlastにNachiに,そしてSobig.Fでネットワークはなかなか大変な状況(→ZDNNの記事).とりあえず自身周辺のPCは無事だったけど,2時間で100通もメイルがくる状況はなかなか厄介.それも誰かのPCに取り憑いたウィルスが私の名前を騙ったことによる結果だから不快感200%というものです.)

08月21日
(木曜日)

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  (TG640で帰国.機内で6本,スカイライナー内で2本の缶ビールをあけ,さらに本郷近くの飲み屋で焼酎を.カウンターで隣に座っていた人は,実は昔の同僚の連れ合いの人のお姉さんで,さらにじつは当の同僚の披露宴のときにお互い顔をあわせていたということが判明.もちろん人間の顔を覚えるのが大の苦手の安形が,顔を覚えていたわけではないですが.)

08月20日
(水曜日)

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カセサート大学/踊り明かそう

  カセサート大学(KU)のがオーガナイズしたセミナです.題して「International Seminar on Innovation Model for Sustainable Water Resource Management: GAME-T Crystallization」

  場所はKU工学部.立派な建物がありました.セミナのプログラムはこっちです

  開会の挨拶で,タイのエラい先生方がけっこううまい日本語で挨拶しているのが印象的でした.

  安形の話はいつもどおり.これまでと変わった点といえば,GAME-Tデータベースへのアクセスが,ページビューで100万を越えたことと,CD-ROM ver.2を現在作っていること,です.

  セミナ会場で目を引いた,というか思いっきり目立っていたのは,会場後方座席を埋め尽くしていた数十人の学生諸君(皆上着は白いワイシャツ/ブラウス,下は黒や紺のズボン/スカート).このセミナが参考になってくれればいいですね.

  発表者を招待してのディナーは,なんと酒なし.旨い料理が出ているのにそれはないよ…

  MIDI音源のカラオケをPCで操るというシカケあり.これは,去年出たチェンライのGAME-Tワークショップ懇親会でもそうだったかも.虫明先生は欠席だったので定番の昴はタイの人が熱唱(これがけっこうちゃんとした日本語に聞こえるところがすごい).沖さんも珍しく自慢のノドを披露.

  あぁやっぱりでました踊り始める人々.それに加わる人々.もちろん安形も.いやはや型がめちゃくちゃ.これは日舞でもならって指先の繊細さを身につけるか?こうしてバンコクの夜はふけていくのでした.

  ディナーが終わると,あとは何も無し.生研組はなんとその晩に帰国するという強行軍. 他のひとはみなマッサージに行ってしまいました.二次?会にさそえず残念.というかオレはどこで飲むんだ.というわけで2日前に向かいのスーパーで買ってきていたビールを部屋でひとり飲んでいました.KU-HOME前の歩道橋から相変わらず車の多いバンコクのストリートを見下ろしながら,「それにしても今回の滞在はえらく短く感じたな〜」と感傷にふけっていました.

08月19日
(火曜日)

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エクセレント助手/タイ版願いの叶う法

 [電子・コンピュータ] NRCT(タイ科学研究評議会)へ.カセサート大のKU-HOMEから歩いて1km強といった立地です.当然歩きます.日向は相当暑いですが,すぐに日陰に逃げ込めるような街のつくりですので楽です.

  さて,NRCTには先日からメイルをやりとりしてすでに知り合い?になっていたエンジニア二人が待っていました.彼らの能力次第で今日の仕事の量が決まります.さて…

  結論から言うと,何もすることはありませんでした.

  いやはや,なんとも使える人材です.自前でIDSのGUIを組んでしまったり,OSを手直ししたり,コンパイラは敢えて積まずに外でコンパイルしてバイナリだけコピーするといった念の入り様もみせたり.

  結局生研サーバから必要ファイルをコピーしてハイ全部おわり.あとはタイのIT産業事情をインタビューしていました.

  というわけで,NRCT内のGAME-Tサーバhttp://game-t.nrct.go.th/は復活しました.

  午後はKUに戻ってGISセンターへ.ここの指導的立場にあるHansa先生と対面.時間があったので翌日のセミナ用アブストラクトを書いてしまいました.

  学生さんを紹介してくれました.Hansa先生「アガタ先生とナンプー先生とどちらの呼び名がいいですか?」安形「もちろん,ナンプーのほうです」(タイ人は大抵あだなでお互いを呼び合う.ナンプーは湧き水の意味で,これが安形のあだ名).というわけでKUではドクターナンプーという言い方が広まってしまいました.

 [ひと][文化芸術] 夜になるとKU-HOMEに日本チームが揃っていました.Hansa先生の案内で近くのレストランへ.外の(エアコンのない)席を選び,皆で食事.たまたま周囲は若手だけとなりました.目の前にはKUの学生5名(うち一人は学部だか専攻だかで一番の成績とのこと).で,教えてもらったことは,

  ★大皿の料理で,最後の一切れ(日本でいうと「遠慮のかたまり」というアレね)をとったら,かわいいガールフレンドができる★

  これ,であります(笑) お返しに日本ではこれこれこういう言い伝えがある云々と教えようと思ったのですが適切なものが思い出せませんでした.神戸ビーナスブリッジに二人の名前を書いた鍵をつけておくと末永く結ばれるという言い伝えがある(というかできた)…などというローカルネタを言ってもねぇ

  あとは調子に乗って,女の子に「君ってかわいいね」とタイ語では何というのか教えてもらうことに(爆).この言葉自体は簡単なのですが,「一つ気をつけたほうがいい」と忠告が.それは,イントネーションを少し間違えると「君って不幸せだね」という意味になってしまうのだそうです.中国語は四声という音の高低があることはよく知られていますが,タイ語は五声なのです.「きれい」と「不幸せな」は発音が全く同じで,イントネーションだけが違うのです.

  もっとも,日本語のイントネーションを学ぶ場合もそれなりの難しさはあります.「大学」というときのイントネーションと「東京大学」というときの「大学」のイントネーションが異なる,つまり声の高低が文脈依存するというのはなかなか最初は外国人にはつかみにくいのだそうです.

  何人かはマッサージに行き,残りは二次会へ.マッサージが苦手な私は当然飲み組.マッサージ派の一人が,すぐ来るというので一応店を教えておいたら実はその店は閉店作業の最中. 一応KU HOMEに連絡しましたが,これがなかなか大変だった.日本人の名前をタイ人に正確に伝えるのは本当に難しいのです.おまけにやっと分かってもらえたと思ったら,部屋番号○△□のところをなぜか□△○と教えられて,もちろんさくっと知らない人に電話がつながったり…

08月18日
(月曜日)

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バンコクへ

  どうせ飛行機の中で寝るからイイヤとばかり,完徹の眠い眼をこすりながらスカイライナー乗車.

  それにしても半そでじゃ寒いぞ.どうなってるんだ日本の夏. ・・・6時間後についたバンコクでは,当然ながらいつものムッとくる暑さ(それでも朝晩や日陰は日本より過ごしやすいかも).

  今日は宿に入るだけ.カセサート大学(通称KU)のゲストハウス「KU HOME」.初めて泊まるのだけど,これはコストパフォーマンスがすばらしい.こんな安くていいの?というところです.

  KUHOMEの3階にはレストランがあり,そこで一人で食事.えぇえぇずいぶんSinghaビール飲みましたとも.タイではこの種のレストランでは生バンド演奏をよくやっていて,ここもその例外ではなし.

  と思ったら,大昔付き合っていた人がすきだった曲が突如流れてきました.この曲めったに耳にすることはないのでびっくり.さらには,おもわず口ずさんでしまっていた自分にもっと吃驚.最後はケンカ別れしたはずだったんですけどね.あぁ歳月はネガティブな感情をも風化させる.

  なんて追憶に浸る間もなく,バンドの演奏は「昴」から「北酒場」への二連発.これに「北國の春」を加えると,日本発のアジアソング3部作の完成だ.それにしてもこの二曲は,タイの生バンド演奏では必ず耳にします.

  KU-HOMEのすぐ近くには8時から24時までやっているスーパーがあります.そこに深夜行ってみました.なんとなく見たような,いややっぱり見たことないような,食材の数々.

08月17日
(日曜日)

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  (明日朝からバンコクにいくので更新はお休みです.帰ってきた頃は東京はちゃんとした(?)暑さになっているかな?)

08月16日
(土曜日)

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たぶんその前で立ち尽くしてしまうだろう

 [文化芸術] 至福の家族像として名高い「納涼図屏風」(久隅守景筆)の展示が東京国立博物館ではじまったらしい.9/21までということは,大巡検(9/16〜22,東北地方)が始まる9/16より前に行かなくてはね.

  そしてそして,わが心の国宝,長谷川等伯の「松林図屏風」,そうあの日本水墨画史上の最高傑作といわれるカリスマ作品が9月から展示されるとのこと(以上は国博の資料参照).安形は別に水墨画全体に凝っているわけではないから各界の代表作くらいしかみていないので本当のことは分からないが,それでも今までに見た水墨画の中では最もこころに訴えるものがあります. もう涙が出るほど美しいという感じの衝撃.

  というわけで同博物館で買ってきた同屏風のミニチュアを机の上において日々眺めている次第なのであります.が,残念ながらまだ実物を見ていないので,ぜひこれは見に行きたいものです.

  松林図屏風の展示は9/23かららしい.多分大巡検の後は山形に残って鳥海山の調査だから,もし納涼図屏風と両方見ようと思ったら,大巡検の前と後にそれぞれ行かないとなぁ.

  ちなみに,もう一つのマイベスト国宝「曜変天目茶碗(稲葉天目)」(東京都世田谷区・静嘉堂美術館)は,今年は展示会がないそうな.残念.

 [文化芸術] あと,これは情報をフォローしていなかったのだけど,愛媛の高畠華宵大正ロマン館では5〜7月に「男のファッション展〜華宵好みのメンズスタイル〜」という展覧会をやったらしい. 現在弥生美術館で「美少年コレクション展〜昭和のイラストレーションにみる〜 」をやっているのに合わせた,というわけでもないでしょうが面白い偶然です.

08月15日
(金曜日)

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よたよた

 [アウトドア][身体と健康] 取った!

  ・・・という感動を味わえるのは,ボルダーでそれまで全く歯が立たなかったランジ(飛びつき)の課題をついに解決したとき.最近,週2回で御殿下のボルダリングウォールに行っているのです.

  それにしてもランジは不思議.最初はまったくできそうにないのに,ほんの少しの工夫(足の置き方,上半身の筋肉の固め方など)と少しの気合(「あれを取るんだ」という強い意志と,その目標に向って合理的に筋肉を同調させるのが必要)で見事にできるようになる,そのプロセスが楽しいです.

  もちろんできなかったことができるようになるのは達成感にあふれた出来事ですが,そこに至る試行錯誤もまたいとをかし.

  課題が困難であればあるほど,いろいろ工夫するアタマが芽生えてくるものですし,隠れていた能力も引き出されるというもの…ってこれ,研究に似てないか? 要は,目標の明確化,そしていつかできると信じている楽観的な心と,それを達成するための合理的なプロセス.

 [身体と健康] で,今日も行く予定だったのですが,お休み.理由は,昨日某所で階段を転げ落ちまして,まだあちこちが痛いのであります.

  もっとも,秩父の山奥で滝に落ちて瀕死の重傷を負いながら自力で這い上がってきた私がこの程度でへこたれるわけがない.結局関節は全部大丈夫だったし頭も打っていない.でも実際,青あざだらけ.いててててててて・・・

  両手がふさがった状態で雨にぬれた急な階段を下りるときには,皆様も充分気をつけましょう.落ちると本当に止まりません.

08月14日
(木曜日)

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めろん

 [電子・コンピュータ] コンピュータセキュリティの情報を精力的に発信しているCERTがちょっと変わったレポートを出しました.いつもはWindows関係のネタが多いのですが,今回は一つのftpサーバがクラックされたというレポートです.

  一つのサーバのクラッキングにたいして,わざわざCERTが警告をとは.いったいどれほど「重要」なサーバなのでしょうか.

  そのサーバは,なんとGNUのftpサーバなのです(→CERTレポートFSFのレポート).

  3月ごろからクラックされてトロイの木馬が仕掛けられていた形跡があるとのこと.うーむ,こんなことってあるんですね.MD5などでチェックしたところ各種フリーソフトのソース改変は見つかってないというところが救いといえば救い.

 [文学と言語] ところで,CERTはカーネギーメロン大学が運営しています.この「メロン」って何だろう?と思って調べようとしたのですが,www.cmu.eduを見ることができません(pingは帰ってくるがポート80番にtelnetできない).コンピュータ教育では世界に名をとどろかせている同大学がWWWを故意に閉じるとは思えませんが,何かあったのでしょうか.

  (とおもったら夜にはつながるようになっていて,その歴史に関する文書を読んで見ると,Carnegie Tech.というのとMellon Instというところが1967年にくっついて現在の名前になったらしい)

08月13日
(水曜日)

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10倍

 [研究]環境危機をあおってはいけない」(ロンブルグ著,山形浩生訳.文芸春秋社2003.6.30.¥4500.→サポートページ)の,水資源に関する章は第13章.

  ここで,世界の水の総量が「136億立方キロメートル」と書いてある記述があることに気づきました.実は最初読んだときはここは読み飛ばしていて,安井先生の書評を読んではじめて気づいた次第.

  原書("The skeptical environmentalist" by B. Lomborg. Cambridge University Press, 2001 ISBN0-521-01068-3)で確かめてみると,原書自体もこの値です.

  実はこれ,一桁多い.見積もり方によって微妙に違いますが13億〜14億立方キロの範囲です. どうしてこの「10倍」値を書いてしまったのかは,その根拠としてこの本の「注1063」で引用されているCraig et al. (1996)という文献をみれば分かると思うのですが,残念ながら図書館DBでは見つからず.謎です.一応訳者の方には問合せメイルを出しておきました(すぐに返事がきて,原著者に問い合わせるとのこと).

  その解釈の是非はともかくとして,非常に幅広い範囲のことがらに関して,徹底的に公開情報からデータを集めて考察をする姿勢が面白い,という本です.多分上記のような間違いはまだ他にもあるのでしょうが,上記の値自体は議論に直接使われていないので,結論自体には影響はないでしょう.この本を「たたき台」にして各界の専門家がもう少し精緻な数値やデータを持ち寄り(たとえばVirtual Waterに関しては,この本では「穀物1トンの生産のために水700〜1000トン」という今となってはちょっと古い数値を使っている),議論の精度を高めていくと面白いでしょう.

08月12日
(火曜日)

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αの話

 [研究][森と樹] 最近復刻された朝倉書店植物生態学講座を読んでいます.数学的処理が結構面白いです.

  植物群落の種多様性を示す指標には,いろいろなものが提案されてきたことを知りました.日本では,少なくともこの本の刊行(1970年代)のころにはαという指数がよく使われていたようです.

  しかし「技術」の進歩は早い.現在ではどうなっているのでしょう?こういうときは,わが自然環境コースの強みが活きます.植物群落に無類の強さをもつ先生方が揃っているからです.

  というわけで大澤先生に質問.すると,現在ではαはあまり使われず,むしろShanonの指数のほうがよく使われるとのこと. なんとまぁ,情報理論がこんなところで生きているとは.

  また,種多様性を一つの「数値」で表すということ自体が最近ではあまり行われず(時間的・空間的なシークエンスを重要視するなら別だが),種数〜順位曲線のようにより情報量の多いグラフを使った議論のほうが活発に行われているとのことでした.

  ちなみにαは,S=αloge(1 + N/α)という式の解として与えられますが,式の形をみればわかるように簡単には解けません.1970年代には図式解法が使われていたそうです.それに比べるとShanonのほうは-Σpilogpiですから簡単です.

08月11日
(月曜日)

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バンコクへ

 [研究][経済・社会] 18日〜21日のバンコク出張.日程自体がようやっと固まりましたので,チケットを購入.

  生研時代はすべて秘書さんにお任せという感じだったですし,こちらでも事務員の方はいらっしゃるのですが,今回は自分で買ってみました.

  一足違いで安いチケットは売り切れ(帰りの便まで決まっていて,その便が満席).いちランク高いものを買わざるを得ませんでした.まぁそれでも普通くらいの値段といえますが.

 [天気と季節] ココで疑問.8月の東京とバンコクとでは,どちらのほうが暑いのでしょう?

  ちなみにバンコクでは,一年で一番暑い月は7月でも8月でもありません.

08月10日
(日曜日)

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台風一過

 [文化芸術] この日が雨だったらフィールドに行かずに弥生美術館で特集展示のギャラリートークでも聞きに行こうかと思っていたのですが,幸か不幸かとんでもない快晴.それも暑い!

 [水] おもわず寝過ごしてしまったので秩父の某所の山中に石灰岩を探索しに行くという(相変わらずやっている)危ない業務はやめて,埼玉県南部でまだ探訪してない水をあたることにしました.意外と近場を取りこぼしているのです.

  今日は,先日知り合いのお金持ちからもらったCASIOのプロトレックGPS腕時計をフィールドでためしてみました.

  一時水(狭山市笹井):狭山の段丘が入間川に向かって高度を一気に減ずる段丘崖は豊かな森となっています.そこに湧く水.「不動様入口」の標識が無いときわめて分かりにくかったでしょう.湧き出た水は豊かな流れとなって住宅地背後を流れますので,このあたりの住宅地は水音であふれています.

  段丘崖の地形を正確に認識できる人なら,自力で見つけることは多分できるでしょう.それにしても細い路地.

  谷田の泉(入間市):国道299号に標識があるので以前行ってみたことがありますが見つかりませんでした.ところが今回再チャレンジしてみるとあっさり発見.数年前はまだまだ地形を読む目が出来ていなかったんですかねぇ.これも段丘崖からの湧水で,森の中に広い湿地をなしています.そのほとりを歩くトレイルが好ましい.湧き出た水は段丘礫層が敷き詰められた小川をさらさらと流れます.入間市の景観50選でもあります.

  戸丸集落周辺(飯能市戸丸):WWWで知った水.行ってみると,紹介されていた水場のほかにも,民家の軒先や道端に水場がいくつか.

  天王様の水(毛呂山町阿諏訪):集落の一番奥,神社の石段下で汲むことができます.水質検査表が貼ってありました.普通こういうのは生で飲用可であることを示すために貼ってあると思っていたのですが,ここは逆に生では飲めない(大腸菌検出)ことが示されていました.もちろん飲みましたけどね(笑)

  橋倉の清水(都幾川村大字大野字橋倉):橋のたもとからちょっと川の上流にはいったところに豊富に湧いている水です.ここもまた水質分析表がはってあり,やはり大腸菌検出とのこと.もちろんここも飲みました.車でくみに来る人がひっきりなし.

  石小土の清水(都幾川村大字大野字石小土,再訪):以前真夜中に通ったため位置同定ができなかった水に再チャレンジ.GPS測位は出来なかったものの地形図で押さえました.目の前にワゴンをとめて数十本(掛け値なしにそうなのだ!)のPETボトルに延々と水汲みをしている人がいました.

  今回探訪の水については,前日の台風による大雨が影響して普段より水量が増えていた可能性があります.そのためちょっと(かなり?)過大評価になっているかもしれません.

  GPSについては,全天の1/4程度は見えていないと測位は難しかったです.また,山中の林道で測った結果は地形図読図によるものと数秒ずれていました.平地ではかなりの精度をもっていたのですが.

  なんにせよ地形図読図能力はまだまだ必要とされるようです.

08月09日
(土曜日)

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緊張のきわみ,その2

 [ひと] 面接試験の後半.顔をこわばらせた受験生を面接会場まで連れてゆく係を相変わらず続けています.

  朝は曇りだったのですが,午前中に降り始めました.でも交通機関がどうのこうの言うほどの降りではありません.受験生の間でも混乱は少ないでしょう.

  次々と部屋に入ってくる大勢の受験生にたいして真摯に質問をなげかけ,その実力を測ろうとする先生方も大変ですし,もちろん生涯にそれほどはないであろう緊張にさらされる受験生も計り知れぬプレッシャーを受けます.

  大変の二乗となった部屋を片付け,この日のすべての入試業務が終了したのは夕方でした.

  採点・合否判定などがいつどのようにして行われるかはナイショ,というかすべては知りません.

  いずれにしても9/19が合格者発表です.

08月08日
(金曜日)

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緊張のきわみ,その1

 [ひと] 入試二日目は,面接試験の前半です.

  安形は学生控え室から面接会場まで受験者を連れてくる係.

  緊張の極限にある受験生に対して何かジョークを言って気を紛らわせるというのはいつもの行動なのですが,今日は控えました.どうせやるなら全員に公平に行わねばなりません.公正・公平が試験の大原則です.

  ちょっと困るのが,すでに知っている人が受けている場合で,その場合でも安形は(他の受験者に対するのと同じように)似合わぬ仏頂面でいる必要があります.きわめて不自然な表情(笑)なのですが,しょうがない.

 [天気と季節] 台風による交通機関の混乱はあまり起こらなかった,というより少なくともこの面接に直接影響を与えるということはなかったようです.やれやれ.

08月07日
(木曜日)

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静かに歩く90分

 [研究] 入試,なのであります.

  うまれて始めての入試監督.朝,「本部」に集合し,監督責任者の先生と一緒に会場に向かいます.

  もう何人か来ています.声もなくただひたすら集中の人々.

  あらかた揃ったところで,受験票と本人を写真で照合.緊張にみちた静寂の数分をすぎて,いよいよ試験開始です.

  午前中は語学から.90分.監督責任者の先生は教壇上から,私はフロアを歩きながら監視です. ちなみに安形の監視は結構厳しい眼です.というのは,「オレが受験生だったら確実に何かしでかすな」と思っているから,つい性悪説に走ってしまうのです(笑).

  試験監督の難しさは,むやみやたらに立ち止まるわけには行かないという点です.もちろん何らかの不正の芽を見つけたらそれを事前に摘み取る必要があるのですが,そうでないときに立ち止まるというのは周囲の受験生に余分なプレッシャーを与えてしまうことになるのです.全員に公平な条件でという入試の原則から考えて,それは好ましいことではありません.

  というわけで,ゆっくり,ペースを変えずに歩き回ることになります.自由なようでいて,実は束縛の大きい動きです.これはただ90分歩きつづけるよりよほど消耗します.

  しかしながら,受験生の皆さんのほうがよほど大変です.必死に答案用紙にかじりついている姿を見ていると,できることなら全員合格させてあげたいな,と危険思想が芽生えてきます.しかし定員を大幅にオーバーして入学させてもお互い不幸になるでしょう.泣く泣く定員までを選ぶことになります.

  午後の専門科目については他の先生方に監督をまかせ,そして最後の「小論文」については安形が監督.

08月06日
(水曜日)

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  S先生のお下がりのPC,やっとSCSIブート周りのトラブルが解決したのでRedHat7.2をインストールしていたものです.RedHat Networkのアカウントはもう持っているので,さて,rhn_registerをやってみたら,あれ,動かない.

  何度やってもダメ.エラーメッセージも,それだけでは直接の解決に結びつきそうにない内容.というわけでGoogleで調べてみたら,海の向こうで同じような問題にぶつかっている人がいることが分かりました.その人へのアドバイスの内容も見つかりまして,「もしかしたら時計狂ってない?」というもの.

  マイPCも調べてみたら,日付が2年後ではないですか.date -sで直したら,何事もなかったかのように動き始めました.ただし/usr/bin/gpg --import /usr/share/rhn/RPM-GPG-KEYが必要なんていうメッセージが出てきたので素直に従いましたけどね.

  登録が済んだので威勢良く,up2date -u --nox(text modeなので)を実行.Kernelを除くすべてのコンポーネントがup-to-dateになりました.ついでにcrontabに登録.

  このあたりは,たとえばhttp://gapo.zive.net/ms38/right.htmlに詳しくでています(詳しすぎるかも).

  何はともあれ皆さん,心やさしきクラッカー諸君にはご注意を.

  それにしても,トラブルの原因の90%はケーブルかコネクタであるとかワケの分からないことが続けざまに起こったら,ディスクが満杯といった「経験則」があるけど,時計関係がトラブルに直結したのはこれが始めて.他人からもらったマシンは,最初にBIOSを見ているのだけど日付設定はきちんと目を通していなかったのでした.

08月05日
(火曜日)

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どしゃぶり

 [天気と季節] 昨日の松本では,女鳥羽の泉の前でいきなりの大雨を浴びました.今日はここ東京で,絵に描いたような夕立

  知らないうちにレアル・マドリーvsFC東京が終わっていました.ベッカムもフィーゴも,「トウキョウの夏はいつも夕立なのか?」「日本というのは実は亜熱帯なのかもしれん」なんて思ったかもしれませんね.

 [研究] 御岳での測線について行き方・目印などを整理.来年行ったら確実に忘れているでしょう.というか,ここ数年河床は落ち着きをみせているので,今後は測量間隔を延ばして別の調査に力点をおくかもしれないのです.したがって,次回は再来年になるかもしれないのです.ですから記憶が確かな今のうちに記録を作っておく必要があるのです.

  どんなに身体が疲れていても.えへん.

08月04日
(月曜日)

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御岳/松本市街の水

 [研究] 測線はだんだん上流に向ってゆきます.上流になると当然谷壁も河床も荒々しさを増してきます.あれこれやっていると,あらら,昨日は銅線が一本だけ断線だったのですが,なんと全端子が断線してしまいました.こりゃボールペンの先でどうのこうのできる問題ではありません.

  幸いにして,接続部分には絶縁用のビニルチューブが巻いてありましたので,この力を利用することにしました.端子とチューブの間の狭い空間に銅線を押し込みます.ケーブル位置を微妙に変えながら仮固定.銅線の押し込みをさらに強くしてケーブルを本固定.それで昨日と同じ状態です.測定時のケーブル結線は,3本の銅線と端子のペアを左手の指でつまみながら右手で昨日断線した一本をつなげるという要領で行います. テストの結果,幸いにして動きました. 

  見てみると,上下にも水平方向にも派手に首振りをすることが当たり前のこの機械において,なぜかケーブル長やその固定方法が洗練されておらず,使用時には今回断線したコネクタに強いテンションがかかりがちになっていました.これは設計ミスというものです.日本の家電製品ならこういうことはまずおきないのですが,フィールドでの測器では往々にしてこういった例は見られます.

  というわけで「○○社の製品はコネクタを自分で替える」とか「○○型センサはハンダゴテを自分で握ってワイヤーを延ばす」といったノウハウが必要になるものです.筑波大地球科学のようにフィールド測定系の歴史がながい研究室のいいところは,そういったノウハウの蓄積が進んでいることにもあります.

 [天気と季節] 今日も冗談のようによく晴れ,皆大いに日焼けしました.天気に恵まれた巡検で,測量班は仕事を全て終えました.

 [水] 16時ころ木曽福島駅で解散.さて,それから素直に帰るわけがなく,特急で松本へ.松本市街地にある湧水・井戸の探訪です.この街は女鳥羽川と薄川という川の扇状地になっており,市街地に自噴井戸がたくさんあるのです.

  源池の湧水と周辺の井戸群:源池の泉は松本美術館の東にある水道水源地です。近くにある源智の井戸と名前が紛らわしいですが別物です。さて、この泉から流興寺に向かう細い路地が面白い。そこらじゅうに自噴井戸があり、水音が絶えないのです。民家敷地内には立派な井筒を備えたものもありました。駐車場の井戸には水汲みに自転車できている人がいました。おそらく地元の人しかしらない水でしょう。

  さて、なんでこんな水のことを知ったかというと、松本駅前の松本観光案内所においてあった松本市街の絵地図に書いてあったからです。これだから観光案内所は侮れません.

  女鳥羽の泉:酒蔵が使用している深さ30mの井戸からの水を、一般に開放しています。たくさんの人が汲みにきていました。ここも水量豊富です。槻井泉神社の湧泉の近くです。

  地蔵清水:松本城内堀の外側をとおる車道に教会があり、その前にあります。松本城主が城下の整備を命じた際にできた水場で、工事のときお地蔵さんが見つかったのだそうです。

  北馬場町の井戸:地蔵清水のそばです。旧名北馬場町の、道脇にあります。大きなヤナギの木がそばにある、北門大井戸(これもすぐそば)と同じように立派な木の井枠がある自噴井戸です。

08月03日
(日曜日)

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御岳2

 [研究] 御岳崩れの崩壊物質が一気に流下し,数十人の人を生き埋めにした(遺体はいまだに発見されていない)伝上川・濁川の測量.

  毎年決まった測線の横断測量を行ない,侵食・堆積量を見積もります.かつては水平に糸を張り,地形変換線とその糸(の地表への投影)の交点において地表と糸の比高を計るということをやっていましたが,現在では文明の利器トータルステーションをもちいる光波測量になっています.

  が,朝からその機械の調子が悪い.皆あつまってわいわいやっているうちに,D1のT君が原因発見.

  なんと,断線

  「おい誰かハンダゴテ持っているか」と聞きそうになってやめました(よく考えたら電源がない).ワニ口クリップあたりあれば楽なんだけどそれもなし.というかラジオペンチもニッパーもない. 指先で被膜を剥き,つなげるべき端子を見つけ,操作法を知っている学生に手伝ってもらって「今日一日はこれでごまかす」という方法を編み出しました.

  要するに人手をもう一人確保し,測定時にその人が銅線の先を端子にボールペンの先で強く押さえつけるという原始的方法なのですが.

  これでステーションとPCの間の通信(RS232Cでテキストを送るだけなので,Teratermのログ機能で対応できる)まで旨くいかなかったらパニックだったのですが,さすがにそこまで運は悪くなかった. なんにせよ,動けばこっちのもの.実はトラブルの解決は,その原因の究明よりは簡単なので,最初に原因を見つけた人(安形ではない)がエラい.

  午前中には測定自体に妙に時間がかかったのですが午後には解消しました.その後同様のことは起こらなかったので断線との関係は不明ですし,そもそも原因がわかりません.

  まぁいいや.結果オーライ.

  天気は上々であります.私がかつて来ていたころは,午後になるときまって山の上のほうで雷ゴロゴロというおそろしい状態(上流で大雨が降ると下流でコワいことに…)になっていたのですが今日はそれもあまりありませんでした.

 [天気と季節] 夜は快晴であります.どういうわけか買い込んできていた花火が登場.宿の前にある広場に皆集合.

  見上げると見事な星空. 天の川なんて見たのは何年ぶりでしょう?2年前の北海道以来でしょうか.

  天の川だとすると,あれが白鳥座のデネブ,とするとヴェガがあれでアルタイルはそれか…:などと眼で追います.

  民宿の子供さんも交えて花火遊び.なぜか打ち上げ型も入っていました.8連発の打ち上げ花火は,高く高く上がり,なんだか本当に空に吸い込まれて星になるんじゃないかという飛び方でした.

08月02日
(土曜日)

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御岳へ

 [研究] 卒論のフィールド,長野県王滝村へ.

  1984年に木曽御嶽という火山(3067m)の真下で地震が起き,王滝村の中心部と御嶽の一部が崩壊を起こしました.後者の崩壊は国内において戦後最大であり,崩壊前後の地形変化や水文環境変化のデータが残っているという稀有な存在となっています.

  というわけで東大理学部地理学教室ではこの崩壊地の長期モニタリングを行っていましたが,近年になって新領域創成科学研究科のほうでそれを引き継いでいるわけです.

  教官3+学生15が2台の車に乗って塩尻から王滝へ.天気がよいので,まずは御嶽崩れの現場へ.田ノ原駐車場から美しい針葉樹林を歩くこと十数分で着きます.

 [森と樹] 午後だというのにあまりガスは濃くなく,巨大な崩壊地の下半分が見えました.周辺の植生もよく観察できました.現在,修論生が一名このあたりでの植生分布調査を行っています.

08月01日
(金曜日)

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そういうことだったのか

 [研究] 珍しく御茶ノ水女子大へ.そこでレクチャを受ける.いや,レクチャを受けに行ったわけではないのですが,知り合いに会いに行ったらついでに実験設備を見せてくれたというわけです.

  ここに2枚の色つきガラス(正確にはフィルタ)があるとします.一枚一枚は特定の波長帯の光を通しますが,二枚を重ねると光が全く通らないものとします.太陽光線をレンズで集めて,この二枚を重ねたものに当てると,当然ながら出口側にはまったく光がでてきません.

  二枚を離して,その二枚を貫くように光線を当てるとどうなるか.横から余計な光が入ってこない限り,やはり出口側には何もでてきません(いや,実は空気の散乱が云々と議論がでてくるでしょうがここでは省略).

  では,その離した二枚の間に水や水溶液の入った容器を入れます(ややこしいので,容器は光に関して何も分光的作用をしないものとします).どうなるでしょうか.

  まず,その液体には第一の色つきガラスを通ってやってきた光が入射します.中に泥の粒子が浮かんでいたりすればそれが散乱を起こしますが,そうでない場合にも,実は水溶液の分子のネットワーク構造に従って散乱が起き,入ってきた光とは違う光がその液体から出てゆくのです.

  その「新しい」光は,二枚目の色つきガラスを透過するかもしれません(液体に入射しそのまま通り抜けた光は二枚めの色つきガラスで完全に遮断される).そうすると,「出口」側からはちゃんと光が出てくるのです.こういう散乱のことをラマン散乱といいます.

  という説明が廊下に貼ってあり,妙にわかりやすいので素性を聞いたら高校生向けの展示なのだそうでした(上の説明に誤解があったらもちろん安形の責任).

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安形氏にめいる
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