日記:2003年07月

最終更新:2003年8月11日 15:49



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安形氏にめいる
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07月31日
(木曜日)

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砺波平野湧水探訪

 [水] 岩割の命水(城端町):水芭蕉で有名な縄ヶ池がある高清水(たかしょうず)山の中腹にあります.林道わきの岩の割れ目から湧いて来ています.

  臼浪水(井波町):瑞泉寺という名前を聞いただけで行きたくなりませんか?(笑) 行ってみたら,名前の由来の井戸がありました.ありましたが,単に濁った水が溜まっているだけでした… 場所は瑞泉寺の裏にある,井波八幡の横になっています.下の瓜裂清水と同様に,綽如上人ゆかりの水.

  不動滝の霊水(井波町):不動滝の入口わきにある水場です.林道わきでアプローチ0分.岩肌から直接湧き出る水は水量豊富.こりゃ人気になるのも無理はないでしょう.案内の石碑によるとこの山(八乙女山)には他にも男清水・女清水というところがあるらしいです.→井波町の資料

  瓜裂清水(庄川町):これは有名.名水百選.案内の方によると「昔に比べるとえらく整備されちまって」ということでしたが,過剰な整備というわけでもなく,いい状態に保たれています.→庄川町の資料

  地元の人の親切な案内に大感謝です.

 [アウトドア][ひと] お世話になった地元の人は高岡駅前のおいしい料理屋も教えてくれました.そこの娘さんに競技クライマーがいるとのこと.行ってみたらその人がいて,北陸の岩場・関東の岩場の話で盛り上がりました.結局寝台列車の発車まで数時間その店にいました.焼酎何杯のんだっけ?

07月30日
(水曜日)

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日本の国宝 2

  先日書いたNHK「国宝百選」の内容,続き.

  第三部は平等院・東照宮・姫路城からの生中継が中心:

=========第三部 中継!絢爛豪華 美の競演========

54 平等院鳳凰堂
     <極楽浄土を再現>
     ≪平等院から生中継≫
55 平等院 阿弥陀如来坐像 定朝作
     <唯一確実な,平安後期の仏師定朝の作>
     <制作当時の色彩を再現:一瞬だけ姫神「夕凪の賦」BGM>
56 平等院 雲中供養菩薩堂
     <極楽浄土の空を舞い阿弥陀如来を供養する仏たち>
57 釈迦金棺出現図 京都国立博物館
     <釈迦の死からの再生と母との再会を描く名品>
58 阿弥陀聖衆来迎図 高野山有志八幡講十八箇院
     <平安仏画の最高傑作とたたえられる華麗な大絵画>
59 浄土寺 浄土堂
     <春分と秋分の日に西日が阿弥陀三尊像(国宝)を背後から照らす>
60 地獄草紙 奈良国立博物館
     <地獄を恐れる人々の心を表現>
     ≪生中継・姫路城≫

61 姫路城
     <白鷺城という別称そのままの美しい白壁の城>
     <唐破風と千鳥破風の組み合わせ>
62 赤絲威鎧 大山祇神社
     <「鎧の神社」所蔵品の傑作 義経奉納と伝えられる>
63 短刀 無銘正宗(名物日向正宗) 三井文庫
     <独自の境地を拓いた名刀匠正宗の傑作>
64 神護寺 伝源頼朝像
65 神護寺 伝平重盛像
     <武家の台頭により生じた時代のストイックな雰囲気が肖像画にも反映>
     ≪姫路城天守閣でバイオリン演奏≫
     ≪日光東照宮から生中継 永井豪も≫
66 東照宮 陽明門
     <絢爛な彫刻の集積が有無を言わせぬ迫力を与えている門>
67 初音の調度 徳川美術館
     <家光の長女の嫁入り道具 財力をふんだんに使った豪華な一式>
68 二条城 二の丸御殿
     <1000枚以上の障壁画を有する将軍の大御殿>
69 北野天神縁起 北野天満宮
     <道真の伝説を描く日本最長級の絵巻物>
     <宝厳寺唐門:竹生寺に移された桃山美術の粋 豊国神社にあった極楽門>
筆者お気に入りの刀剣関係は,No.63でやっと登場です.しかしほとんどまともな説明はなし.せめて違った材質をもつ鉄を重ねて作っているくらいは言ってほしかったような…

  第四部はちょっと学術的で,様々なキーワードから日本の美の特質に迫ります:

===========第四部 日本の美とは何か============

70 神護寺金堂 薬師如来立像
     <古木の神性を封じ込めた異形の仏像>
71 永観堂禅林寺 山越阿弥陀図
     <人々の極楽往生への思いを受け止めてきた如来来迎図>
     ≪テーマ:「祈る」 ジャコメッティ「歩く男」と那智瀧図の対比≫
72 那智瀧図 根津美術館
     <自然の御神体を深い精神性のもとに描いた宗教絵画>
73 仏涅槃図 高野山金剛峯寺
     <現存最古の釈迦涅槃図 横尾忠則が語る>
     ≪私の国宝:村上隆=信貴山縁起≫
74 信貴山縁起 朝護孫子寺
     <雲に乗り空を飛ぶ主人公の動きの描写>
75 伴大納言絵巻 出光美術館
     <これも四大絵巻の一つ 実在の事件をもとにしたダイナミックな描写>
76 鳥獣人物戯画 高山寺
     <動物のユーモアあふれる擬人化で親しまれる>
     <黒鉄ヒロシの鑑賞する鳥獣人物戯画>
     ≪以下「遊ぶ」をキーワードとする紹介≫
77 花下遊楽図 狩野長信 東京国立博物館
     <花の下での人々の賑わいと憩いを生き生きと描く風俗画>
78 彦根屏風 彦根城博物館
     <江戸初期風俗画の代表作>
     <さまざまな仕掛けが施された構図>
79 舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦 東京国立博物館
     <和歌のなぞかけが含まれている遊び心満載の造形>
     ≪ここからは「飾る」をキーワードとする紹介≫
80 三十六人家集 西本願寺
     <繊細で華麗を極める歌集>
81 時雨螺鈿鞍 永青文庫
     <豪華で繊細な螺鈿装飾が極限的技法で施された鞍>
82 洛中洛外図 狩野永徳 米沢市上杉博物館
     <金をふんだんに使って都の情景を描く緻密な鳥瞰図屏風>
     <描かれた人物は2500人以上>
     ≪狩野永徳 安土城の仕事>
83 檜図 狩野永徳 東京国立博物館
     <永徳晩年の力感あふれた障壁画>
     ≪私の国宝:会田誠の語る狩野永徳 ピンクチラシで金箔に対抗!?≫
84 色絵藤花文茶壷 野々村仁清 MOA美術館
     <独特の曲面に藤花の世界を凝縮した陶芸品>
85 紅白梅図 尾形光琳 MOA美術館
     <老いた白梅と若い紅梅,間に流水.その対比の構図>
     ≪マティス・ダンスIとの比較≫
     ≪「飾らない」をキーワードに≫
86 松林図 長谷川等伯 東京国立博物館
     <日本水墨画の最高傑作とたたえられる至高の芸>
87 智積院障壁画 長谷川等伯
     <「楓図」をはじめとする絢爛豪華な画>
     ≪等伯の生涯と千利休≫
88 茶室待庵 妙喜院
     <唯一現存する千利休茶室 どこまでも簡素>
89 楽焼白片身変茶碗 銘不二山 本阿弥光悦 サンリツ服部美術館
     <光悦が晩年に到達した侘びの境地>
     ≪簡素な侘びさびの世界が絢爛な桃山な世に生まれた背景≫
     ≪「真に迫る」をキーワード≫
90 東大寺仁王門 金剛力士立像 運慶
     <武家社会の力強さを反映する大迫力の木彫り像 製作時間はたった69日間>
91 円成寺 大日如来坐像
     <運慶の現存最古作 彼は若い頃流麗な彫刻を作った>
     ≪運慶の生涯を振り返る 国宝「運慶願経」紹介≫
     <巨大な金剛力士立像を短期間で作り上げた秘密に迫る>
     ≪彫刻家舟越桂が語る運慶の態度≫
     <興福寺北円堂>
92 興福寺北円堂 無著・世親菩薩立像 運慶
     <晩年の運慶がたどり着いたリアリズム>
93 東大寺俊乗堂 俊乗上人坐像
     <東大寺再興の祖の強い意思を描いた彫刻>
94 唐招提寺 鑑真和上坐像
     <高僧鑑真を慕う弟子の思いが結晶した日本肖像彫刻史上に名高い傑作>
95 鷹見泉石像 渡辺崋山 東京国立博物館
     <西洋風の画法が描き出した豊かな表情描写 絵画としては最新の国宝>
96 一遍上人絵伝(一遍聖絵) 法眼円伊 清浄光寺・歓喜光寺
     ≪私の国宝:梅原猛が語る一遍上人絵伝≫
     <高僧の活動とそれを取り巻く人々を哀しくも生々しく描く>
     ≪「自然に憩う」をキーワード≫
97 十便・十宜図 池大雅+与謝蕪村 川端康成記念会
     <文人画の二大巨星が競作した「自然生活」賛歌>
     <川端康成が所有していたことでも有名>
98 凍雲篩雪図 浦上玉堂 川端康成記念会
     <川端のもう一つの国宝は,厳しくも暖かい冬の谷間の生活を描いたもの>
99 高山寺 明恵上人像
     <木の上で座禅する高僧を描く.肖像画ながら人物より背景の自然に重点>
100 納涼図 久隅守景 東京国立博物館
     <夕涼みの親子3人は古くから至福の家族像と捉えられて来た>

     ≪尺八奏者 藤原道山 登場 新作「空」演奏≫
 尺八の音をバックに,静かに番組は幕を閉じます.

  マイ・ベスト3(No.86「松林図」,No.63「短刀・正宗」,No.25「曜変天目茶碗」)は番組を見てもやはり変わりませんでしたが,他の97の国宝にもそれぞれの「味」があり,この番組によってある程度見かたに幅ができたような気がします.特に「ベスト5」を選んだらNO.81の螺鈿鞍(永青文庫蔵)は入るかもしれません.これは今回の「発見」でした.

  ところで花下遊楽図や彦根屏風を国宝選ぶんだったら,高畠華宵先生の「移り行く姿」のほうがゼッタイ価値あると思うんだけどなぁ

07月29日
(火曜日)

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秩父の旅二日目

 [研究] 秩父巡検二日目は,R140沿いの通称「樹木園」と呼ばれるところから滝川本流に下り,そして対岸をトラバースする道の周遊です.

  途中のみものは,「おそらく日本の広葉樹の中で最も背が高くなるであろう」(梶先生談)シオジ(Fraxinus platypoda , モクセイ科)の森. 何を考えてこんなに高くなったんだ?という印象を与える細長い幹の群れです.

  秩父市で入手できることが判明したスパイク付長靴を履いていたのですが,さすがに岩場以外なら道が悪くなればなるほど無類の強さを発揮します.ただし,今日の道はきちんと整備されていたので,いくらなんでもオーバースペックでした.

  東京に帰った後は夜行電車で富山県へ.

07月28日
(月曜日)

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秩父巡検1日目

 [研究] 秩父巡検1日目です.西武秩父に9時集合.となると池袋07:30発の西武特急となるのが普通ですが,家が西武線に近いので特急を使わず来てしまいました.

  東大秩父演習林のマイクロバスで演習林へ.川又にある宿舎で荷物をおろし,いざ入川渓谷経由梶先生の大面積プロットへ.

  「大面積」プロットとわざわざ命名しているのは,要するにこれまで研究の場となってきたところがあまりに狭すぎたというわけです.ブナ・イヌブナ林の構造とダイナミクスをレクチャー.

  午後は入川本流沿いの森林軌道跡を上流へ.往復4kmくらい.軌道跡ですから比較的平坦です.毎月ここを歩いて支流の水を全部採水しているI君によると,今日はだいぶ水が多いようです.

  普段は湧いていないところから水が湧いている様子.入川本流の急峻な谷はごうごうと音を立て,迫力は当社比50%アップです.

  梶先生や植物に強い学生さんのおかげで,だいぶ木を覚えました.それにしてもクサギ(Clerodendron trichotomum , クマツヅラ科)のピーナッツバター臭が手からとれなくなってしまったのには困った.何を食べてもピーナッツバター味しかしません(笑)

07月27日
(日曜日)

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  (明日の巡検のための下見.川又の学生宿舎のそばで湧水を見つける.地区の水場となっているもので,過剰でない程度の整備状況からは,この水を大事に守っている人の存在が知れる. 河川は全体的に増水気味)

07月26日
(土曜日)

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帰ってきた日本平/第一部 これが国宝だ

 [ひと] 浴衣姿の女性が妙に目立つ街.何かあるのかな?(→調べたら,隅田川花火大会・浦安納涼花火大会でした) それにしても歩きにくそうだ.

 [サッカー] 芝生の荒れ放題さは地元でも話題になっていた日本平スタジアム(静岡県静岡市)の改装が終わりまして,われらがチームは久々に日本平でのホームゲームです. サッカーの神様はおもしろいドラマを演出しまして,改装後初ゲームは優勝にむかって奮闘を続けるJEF UNITED市原相手となりました.こりゃ面白い相手が来たもんだ.

  と思ったら得意(?)の上位イジメ(本当は自分たちがその上位にいなければならないんだが…). JEFの要サンドロが出場停止となっているのをいいことに(?)前半だけで久保山・安・テルと3点ゲットし,3-0の勝利. 3試合連続完封です(おいおいできるならもっと早くやれよ…).

  マリノスジュビロはともに勝ったので,優勝争いはますます分からなくなってきました.来週,御岳巡検にいっているうちに今シリーズが決着します.

 [文化芸術] さて,2月に録画したNHK「夢の美術館・国宝百選」をやっとこさ見終わりました.DVDに今焼いているところです.各2時間弱の3つの部分からなる長い番組です.

  放映当時開設されていたWWWでの人気投票結果は,[5] 法隆寺五重塔, [4] 姫路城, [3] 風神雷神図, [2] 興福寺阿修羅立像,そして栄えある一位は[1] 広隆寺弥勒菩薩半跏像という,おおよそ想像されていたとおりだけど有名なものに人気があつまっていました(これは番組の最後の最後で紹介). 私が投票したものは,当然ながら一つも入っていませんでした(笑).

  番組の構成は全4部で第一部「これが国宝だ」,第二部「特選 国宝への旅」,第三部「中継!絢爛豪華 美の競演」,第四部「日本の美とは何か」となっています.

  紹介されている国宝は,必ずしも国宝(全1063件)の中での分野の割合に沿ったものではありません.たとえば太刀・短刀の類で100件ばかりあるのですが,紹介されたのは三井文庫の短刀無銘正宗のみ.一方,陶器は全部合わせても14件しかないのに紹介されたのは三つ.

  さて,第一部ではどんなものが紹介されたかといいますと:

============第一部 これが国宝だ==========
1 風神雷神図 俵屋宗達 建仁寺
     <大胆で繊細なデザイン>
     ≪私の国宝:アントニオ猪木の語る風神雷神図の「強さ」と「優しさ」≫
2 燕子花図  尾形光琳 根津美術館
     <型どりとデザインの妙>
3 八橋蒔絵螺鈿硯箱 尾形光琳 東京国立博物館
     <箱内外のデザインの調和>
4 源氏物語絵巻 徳川美術館
     <抑制された筆致で描く人物心理>
5 興福寺 阿修羅立像
     <脱活乾漆技法>
     <人々を虜にする深い精神性を秘めた表情>
     ≪ミケランジェロのダヴィデとの比較≫
6 法隆寺 救世観音像
     <フェノロサと天心が開けた扉は数百年の秘仏を人々の目の前に見せてくれた>
     <日本文化財制度においてエポックメーキングな発見>
7 聖林寺 十一面観音立像
     <フェノロサ・天心の調査>
     ≪現在の国宝1063件の内訳≫
     ≪国宝選定の内幕≫
8 高松塚古墳壁画
     <ユニークなタイプの国宝 発見から2年で国宝指定>
9 慶長遣欧使節関係資料 仙台市博物館
     <2001年国宝指定の新入り 「歴史資料」として初の国宝>
10 大浦天主堂
     <唯一の洋式建築国宝 製作年代が最も新しい国宝でもある>
11 火焔型土器 十日町市博物館
     <縄文中期土器の国宝>
12 土偶(縄文のヴィーナス) 茅野市尖石縄文考古館
     <多産・豊穣の化身を表した縄文人のセンス>
13 袈裟襷文銅鐸 神戸市立博物館
     <教科書でおなじみ文様銅鐸>
     <銅鐸を叩いて音を聞く>
14 東大寺 盧舎那仏坐像(奈良の大仏)
     <開眼1250年法要が行われた世界最大の銅製仏像>
     <聖武天皇の悲願 2年にわたる一大国家事業>
15 東大寺 不空羂索観音立像
     <光明皇后が祈りをささげた,衆生救済の三月堂のほとけ>
16 東大寺 四天王像
     <聖武・光明の遺児ゆかりの天平土像の傑作.戎壇堂蔵>
17 厳島神社社殿
     <清盛の栄華を今に残す>
18 平家納経 厳島神社
     <清盛が莫大な財産を費やして納めた華麗な経文>
19 普賢菩薩像 東京国立博物館
     <平安「荘厳」の美を今に伝える「截金」技術>
20 普賢菩薩騎象像 大倉集古館
     <「截金」を活かした荘厳の美.女性の守護神普賢菩薩像のもうひとつの到達点>
     ≪截金師の人間国宝による技術実演≫
21 蓮華王印本堂(三十三間堂)
     <私の国宝:草間彌生が語る三十三間堂>
22 古神宝類 熊野速玉大社
     <南北朝時代から残される宝物1204点>
     <桐蒔絵手箱には高蒔絵の技法>
23 瀟湘八景図 牧谿 畠山美術館・根津美術館ほか
     <足利義満の収集した宋代水墨画の世界>
24 慈照寺 銀閣
     <東山文化の極致>
25 曜変天目茶碗 静嘉堂文庫
     <神秘的な輝きは現代では再現不能とすら言われる奇跡の技法による>
     <中国宋代の品であるが,現在は世界で数点,日本のみに遺る世界の至宝>
     ≪東寺講堂・国宝の保存と修理≫
26 室生寺 五重塔
     <1998年の台風で損壊,建立当時の姿を取り戻す修繕>
というところ.

  上記で,<>内は各国宝の特徴を筆者が勝手に書いたもの,≪≫内は当該国宝とは直接の関係がない番組内容です.

  続いて第二部は各界の人が国宝を訪ねて日本や中国の各地を旅します:

==========第二部 特選 国宝への旅=============

     ≪立松和平 法隆寺への旅≫
27 法隆寺 釈迦三尊像
     <1237回の金堂修正会を見守ってきた聖徳太子生き写しの像>
28 法隆寺 五重塔
     <現存する世界最古の木造建築物>
29 法隆寺 玉虫厨子
     <側面には唯一現存する飛鳥時代絵画 捨身飼虎図は太子伝説を表す>
30 法隆寺 百済観音像
     <見るものに安らぎをあたえるほとけ>
     ≪立松和平 救世観音像に対面≫
31 中宮寺 菩薩半跏像(伝 如意輪観音像)
     <女性的な優しさに満ちた本尊 飛鳥美術の到達点>
32 薬師寺 東塔
     <軽やかな印象を与える三重塔>
33 薬師寺 三尊像
     <金堂の堂々たる本尊 日本仏像の白眉>
34 薬師寺東院堂 聖観音菩薩像 
     <ふくよかな体ときめ細かな衣紋>
     ≪彫刻家薮内佐斗司氏による手の「印」解説≫
35 広隆寺 弥勒菩薩半跏像
     <1400年の時を越えて人々を魅了しつづける「笑い彌勒」像>
36 法隆寺 夢違観音像
     <童子のような表情で親しまれてきた白鳳時代の観音>
37 向源寺 十一面観音立像
     <檜作りの十一面観音 おのおのの面の持つさまざまな表情>

     ≪詩人・高橋睦郎の旅する中国四国≫
38 金印 福岡市博物館
     <誰でも知っている歴史の証人>
39 沖ノ島祭祀遺跡出土品 宗像大社
     <大陸との交流をめぐる国家的神域だった「海の正倉院」>
40 出雲大社 本殿
     <古代神社建築をいまに伝える最古で巨大な神社>
41 臼杵磨崖仏
     <崖に直接彫られた仏の代表格>
42 三仏寺 奥院(投入堂)
     <絶妙のバランス.見る者を驚かす断崖の途中のお堂>

     ≪俳人・黛まどかが訪ねる奥の細道≫
43 瑞巌寺本堂
     <桃山建築の粋を集めた極彩色の内部>
44 中尊寺 金色堂
     <絢爛豪華 奥州平泉文化の象徴>
45 羽黒山五重塔 月山神社・出羽神社・湯殿山神社
     <山岳宗教の聖地にひっそりとそびえる>

     ≪中国水墨画家・傳益瑶(フ・イーヤオ)が雪舟の足跡をたどって中国へ≫
46 山水長巻 雪舟 毛利博物館
     <雪舟全盛期の傑作>
47 秋冬山水図 雪舟 東京国立博物館
     <雪舟の名を不朽にした大胆な構図の水墨画>
     <中国・千丈岩>
48 天橋立図 雪舟 京都国立博物館
     <日本水墨画ではじめて実景描写を行なった鳥瞰絵>
     ≪ポロックと雪舟の空間使用法の比較≫

     ≪アラーキー 京都で仏像撮影≫
49 風信帖 東寺
     <空海直筆の,最澄にあてた手紙>
50 両界曼荼羅図 東寺
     <密教の根本原理をあらわす曼荼羅図>
51 東寺講堂立体曼荼羅
     <大日如来をとりかこむ21体の大仏像群が密教の世界観を表す>
     ≪アラーキー,講堂で写真撮影≫
52 浄瑠璃寺 九体阿弥陀如来坐像
     ≪アラーキー,浄瑠璃寺での撮影≫
     <彼岸と比岸の構造を表している浄土信仰の境内>
     <九段階の往生を具現した九体のほとけ>

53 青蓮院 不動明王像(青不動)
     <世の悪を退治する憤怒の形相:民衆の信仰を集めてきた不動図>
     ≪私の国宝:平山郁夫が語る「青不動」≫

  言うまでもないことですが,上記(および続き)は筆者が書いているもので,NHKが作成した文章ではありません.どこかとんでも間違いがあってもしらないよ(笑)

07月25日
(金曜日)

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  (こんどは7/28〜29の秩父巡検のミーティング.5月に行ったところと同じ秩父演習林周辺.森林観察と水質・地質・地形.山地河川の水質がどう決まるかというのは,森林小流域ではだいぶ解明されたことがあるのですが,数km2といったレベルのスケールの流域での物質の動態になるとまだまだ分からないことばかり.となるとグローバルな検討なんてできっこないと思われるかもしれないけど,けっこうやられているところがいとをかし.誤差評価をしてそれが許容可能な不確実度ならばOKなわけです. まぁもちろん,不確実性の評価自体が大仕事だったりするのだけど.)

07月24日
(木曜日)

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  (8/2〜4木曽木曽御嶽巡検のミーティング.卒論を書いたフィールド.何年間行ってないんだろう?あの湧水はまだ健在だろうか…と遠足の前の小学生状態. 夕方はどこかで花火がなっていたような気がするが,一切無視.)

07月22日
(火曜日)

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左右逆/ウッディアレン型

 [アウトドア] 昨日は御殿下のボルダーに行こうとしたら,御殿下のトレーニングジムは休み.よく見たら生協の店舗も休みばかり.いったいなぜだろう?と首をひねること数分.やっと気づきました.祝日だったのね.全く気づいていませんでした.

 [文化芸術] 週末ゲットした松林図屏風のミニチュアを研究室のマイ机の上にセット.左右逆にしてみたりと遊ぶ.

  散らかった机の上が,なんだか急に文化的になった気分.さて,論文でも書くかとモチベーション増大?

 [電子・コンピュータ] ちょっと旧聞に属するけど,ちょっと前にLogitechの欧州法人が変わったレポートを出しました.PC作業者の机の上の整理法(or非・整理法)とその人の性格・昇進の間には決まったパターンの関係がありそうだというものです(→ZDNNによる記事ロジクールによるニュースリリース).

  ご多分に漏れず筆者の机の上も書類やらなにやらが積み重なり放題.紙資料はできるだけADFつきスキャナで読み取って紙自体は処分しているのだけど,なかなかInputの増大には追いついていないです.

  何はともあれ,高さ25cmの真っ黒なスピーカがEarth, Wind and Fireを奏でる間に水墨画があるというシュールな机になりました.

07月21日
(月曜日)

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雨が降る/黒から藍へ,青へ緑へ

 [研究][天気と季節] 九州が大変なようで.

  こういう災害があると新聞雑誌に「未曾有の大豪雨」といった刺激的なタイトルが並ぶものですが,まぁたいていは眉に唾をつけたほうがよろし.

  ただ,今回の場合では観測史上最大の1時間降水量・24時間降水量となった地点もあるようです.

  あるようなのですが,実は大ニュースになったような土砂災害が起きた地点とは全然違う地点(たとえばAMeDAS大宰府)で,しかも7/19の雨だったしります.この点を混同,下手するとそれも故意に,した記事が出るかもしれません.

  このあたりの情報収集・解析・そして素早い公開といえば,なんといっても牛山さんの情報サイト

 [文化芸術] 昨日行った東京国立博物館について補遺.本館2F「日本美術の流れ」の最後は岸田劉生「麗子像」で締めくくられていましたが,新しい彫刻・陶芸はないのか?とおもったら本館1Fにありました.現代陶芸として挙げられていたのは徳田正彦「耀彩鉢」です.釉薬のなす不思議なグラデーションが見る者をトリコにします.

07月20日
(日曜日)

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鉄(くろがね)/おかえり,安

 [文化芸術] 東京国立博物館

  例によって日本刀関係リスト:リニューアルされた本館2F「日本の美の歴史」に一本だけ太刀・福岡一文字(北条太刀)がありました.そして本館1F奥にずらりと


直刀 水龍剣 8c
太刀 銘豊後国行平 12-13c
太刀 名物大包平 12c 国宝
短刀 来光包 14c
太刀 綾小路定利 13c
刀  無銘当麻 13c
太刀 国宗 13c 国宝
太刀 一文字 名物荒波 13c
短刀 貞宗 (斎村貞宗) 14c
太刀 備前長船兼光 (福島兼光) 14c
脇指 備前長船康光 1428年
薙刀 備前長船佑定 1538年
剣  堀川国広 16c
刀  肥前忠吉 17c
脇指 越前康継 17c
刀  仙台国包 1631年
太刀 長曽祢虎徹 1664年
刀  宮原正清 18c
とまぁ年代順に並んでいるわけです.

  名物大包平は実物を見るのははじめてかもしれません.名前のとおりこりゃデカい.3尺ちかくあるのでは?

  もう一つの国宝国宗は東照宮蔵.面白いことにケースの横に回ってみることができます.

  そうすると峰(きっさき)が目と鼻の先に来る.いきなり日本刀を鼻の先に突きつけられたらこういう風に見えるのだな,とわかるわけです.

  ここまで近くで見ると,ようやっと沸(にえ)だとか肌だとかがある程度見えるようになります.

  茶碗関係では佐野井戸,尼寺(黒楽),灰被天目などがありました.

  ミュージアムショップは初探訪.松林図屏風のミニチュア,¥6000なり.これはもちろん「買い」でしょう それにしても何という美

  ちなみにこの博物館は一人で来ている女の子がけっこういて,そして一人できている男の子も結構いるのですが,見知らぬ者どうしが会話を交わすような雰囲気ではさすがにないようですね.ナンパ趣味の人は行ってみるとけっこういいかもしれない(笑)けど,それぞれの人がそれぞれの興味で来ているので,共通の話題を探すのは存外大変かもしれません.

 [サッカー] 夜はめずらしくTVで我がチームの試合をやっていたので観戦.昨日味の素スタジアムに行きたかったのにいけなかったウサ晴らし?

  試合のほうはペナルティエリアでのぎりぎりのつぶしあいが多い通好みの展開だったけど,優勝争いに食いついているはずのFC東京が,それほど攻めっけを見せなかったのは不可思議.それにしても安・北嶋・久保山などの老獪で巧妙な動きを食い止めていたジャーンは敵ながらいい選手だ.結局試合は0-0の引きわけというこれまた通好み.

  わがチームには前節2点をとったトゥットがおらず,向こうはアマラオが不在という点でかなり渋めのゲームとなりました..

 [ひと] 軍隊から帰ってきた(さすが韓国…)安は髪を切ったらだれだか分からなくなっていたけど,ヒゲを落とした黒河もこれまた「あれこんなキーパーいたっけ?」と思わせる人相の変わりよう.

07月19日
(土曜日)

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  (2月に録画したTV番組をようやく見る.が,なにしろ国宝百連発ですのであまりに長い.まだ出だしだけしか見ていません.NHKが用意していたWWWはもうなくなっているのでとりあえず登場国宝リストを作成中)

07月18日
(金曜日)

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講演

  新領域創成科学研究科で建設を計画している巨大人工生態系プラントがありまして,その準備段階に各界から人を招いて講演を聞いています.

  今日その18回目だかの集まりがあって,安形も初参加.いきなり初参加が,講演者としての登場なのでありました.

  題名は「地球の水循環とそれに対する陸域生態系の役割」 まさに生産研で3年間門前の小僧と化していつのまにやら覚えてしまった事柄です.

  BIOME3を使って,現在の軌道強制力のもとで現在とは違うグローバルな植生分布の安定解が得られるという話は結局しませんでした.あまりにも追試不足なのもので.

07月12日
(土曜日)

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なんでやねん

 [アウトドア][身体と健康] 日本フリークライミング協会(JFA)安全委員会主催の,クライマーのための整形外科学講座at八王子.

  肩の関節の構造と障害を学びました.一応首脳陣としては必須の知識.

  それにしても難しい.難しいが,肩関節がいかに複雑な動きをし,そしてクライミングなる動きは実にその関節に無理をかけているのかはよ〜くわかりました.

 [サッカー] JFAといえばむしろ日本サッカー協会のほうが大物.むかし日本サッカーリーグ(JSL)時代に,当時隆盛をほこった読売クラブがなぜか日産FCに勝てないという不名誉な記録を長年更新していたときがありました.

  まぁ相性というものはあるもので.

  さて,わがチームといえばなぜかアントラーズに対して強いという相性がありまして(逆にジュビロに対してダメ),今日もなんだかいいゲームをしたらしく2-0の勝利

07月09日
(水曜日)

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残念

 [食べる・飲む] 昨日の痛恨事は,新千歳空港で名物?のふたくちーずを手に入れられなかったことでありまして,ううむまったくもって残念.

  ケーキ屋を精力的に「開拓」したのは本郷に来る前で,行動範囲はおもに渋谷周辺だったので,どうしても「守備範囲」は中央線より南側に偏ってしまっているのでした. むしろ本郷界隈や上野あたりが弱点だったりします.

  まぁ一応お約束としてパティシエ・イナムラ・ショウゾウくらいは押さえておくか.

  と思ったらWWWサイトは工事中らしい.

  でもこれで行く気が失せるようではケーキマニアの名がすたるというもの.

07月08日
(火曜日)

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  (行ったところ:京極さけます孵化場水源/泉東水源/泉西水源/名称不明の沼水源/後方羊蹄山カムイワッカ/樹木園の水源/三階滝公園甘露法水/苫小牧有珠ノ沢湧水.夕方は本当に寒かった.気温15度以下で風速10m/sくらい.とおもったら東京も結構涼しいものでした).

07月07日
(月曜日)

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名誉

 [水] 小樽・北の誉酒造天狗山伏流水. 平日昼間からけっこうな人.10分くらいは待たされました. 4リッターのPETボトルを数本もった人が並んでいるのに,肝心の水は30cc/secくらいしか出ていないのでけっこう時間がかかるのです.

  これだったら,日常的に使うには他を探した方がいいんじゃないか?と思わないでもないですが,やはり好みが分かれるのでしょうか.いろいろな水を汲んで飲み比べ(or料理に使って比較)したうえでこの水を選んだというなら,それはそれで文句を言うべきものではありません.

  札幌白石区・白石神社の霊泉.ここもまた人の行列.発寒川にそった崖〜ということは開析扇状地を刻む段丘崖か?〜があり,その一角が源頭状に切れ込み,そして水が湧いています.舗装道路すぐ下から湧く水です.

  天狗山伏流水でもこの水でも,ヒシャクだけをもって行列の最後尾についた私は,前の人に順番をゆずって頂きました.多謝です.

 [研究] IAHSの総会に出席.

  独自ドメインをとったそうです.iahs.orgはとられ,iahs.comはドメイン管理業者のてもと.で,なんとiahs.infoにしたそうです.

  実際やってみると,現在ではhttp://www.cig.ensmp.fr/~iahs/という元のサイトにリダイレクトされますので,iahs.infoは単なる入口というわけです.しかしなんといっても覚えやすい.

  IAHSの出している学術誌,Hydrological Science Journal のImpact Factorは1.22で,これは水文学関係主要学術誌のなかで5位なのだそうです.といってもSIFは年々の変動が激しいようです.今年はどうなるでしょうか.

  それはともかくとして,授賞式です.IAHSの若手論文賞はTison賞(ティソンと読むらしい)といいます.直近2年分のIAHS全出版物Tison賞は安形を含むグループが受賞しまして,賞状と賞金(5人で$1000を山分け)を頂きました.一応はれ舞台というわけで,まだ3回しか着ていない背広を着てゆきました.

  一緒にいた仲間にマイカメラで写真を撮ったもらったのですが,帰京してびっくり.別の人がとったと思しき写真が,もうIAHSのWWWに載っているではありませんか.

 [食べる・飲む] 夜は当然万歳会.兄弟が北海道にいた沖さんによれば,今の時期は海産物も農産物もおいしいのが豊富なのだそうです.ウニとイクラが大の苦手という安形は,もっぱら農産物と,そしてもちろんビールを充分堪能しました.

  皆早くに帰ってしまった(そりゃ明日発表という人もいるし)ので,一人宿に帰って明日の予習.予習というのは,地形図を丹念に読むことです.

07月06日
(日曜日)

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  (行ったところ:IUGG学術発表会/ふきだし/富士見水源/宗助水路水源/半月湖/ニセコ甘露水 後方羊蹄山の流麗な姿を眺めつづけた水紀行. フィールド調査では連勝街道.D論の内容にだいぶ自信がもててきました.)

07月05日
(土曜日)

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忙しい一日

 [サッカー] この日は国立で試合があると知ったその瞬間にチケットを買おうとし,何か事情があってやめていたのですが,やめたのは正しかった.というか気づけ<自分 今日から北海道行きで,それはずっと前から分かっていたはずなのです.

 [食べる・飲む] その国立の試合を見に両親が上京.昼に東京駅で待ち合わせ.あたらしい丸ビルでランチ.実は初めて行きました(こういう機会でもないと行かないだろうな・・・).

  19時でもあかるい札幌に到着.空港でサッポロクラシックを堪能.

  宿は北大植物園前です. 夜は半そででは寒い寒い.さすが北海道です.

07月01日
(火曜日)

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  (とつぜんですが,本郷学士会館分館のレストランでランチ.)

 [研究] 全員参加のコースゼミ.今日は6人,それにプラスしてフランスからの方(デジタルカルトグラフィーが専門)が一名.6人はD1で,内容は:流速直接測定による海洋水循環場の推定/流出個体の物質収支も考慮したガラモ場の炭素収支推定/バングラデシュのコレラと水環境/本州中部型Picea 属の分布と限界地における生育環境/近代に日本の豪雨は増えているのか/サハラ砂漠の雨はどのように起こるのか (順不同)でした.

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安形氏にめいる
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