日記:2000年10月

最終更新:2001年11月14日 15:40



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安形氏にめいる
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10月31日
(火曜日)

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 [研究][アウトドア][ひと] GCMではグリッドの細かさの表現に「T21」「T42」「T106」などの記号が使われる.さて,先日終わったパラリンピックでは,ハンディの程度に応じて競技のカテゴリが細かく分かれているのだが,そのうち一つのカテゴリ名がなんと「T42」だった.四肢の切断に関するカテゴリらしい. そういえば日本には,片足がないのに相当難しいところを登れるクライマーがいる(私よりずっとうまい).クライミング界でパラリンピックがあったら間違いなくメダルだろう.いろいろな趣味に顔を突っ込んでいるとたくさんのものすごい人に出会えてとても嬉しい.

 [電子・コンピュータ] ところで,GCMといえば今日はソースコードを覗かせてもらう機会を得た.興味津々でMakefileを見てみたところ,あれ,あまり強烈なオプティマイズはかけていないようだ(SolarisとLinuxでは). まぁあまり過激なことをやらないという方針なのかもしれないが,たとえばSolarisの場合なら,少なくともUltraSparcIIにはそれ用のアセンブラコードを吐くようなフラグくらいは立てればいいのに…と思ってしまった.

 [研究][ひと] 明日は,20年前に住んでいたところ(千葉県船橋市)の近くにフィールド調査,の予定.予定というのは,雨天中止だからだ.でも何か行きたいなぁ.あのころ急斜面の笹薮に作った秘密基地は今どうなっているだろう?   中山競馬場からそう遠くないところにある「大穴」小学校出身の安形は,しかし今にいたるまで結局競馬の趣味を持たずじまいである.でも高校の頃から,周囲にはやたら自称馬券師が多かった.

10月30日
(月曜日)

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 [サッカー] 日本サッカー,アジアを制す.これまでの戦いで印象的だったのは準決勝の中国戦.中国のしたたかさはさすがミルチノビッチ監督というものだった.中国は,この闘いではだいぶ自信をつけたのではないだろうか?そして一方,リードされても慌てない(少なくとも慌てた様子は見せない)日本の図太さというのも実に印象的であった.昔はもっと傍目でわかるくらいバタバタ慌てるチームだったのだけど. さて,決勝は生で見ていないので,いずれビデオを見なければ.川口が神がかり的な働きをしたらしいし. ただ,今日は無理.あと2本書くべき文章(うち一つは断りの手紙←つらい仕事だ)がある.

  実は生で見ないで結局寝てしまったのも仕事が控えていたからだ. でも実は夜中3回目覚めてTVをつけたときがあった.「サウジのPK失敗」「望月の先制ゴール」「タイムアップの瞬間」と見事にオイシイところだけは生で見たのであった.こういうどうでもいいところで奇跡のような幸運がめぐってくる.学振特別研究員選考で使われなかった分の運が回ってきてるのかな?(笑) まぁPDの特別研究員だと運で決まるものではないだろうが…

 [研究] 研究室セミナーで延々と大演説をやってしまい顰蹙.実はあと10枚スライドがあったのだが,ちょうど切りのいい所でレフリーストップがかかったのでそこでやめ.でも実はもっと前に終わらせる機会は5回はあった(つまり連載話的な構成だったのだ).時計を見ながらやればよかったと反省.また,エッセンスだけこの場では話して,詳しいことを聞きたい人のためには別に場を設けるという手法をとったほうがいいなぁと実感.

10月29日
(日曜日)

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 [森と樹] 雨である.単独では危険なことはできないのでアブナイ岩遊びは断念.車で走り回ってお気に入りポイントでも探すことにする.今度は十国峠をこえて長野県へ.そうすると,おや,この峠道は隠れた紅葉ポイントではないか.これは見事.素晴らしい.やっぱり来てみて初めて分かることがある,というのはフィールドの常識.最近モデル仕事が多かったけど(←と書くと何か違った意味にもとれるな(笑)),やっぱりフィールドにでないとね.

 [ひと] 筋肉痛,である.昨日の木登りがたたったらしい.体なまってるなー. ただ,筋肉痛が翌日に出るというのはまだいいのかもしれない.歳をとってくると翌々日にでて,そして数日消えないのだそうな

10月28日
(土曜日)

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 [森と樹][天気と季節] 蓼科高原を逍遥.紅葉はまだ里には降りていない.むしやり早く出て早朝についたのだけど,久々に満天の星を見られたので満足.さらに山中に入って紅葉を満喫.ついでにふと見たAbiesを何だか急に登りたくなり,いっぱい遊んできた(独りで何をやってるんだか…).

 [天気と季節] 天気は日中は晴れだったが夕方から雨. 群馬県上野村へ直行.最短距離で行くことにする.つまり麦草峠(2127m.国道の峠では2番目に高い)とぶどう峠を越えてゆく道だ.麦草峠では雨がなんと雪になってしまってびっくり.ハブのロックのために下車した私の目に,闇夜から落ちてくる雪が映った.これは本当にきれいだった.

 [ひと][地理] 上野村は神流川源流の村.自然あふれるという意味では随一のところであるが,それでは他に売り物があるか?上野村の象徴として誰でも知っているようなものがあるか?というと,「日航機が落ちたところ」というものしかない(それも大抵の人は「上野村」ではなくて「御巣鷹山」という地名で記憶している).それを憂い,上野村の将来を考える人々がいて,我々上野村をフィールドとして遊ばせてもらっているクライマーもそのコミュニティに参加させて頂いている. そういった村人の一人の家はなんと畳敷きの居酒屋で,今日はそこに行って大ジョッキを8杯かっくらって,結局そこでごろ寝した.酒を飲みながらマスターと「村の将来プラン」を熱く語り合ったものだ.

10月27日
(金曜日)

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 [生活] しまった寝不足.というわけで廊下のソファで昼寝.でもその前に水曜日に入手した高畠華宵先生の大きな大きな全集本をひも解く………失敗した.お気に入りの絵ばかり見ていたら眠れなくなった.何か眠たくなる本ってないかな?

 [研究][生活] 日本学術振興会特別研究員への申込は,見事に不採用通知が来た.不採用はがきを麗々しく掲示した.むかし受かったときには補正予算で突然定員が増えたという僥倖があったがさすがに今回はダメだった.何しろ研究経験年数に比べて論文が足りない.まあこれで受かるようだったら世も末なのかもしれない. いずれにしても,溜め込んだネタを論文にするmotivationを今後もっと上げなければ(もう済んでしまった研究に対してはなかなかmotivationが湧かないのだ). レフリーとのやり取りは結構楽しいから,それを思い出すことにより動機付けにするかな?

10月26日
(木曜日)

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 [研究] 木曜日夜は研究室の仲間が中心になって行っているLSMの勉強会.今日の発表は1993年ミシシッピ大洪水(ご記憶の方も多いでしょう)を引き起こした同年7月の雨の問題.地表面状態がどう影響したかという内容である.

  地表が湿っているからその地域(or周辺地域)に雨が降る,という図式は,やっぱり簡単なプロセスではなかった.いやはや複雑.しかしこれ,本当に「実証的に」確かめたというのだろうか?ま,このレベルまで現象を追い詰めるだけで(当時は)世界最高レベルの研究だったのだろうな,と納得するしかない.

 [電子・コンピュータ] ひょんなことから,TeraTerm経由でssh接続するをする方法についてチュートリアルを書いた.もともと機会があったら書こうと思っていたいくつかの文章のうちの一つである.こういうふうに機会がないとなかなか書かないというのはちょっと情けないものだが,しかし,自分がそういうものだと素直に思う(諦観する?)ようになると,ならばその性格を直すよりは機会を多く作ればいいじゃん,と前向き(って言うのかいな(笑))に考えられるようになる.

10月25日
(水曜日)

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 [生活] 俺,最近何か善いことしたかな?と思ったくらい嬉しいことがたくさんあった一日だった.まず,避難訓練があって,いつもは通れない避難階段を通ることができた(結構こういうことが嬉しく思える性格なのである.非日常万歳).ただし避難階段については問題が2点:一部床がスカスカで,その部分だけは下から丸見え.スカートの女性は通るのをためらうだろう.緊急時にそんなことは言っていられないといえば確かにそうなのであるが…二つ目は階段の出口がいきなりしまっていて(工事の関係らしい),皆せっかく2階まで降りてきたのにまた建物の中を通って外に出ることになった.これで何人か煙に巻かれて命を落としたね(笑)

  消火器実体験・はしご車救助の見学を経て,消防隊のご自慢の兵器?であるインパルスという消火器の実演を見せてもらった.圧搾空気で少量の水(など)を火に噴霧することにより消火を試みるもので,車両火災にテキメンに効くのだそうな.なんといっても人間が背負って運べるのがよい(といっても背中に背負うのは24kg).

  次なる体験は,簡易ビニルテントの中に煙を充満させて皆でそこを通る「煙体験」.なるほど,床に近いところは煙が薄い.流れの可視化を想いながらその白い煙を見つめていたのは言うまでもない.

 [車] 続いて,これが個人的には最高に面白かったのがレスキュー車の紹介.おお,これこそ究極のカスタムカーではないか.数十の扉と引き出しに,実用をとことんまで考えて収納されている多数の器具!空間をとことんまで有効活用しようとするその収納テクノロジー!これは,使い込まれたクライマー車と同じノリだ.私の周りにはこれと同じノリの車がたくさんある.大好きである.夢中になってあちこち覗いてしまった.なぜかエンジンキーのキーホルダーがミッキーマウスだったのには笑ったけど

  それにしても大きなウィンチ.ジムニー用ウィンチの3倍はある.チルホールはスペック1.6t!シャックルはタンカーだって引っ張れそうな太さだ.ナイロンロープはクライミング用より太く,多分熱に強い素材でもあるのだろう.プーリーは手のひらより大きく,またカラビナは重たいステンレス製オーバル型の安全環つきばかりであった.それもピカピカのものばかり(支点用にいくつか欲しいと思ったのは言うまでもない(笑))

  他には空気の力で40tものモノを持ち上げたりつぶれた車両をこじ開けたりする道具,その道具のための数十種類(!)の当て木,ボンベにマスクにハツハツ(発動発電機の略)にハシゴに投光器に油圧ジャッキ.ロープを遠隔地に飛ばすための銃… レスキューの現場は全くきれいごとではなく,血まみれ油まみれ泥まみれの修羅場だ(瀕死の重傷を負ってレスキューされたことがあるからよく知っています.はい).そこで活躍できるために選び抜かれた道具のオンパレードを,感動のまなざしで見ていた.素晴らしい.本当に素晴らしい.

  あまりに嬉しくて長く書いてしまった.実はもうふたつとてもとても嬉しいことがあったが,また後日時間があれば書くかもしれない.

10月24日
(火曜日)

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 [ひと][森と樹] 見事な秋晴れ,である.爽快爽快.昼休みに駒場公園に行ってみた.ああ麗しき緑! で,今日始めて気づいたのだが,公園内にある東京都近代文学資料館って入館無料なのね.今まで有料だと思い込んでいて敬遠していた(それに文学自身あまり興味ないし)のだけど,貧乏根性丸出しで,ならば入ってゆかないのは損だとばかり(笑)中を覗いてきた. ちなみに,都近代文学資料館と日本近代文学館を混同していたことに気づいたのも実は今日(笑)

 [ひと] 昭和4年に立てられた重厚な洋館は,もともと前田家のもの.さすがの調度だ.入り口脇のサロンの雰囲気・庭園を見下ろすバルコニーの光の饗宴・どの部屋でも高い高い天井…など非日常の世界を感じさせてくれる建物だった.なぜ今まで入らなかったのだろう?これからもちょくちょく行ってみよう.しかし前田家にとってはこれが日常だったのだろうな…

 [文献] それはそうと,文学館の最近の特集展示は,戦後の文学.復興期から最近まで各時代の話題をさらった本や直筆原稿・時代をよく表す文学資料などが,程よい間隔で並べられていた(それほど広大というわけではないがとても贅沢な空間の使い方をしている博物館である.展示デザイナーの強い意志を感じる).面白かったのは,俳人としてしか名を知らなかった久保田万太郎の名が舞台作家としてあったこと.

  「荒廃と復興」なんて,文字にすると簡単に見えてしまうが,こうして当時の記事や写真や手記を見るとそれがいかに悲惨で屈辱的な体験であったか,今までよりちょっとは身にしみて分かるようになる.

  昭和34年(1959年)は伊勢湾台風の年.しかし同時にいろいろな週刊雑誌が創刊された年でもあった.その創刊号がずらりと並んでいたのは面白い眺めだった:「新青年」「週刊平凡」「週刊女性」「週刊映画」「週刊野球」「少年サンデー」「少年マガジン」「週刊文春」「週刊公論」「週刊現代」.くしくも,「野球」と「サンデー」は表紙絵が長島茂雄である! それにしても,サンデーもマガジンも薄いねぇ…

 [電子・コンピュータ] いきなりwww.yahoo.co.jpnslookupで引けなくなった.上流側で何かがあったな,と思ったら,あれ,www.goo.ne.jpは引ける.他のco.jpも問題なし.DNSに何かがあったのだろうか.【後記】夜8時頃になってWWWサイトは一応でるようになった.冒頭にいきなり「ただいまサービスの一部に障害が発生しております。復旧を急いでおりますが、しばらくの間ご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申しあげます。 」の文字が… 【さらに後記】夜11時ころはまたDNSごと敗北【しつこく後記】翌日午前には元に戻った.挨拶&報告は,まだ見つけていない. 

10月23日
(月曜日)

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 [電子・コンピュータ] 家から時間を気にしながらダイアルアップでサーバに接続して仕事.もちろんパスワードを平文で流すようなことはしていない.先月は史上初めてみかか代が¥10Kを超えた.常時接続を本気で考えてみるか…と思ったら日経バイト11月号は「常時接続の光と影」という特集.なかなかタイムリー?

  詳しい方法は親愛なるクラッカー諸氏に知れるとまずいので書かないが,家とサーバは暗号化したコネクションを確立し,その上でターミナルを上げて作業をしている.暗号化強度はかなり上げたつもりである.そしてその気になればPOP3とSMTPもつなげられる(可能であることだけ確認しているが,日常的には行っていない).問題はftpである.

  ftpはポート21で接続し,ポート20でサーバからデータコネクションが張られる.ところが話は簡単でなく,データ自身はほかのポートを開いて(その番号は前述のポートでやり取りされる)そこで転送される.上述のセキュア設定では,こちらのTCP/IP使用プログラムはダミーサーバの特定ポートにパケットを飛ばし,それをセキュア接続プログラムがリモートホストにセキュア接続する. さて,ftpで上記データコネクションを確立するにはノーマルモードとPASVモードの二つがあり,後者でないとこのようなセキュア接続に対応できない.もっとも,最近のFTPクライアントならPASVには対応しているはずだ(筆者が使っているのは曽田純氏が作られたFFFTPというよく出来たフリーソフト).

  問題があるとすれば,PASVモードで使われるポートでの通信が,果たして通信パスをきちんと通ってこられるか,サーバ側でTCPをかなり堅くブロックしているときに大きなポート番号(ユーザが使える.ガードしないとクラッカーが喜ぶ)の通信が出来ないんじゃないか,といったことだ.そして実際,かなり堅くブロックをかけている某サーバへのFTP送信/受信は成功していない(FTPログインは成功している).

  ただ,テキスト受信なら話は簡単である.Telnetして,ターミナルのログをとり始め,該当ファイルをcatしてログを閉じればOK.送信となるとcat > hogehogeとしてファイル送信をすればいいような気がするが,バッファがある程度大きくないと通信が追いつかないことがある. ちなみにTeraTermならXMODEM,ZMODEM,B-plus,Quick-VANそしてさらにはKermitまでできる(これらを覚えている人はどれくらいいるのだろうか?)

  というわけでこの日記はTelnetで送ったものなのだ. どうです出来栄えは?(って,違わないって…(笑))

  一応,SSHrcpの代わりとなるscpという命令を備えているはずだから,SSHののWindowsクライアントあたりを探してみよう…そっちのほうが早道かもしれない.

10月22日
(日曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ] もともとのSiB2のコードはFORTRAN77で3614行.空行やコメントを除くと1548行であった(その他に小さなインクルードファイルが二つある).たったこれだけで複雑な地表面過程を表現しているのだからSimple Biosphere の名もむべなるかな. さて,これに安形と金さんがゴテゴテといろいろなものを加えた現行SiB(gsibという仮称は一部に評判が悪い(笑))は,全部で12082行,コメント行等を除くと(cat *.f90 | grep -v '^ *$' | grep -v '^ *!' | wcとやってみると分かる)4742行と,3倍以上に膨れ上がっている.

  といってもこれはモデル自体が改良された分というよりは2次元化およびALMA対応のために増やしたコードが多いからだ.モデル自体の改造はこれからである.

  ついに結果を格納するWWWリソースを作り始めた.モデルの結果を見て助教授と盛り上がった.

 [研究][ひと] よく見ると教授も助教授も来ている.なんという日曜日. 

10月21日
(土曜日)

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 [研究] 気持ちのいい土曜日である.なのに研究室で独りお仕事. と思ったらなんと教授もご出勤.

 [研究][電子・コンピュータ][食べる・飲む] ちょっとした文章書きと新SiBのシミュレーション回しをラウンドロビンで並列?実行.暗くなってから終わったので,プリンを肴にワインで独り乾杯.お疲れ様でした,と自分で自分の頭をなでる(笑).

 [研究][ひと] このワインは,京都に学会で行った同僚からのお土産である.発表内容はもともとかなりインプレッシブなものであったのだが,やや従来研究に反旗を翻す内容もあり反論も予想されたため,あとはどれだけ堂々と発表できるかにかかっていた.だから出発直前まで二人であーでもないこーでもないとプレゼンテーションを練っていたのだが,結局上手くプレゼンできたとのこと. 満面の笑みで帰ってきた彼と,ニッコリ笑って堅い握手を交わした. こういうのってうれしいよね,まったく.

 [電子・コンピュータ][経済・社会] 現実社会の厳しさを感じさせるニュース.Apple社のあの話題を読んだG4 Cubeが米国で予想外に売れ行き不振だという.それ以前にもiMacが米国では売れ行きが目標に届かないというニュースがあり(→CNET JAPANによる関係記事),だからG4 CUBEが救世主のように登場した時のMac系メディアの熱狂はなかなかだったのだけど….

  米国Apple社の第四四半期の利益は予想より減少すると同社から投資家に知らせが届き(このようなIR警告が当の会社からでること自体はいい経済システムだとは思うが…),株価は急落(→ZDIIによる参考記事). Mac OS X Public Betaの販売が最近始まり,新宿では大変な行列が出来たというニュースがあった(→MacWireによる参考記事)が,この対照は何だろう?単に日本と米国の違いなのか,それとも購買層の広さが十分でないことによる,日米共通の構造的なものなのか?

10月20日
(金曜日)

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 [生活][食べる・飲む] 健康診断の問診表が回ってきた.一つだけ非常に答えにくい問題があった.普段の食事の味付け:[1]あっさり[2]油こい[3]塩辛い[4]甘い という問いである.択一ではないらしいので,答えるとすれば[1][4]かなぁ.主食が何もつけないパスタというときもあれば,ケーキという時(笑)もあるしね.でも[2]もたまにある.一人暮らしだと簡便な炒め物路線に走りがちだからだ. うーむどうしよう?

 [研究] 早く帰る予定だった.しかし結局終電.ちょっとしたアイデアのひらめきと,その有効性が実証されたことが,その主な原因である.終電の頃には雨もやんでいたし,足取りは軽い!

  問題に対するひらめきは,その問題の解決に従事しているときに訪れるとは限らない.今日もその例に漏れず,全然違ったことをしているときにひらめいた.同僚とコーヒーブレイクのように(研究とはあまり関連のない)話をしていたときに,頭の中にぽっと灯りがともったのである.

 [研究][電子・コンピュータ] 新SiB2は,対流性降雨を入れ込み,一つのパラメタについて即時値でなく長期平均を使うようにした(これだけで,昨日今日と約1,000行はコードを書く羽目になった.なぜかというと,今後同様の拡張が行われるときにもっと楽になるようなシカケをいろいろ仕込んだのである).上記のひらめきも加えて,ビルドのしやすさも改善した.もっとも,すこし実行速度が遅くなった.

10月19日
(木曜日)

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 [研究][文献] D論要旨を某学会に提出しなければならないのだけど(明日締め切り),「400字未満」って本当かなぁ.いつも秀丸を一行80字で使っているので,それで言うと5行か.短く書くのって大変だ.【後記】朝念のために学会事務局に確認したところ,夕方になって判明.やはり400ワードだった.400字は400字で,かなり挑戦的な課題であって楽しめた(笑)のだが,やっぱりきついよね

 [研究] ALMAでは降水を「対流性」と「ラージスケール」に分けていない.これはALMAの元締めの人の強硬な意見によるものだそうだ.しかし,少なくともSiB2では対流性降雨を与えない(全降水がラージスケール)と,グリッド全域で一様に降る雨となり,葉面貯留・ひいては遮断が大きくなる→蒸散が不自然に少なくなるという現象が起こるようだ.従って,ALMAフォーシングのほかに対流性降雨のデータも与えなければならないということで意見が一致. ISLSCP変数リストを見れば分かるように,ISLSCPにはちゃんと対流性降雨のデータも入っているので,総降水量のISLSCPデータと同様に利用できる.というわけでモデル改造GO!!

 [生活] 昨日は久しぶりに終電ではなくもっと前の電車で帰れた(夜の井の頭線は,やはり終電が一番混むような気がする). が,結局夜更かし.今朝は6時起床(いつもは5時だけどそれは無理だった). 一人暮らしだし付き合っている人もいないから時間も行動も自由きままなのである.もちろん,自由とはリスクと一体である(笑)

 [電子・コンピュータ] UN*XのTipsを書き始めた.あんまりまとめては書かれていてないけど,便利な小技というのは意外と多いものである.

10月18日
(水曜日)

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 [生活] 珍しく他の人と昼食.案内されたのは研究室のそばの不思議なカレー屋.実は近くの店って全然知らないので,当然そこも初めて行った店であった.というより,何回もその前を通っているのにそこがカレー屋だとはついぞ知らなかった(笑).量はそう多くないがなかなかうまかった.案内してくれた人に感謝.

 [研究][電子・コンピュータ] 新SiB2の,というよりもともとのSiB2のバグは,光明が見えてきたものもあり,いまだによく分からないのもあり,そして今日新たに分かったものさえある.なんて楽しい日々なのだろう(決して皮肉ではない.念のため). あと,同僚の一人にバグ取りの基本を教えた.正確に言うと,バグの場所の見つけ方だが,知ると知らぬとでは大違い.本来だったらきちんとデバガを使うべきなんだろうけど,「muleでのM-x grep」と「デバッグプリント」というバグ取り2大お役立ち行動をとりあえず伝えた. まだまだバグ取り入門だけど,できるだけ場数を多く踏んでくれればそれなりのプログラマになれる,はず.

 [研究] 博士論文で扱った成層火山山麓の湧水について,その大規模流動系を解く鍵の一つが水の同位体比測定だ.しかし博士論文のときにはそのような測定は一切やっていなかったので,いつかぜひやりたいと思っていた.実は当研究室には水の安定同位体比測定装置がある.現在それを使っているのは修士の学生.頼んで実験風景を見せてもらった. 多数の試薬瓶,技官の方が工具を駆使して自作した(←あぁ,私の好きな世界だ.世界征服をたくらむマッドサイエンティスト!(笑))土壌物理測定装置などなどに囲まれた素敵な空間が,その装置の置いてある部屋だった.いいねぇ,この雰囲気.できたらもう少し暗くて見通しの悪い,いかにも化学実験室という感じのところがいいのだけど(笑)  一見訳のわからない操作をしているように見えたが,原理が分かるとそれなりに簡単. いつか自分のサンプルを測定し,博士論文の路線を発展させてみたいものである.研鑚研鑚.

 [アウトドア][ひと] 知り合いの女の子が,スポーツクライミングのアジアユース選手権で見事二位に入った(→参考PDFファイル日本フリークライミング協会のサイトより).ここ数年著しい勢いで上手くなった子で,実は本当に「女の子」,中学生である.すでに私よりずっとうまい(泣).さらにその妹も相当うまく,先日国内大会の一般の部(!)で並み居る強豪に伍して堂々の二位に入った(→参考資料.2000年度ジャパンツアー第四戦船橋大会結果). 小学生の頃は恐がって泣いていたのを慰めたなんてこともあったのに,ずいぶんたくましくなったものだ.

  東大に入った理由の一つが「たくさんの天才に会いたい」ということだったのだけど,結局天才は学外にもたくさんいるということが,学問以外の世界をいろいろ渡り歩くと分かってくる.特にクライミングはそうだ. それでもまあ確かに天才は何人か学内でも出会ったし,今いる研究室も能力あるメンバーに恵まれている.上に才能に富む人いるのは当然としても,特に嬉しいのは後輩にすばらしい潜在能力の持ち主がいることである.

 [電子・コンピュータ][生活] 昨日の日記のせい?か,ウレシクないメールが来た. メイルを欲しい人からは音信不通で,来て欲しくない人からはしっかり(それもこちらが忘れた頃に)やってくる.E-mailというものが与える精神的な影響(善悪を問わず)は,もしかするとかつての手紙をしのぐのかもしれない.返事が億劫なメールのせいでディープになったり,一通のmailの到着により一日幸せに過ごせたり,待ち遠しいメイルを待っているときには1時間に何度もダイアルアップでメールチェックしたり…(みかか代は極大!)

10月17日
(火曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ] 何か取り憑かれたようにTeraTermとにらめっこしている.面白い.「おいおい,聞いてないよー」という機能要求が次々と来ているが,最初から拡張をしやすいように組んでおいたのがここで生きてきた.そう,こういう組み方は最初はとても大変なのだが,後から楽しくなるのだ. 念のため書くと,「聞いてない」の中には「私が忘れてた」というものもしっっっかり含まれている(苦笑)

  でもしかし,やっぱり思ったほど速くは研究って進まないねぇ… それにしても,現実のモデル作業に伴うノウハウって,本当にどこにも公表されていませんね.少なくとも論文には載っていないね.ページ制限がきつくないはずの修論・D論等を見ても書いてないね.WWWでもなかなかみつからないね.これは我々が書かねばいけないね!

  とおもったらバグがでた.樹冠の温度がどんどん高くなる.(モデル内の時間で)たった2時間で突如180℃を超えて,それ以上計算不能になった.てんぷらだって揚げられそうな温度だ.それまで21ヶ月分の計算は一見うまくいっていたようだったのに,「1988年10月10日11時,12時」(グリニッジ標準時)に「何か」が起こった….また先日のように図書館で「その日」の新聞を読んでこようかな?何かヒントがあったりして(笑) 逆の 「温度が低くなる」ほうのバグも報告されていた.こちらはこちらで凄い.なんと絶対温度がマイナスになるのだそうだ.これは高緯度の雪氷プロセスに関して指摘されていたが,今のところこちらは熱帯が対象なので気にしていなかった.でも,あれま,現象は後者のバグで指摘されたのと同じ式で起きているじゃないか.これはちょっと考えなければ…私自身は値のプロファイルを見てもその値の妥当性を判断しにくいので,やはり熱収支観測の場数を踏んだプロに結果を見せたいところだ.

 [電子・コンピュータ][数学パズル] 着信メールが少ない一日だった.というより最近しばらくそうだ.どうせ大抵は読まずに捨てる(笑)とはいっても,何だか寂しいなぁ. あ,こんなことを書くと「断れない仕事の依頼」メールが来てしまうかな. こういうメール着信数の変動には何か面白い規則性があるのだろうか.1/fゆらぎになっているのかな?

 [電子・コンピュータ] せっかく明日から(21日まで)の「World PC Expo」(東京ビッグサイト)のタダ券をもらったのに行けそうにない.もったいない.誰か送り込んでいいデジタルプロジェクタを見てきてもらうか.こういう時のために子分を育てておけばよかったと思う元ガキ大将の私である(いじめっ子もいじめられっ子も両方一通り経験した).

  博覧会のお題目は「PC+インターネットを超えて」,である.利点欠点をも含めた,将来のデジタルワールドのありさまがクリアに見える発表の数々を期待したいところだ.

 [研究][生活] 高校の頃は,将来数学者になるかプログラマになるか化学者になるか結構選択に迷ったものだ.結局どれにもならず,今では「何を着てもサマにならないが唯一作業服だけが似合う」フィールド屋になっているのだが….しかし,明日から博士論文で行なった研究の発展のための「水の安定同位体比測定」の仕事を覚え始めるので,ちょっと化学者に戻った気分である.

  先日六本木キャンパスに行ったときに,引っ越し作業をしている部屋から懐かしい匂いがしてきた.高校のころよく入り浸っていた化学実験室の匂いと同じだ.試薬瓶と試験管とガラス器具に囲まれて,今から思えば児戯に等しいような実験をしているだけでルンルンしていた高校時代がむしょうに懐かしくなった. それにしても,あの匂いはそうあちこちでかげるものではない.よく考えたら,化学者ならばあの匂いを合成したいと思わなくちゃいけないな(え,違う?(笑)).

10月16日
(月曜日)

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 [ひと] 朝日新聞の連載「金ではなく鉄として」は中坊公平さんによる心情の吐露.今日朝刊に載っていた内容は,中坊氏は「ちょっとしたことで幸せになれる」便利な性格だということだった.ムチャクチャ苦しい状況の中でも,「シュウマイ弁当を車内で賞味」・「夫婦で月見」・「美しい日の入」等々,どうでもいいようなことでもほのぼの幸せ…なんか似てるね.共感してしまったぞ(笑).でも,その場で幸せを感じたからといって状況は何も変わらないのだという点も忘れずに指摘していた.まぁそうなんだけどね. 何はともあれ,力ずくで維持する精神的な強靭さより,こういうしなやかな強さのほうが結局は大願成就の近道なのかもしれない. 能天気万歳!

  注記:同連載バックナンバーは,朝日新聞のサイトから「総合目次」→「コラム」とリンクをたどるとたどり着ける.

10月15日
(日曜日)

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 [研究] 最近研究のことしか書いてないね.結局今日日曜日も研究室. さらに他にも所帯持ちを含めて何人かいる.皆仕事を抱えすぎ? 私の場合は誰かがどこかで待っているということはないから構わないのであるが… それに研究に没頭していればとりあえずモロモロのことは忘れられるしね.あぁ楽しい.

 [アウトドア][車][天気と季節] だけど支点だけ打ってまだ登っていない岩(クライマー用語でいうと「宿題」という)がたくさん関東某所にあるのにちっとも登りにいけないのが気がかりである. 愛車ジムニー(林道号)も,雨に打たれて泣いているようだった. 金木犀の花を散らしてしまう冷たい雨である.秋が深まりつつあるのを実感.

 [森と樹] キンモクセイの香りにあと1年経たねば会えないというのはちょっと残念.ま,ゆっくり時を待ちましょう.その前に,やがてくる晩秋と冬をたのしみませう.

 [文献][生活] 今まで5万円したものが2.8万円で買えると知ったらすぐに手を出すだろうか? もちろんそれは財布との相談になるわけだが,私の場合は,当然ながらよほどのことがない限り手を出せない.2.8万といえば依然として十分に大金であるからだ. しかし,つい最近その「よほどのこと」があったのである.どの古本屋でも4万円以上,普通は5万円はしていた高畠華宵の全集(限定1500部のみ!)が,ネット検索でついに引っかかり,そして2.8万円で売りに出されていたのだ(高畠華宵については先日書いたのでそちらを参照).財布の方をチラリと横目で見たらだいぶ渋い顔をしていたが,何,長い付き合いじゃないか,君ぃ,と無視して間髪をいれず注文を出してしまった. どうせ当分買えないだろうということでわざわざ図書館に見に行ったこともある本だ.

  楽しみ楽しみ.一冊の本が来るのをこれほど待ち遠しく感じるのは何年ぶりだろう… ただ,なんと言うか,これは「論文を読んでいるときにその引用文献がものすごく面白そうなことに気づき,その文献を求めて急いで図書館に走っているときの気持ち」と似ていないこともない.

 [研究][電子・コンピュータ] gSibのメモリアロケーションをdynamicなものに変更.また,我ながら快心のデバッグをした.といってもずっと前にバグの種をまいたのは結局自分自身なのであるが(笑). 何はともあれ,他にもいろいろイイことがあった一日.日曜出勤も悪くない? 軽い足取りで帰ります.

10月14日
(土曜日)

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 [研究][生活] 土曜日の夜に研究室に来る私.よほど他にいくところがないんだなと陰口の一つも叩かれそうだが,ふふふ,ちゃんとした理由がある.お気に入りの公園のベンチでうとうとしていたら
 
 3時間半眠っていた
 
のであった.貴重な時間を無駄にした. (どこが「ちゃんとした」理由だ(笑))

  でも,とちょっと考えた.本当にムダだったのだろうか.後から考えたらこのつかの間の休息(サボリとは言わないことにする(笑))が実は何らかの成功に必須要件だったことが分かるのかもしれない.

  3時間半の間世の中はどれだけ動いたか?私にとっては一瞬,というか空白の時間だったけど. ここで邯鄲の夢みたいなものを見ていたなんていったらちょっとドラマなのだが,実際にはかなり深い熟睡状態だったらしく,夢を見た覚えがない(私は昔から,どんな場所どんな状況でも眠れるのだ). 

  今日は早く研究室に来て早く帰って家事でもするかというつもりだったが,結局終電帰りかな後日記:実際そうだった.井の頭線は満員】.まあいいや. 昨日は,都内某所で聞いたデモのシュプレヒコール「がんばろー!!」を,自分向けに発せられたものと勝手に思ったものである.

10月13日
(金曜日)

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 [生活] 日記の更新を止めていたのは理由があるのだが,もうそれは解決したので書かない(書きたくもないもんね:ちなみに研究室内の話ではないが,この日記には関係している).まあ過ぎたことは過ぎたこと. とりあえず今は晴れ晴れとした気分.といよりむしろ絶好調に戻った.元気が欲しい人寄っといで〜 というところだ.体力的にはどうだか知らないけど,メンタル面では切り売りできるくらい元気があまっている. でもよく現実をみたらこの他にもまだ難題山積だって?まあいいじゃないか.それはそれで,今後独りで闘えばよい.うんうん.さあ,上を向いて登ろう(←岩手県某所に私が作ったロッククライミングルートをこう命名したことがある)

 [研究] 今はモデルの結果に酔いしれている.正直言って何だか変な結果が出ている部分もあるが,そこがまた可愛いではないか.

 [文献] 霞ヶ関方面で用事をこなしたあと国会図書館へ.請求した本が出てくるまでの時間つぶしに論文を持っていったのだが結局読まなかった.というのは自分の生まれた日の新聞の紙面に見入っていたのである.他人の誕生日の紙面なら結構つぶさに見たことがある(極端な場合は毎年分だ.全部コピーを取得してプレゼントしたこともある:妙なところにマメなのである)が,そういえば自分の誕生日のものは,不思議なことに見た記憶がない.さてそのXデーの,たとえば朝日新聞に載っていたニュースを挙げると:「どうなる東大入試」(そう,大学紛争の頃だ)「佐藤改造内閣:不安の船出」「大平通産相・福田蔵相」「西郷隆盛の孫も閣僚に」(天声人語で紹介されていた)「ベトナム解放戦線・全土に攻撃命令」「輪島が学生横綱に」「田淵,阪神入り決定」(現在私の周りには妙に虎ファンが多いのだが,何か因縁を感じる記事であった)といったあたり.日曜日だったので日曜版があったが,大気汚染の話がトップに来ていた.

  TV欄にはまだ「カラー」の表記があったそんなころの新聞だ.あと,囲碁ファンなら分かると思うが,囲碁欄に載っていたのは「プロ十傑戦:梶原武雄vs半田道玄」!これが一番時代を感じさせてくれた.

 [生活] さらに用事をこなしてヤレヤレ.そこで自分へのご褒美というわけで,わずかな時間ながらも某百貨店でバカラ・スワロウスキー・ウェッジウッドをハシゴした(念のため書いておくと勤務時間外).PCパーツ類は,やはり見るだけよりも買って使ってこそ大きな満足(時には不満(笑))を得るものであるが,これら芸術的日用品は,見るだけでも十分心の満腹感を与えてくれる(なんと言っても,絶対買う気にならない値段設定がいい.財布は傷まないし(笑),心の充足は大きいし).メンタルヒットポイントをさらに増大させて,でまた研究室に戻ってきた.おっと,よく考えたら「外回りの後残業」そのものじゃないか.でも今は前進あるのみ.ここ数年口癖になっているが,頑張れ私.

10月10日
(火曜日)

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 [天気と季節] 体育の日といえば典型的な晴れの特異日であった.今年からは体育の日の日付が流動的になったので,いったい天気はどうなるかな?とひそかに思っていたのだけど,結局昨日10/9が雨で今日10/10が晴れのようだ.秋晴れを満喫しよう.

 [生活] 前夜は当然のように研究室に泊まる予定だったが,終電間際に一つ重要な用事があるのを思い出したので急遽帰った.さて,その用事とは・・・
 
生ゴミが溜まっていた
 
のである.今日ださないと大変なことになる状況だったのだ(どんな具合だったのか,食事中の方は詳しく想像しないように). 前日問題となったプログラミングについては,結局前夜そこらじゅうの物体を蹴りまくりながらほぼ形を仕上げたのでまあいいとしよう.

  で,家でほぼ徹夜し,朝方ゴミを出したところで安心してしまったのか,ちょっと横になったのが運の尽き!10時ころまで寝てしまった.あぁ大変.哀しき重役出勤であります.

 [研究][電子・コンピュータ] 新SiBは一応走り始めていたのだが,プロファイルをとったところ三角関数の計算に多くの時間を取られていた.どうせグリッドごとの離散値で計算しているのだから,先に数表を生成してしまえばよい.また,オリジナルのコードで多用されているif文をほとんどブロックIFに変えた.そんなこんなで,結局2.5倍くらいは速くなった.ついでにいくつかの主要なDOループを並列化して高速化を試みたが,最後はI/Oがボトルネックになって打ち止め.これ以上を求めるなら,netCDFライブラリを並列化させなければいけないかも.一応2並列で10年のスピンナップを実行.1時間足らずで終わる.先週は計算もI/Oももっと作業量が少なかったのに2.5時間かかっていたことを思えば,少しは仕事をしたなという気がする.

10月09日
(月曜日)

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 [生活][天気と季節][食べる・飲む] 冷たい雨の日である.研究室に早朝に来たのだが,なんと手がかじかんで動かない.もうそんな季節なのだなぁ.とりあえず熱いコーヒーを飲みながらコップ越しに手を温め,チーズ仕立てのプリンを賞味してヤル気も刺激.

 [研究][ひと] 昨晩は断りの手紙を書くなどという実に大変な仕事をまたしていたので,朝はいささかゲンナリ状態だった.断るというのは本当に精神力が必要である.もっとも今回の場合,理由があまり理由になっていないという弱みがあったのだが(笑).だけど,そういうネガティブ感情も考えようによっては研究へのモチベーションになる.つまり,「研究に打ち込んでいればとりあえずヤなことは忘れられる」というインセンティブが働くからだ. 自身がどんな状態でも結果を出さねばならないのがプロだとするなら(実際そうなのだけど…),ネガティブな体験までも仕事の原動力としなければならないのであります.

  ところで,そういう状態での研究と,ポジティブ状態♪で行なう仕事と,どちらが質の高い成果を出せるのだろう?一見後者のほうがいい結果を出せそうな気もするが,「実績」から言うと別にそうでもない.どっちもどっちという気がする(でも実際のところ,前者は歓迎したくないなぁ(笑)).

 [研究][ひと] 連休最後の日に研究室に来ているのは…やはり私だけではなかった.博士の学生も助教授もいる.本当はもう二人超多メンバー(明日までの締め切り仕事がある)が来るはずだったのが,一人は風邪,一人は前日の大仕事?の疲労により欠席.本当にお大事に…. 最先端にいつづけようとする限り,結局こういう生活になってしまうのだろうか? 実は,それはそれで結構楽しい(苦笑)のだけど,こんなことでは週末といえども先約を入れることは当分できそうにない.

 [ひと] 静かだった研究室が急ににぎやかになったのは夕飯時であった.新しい留学生(タイからの女性.博士課程に入学)が来たのである.私のほうは,重要な構造体の構想を立て終わるまさにその寸前だったのだが,きちんと脳内記憶を退避しないで彼女を囲んだお茶飲み会に出てしまったのが失敗.頭の中ではさっきやりかけだった仕事がまだ渦を巻いており,皆の楽しそうな話も全くの上の空だったのだ.せっかくの新しい仲間を待たせるわけにはいかないと,強烈な眠気をおして,脳味噌の中をろくに整理せずに急いで行ったのが思い切り裏目に出た.というか全く逆効果になってしまった−安形がいない方がよほど雰囲気が良かっただろう−のである.

  個人的には,問題はお茶飲み会の後も続いた.さっきまであれほど鮮やかに形を作り始めていたイメージがなんだか虫食い状態になっていて,どうしてもまとまらない.しょうがないから他のこまごましたルーチンを作りながらゆっくり思い出すことにした.廊下を徘徊していたら両方の足に履いているものが違うことに気づいたり(そもそも履いた記憶がないのだが…),食べようと思って机の上に置いた弁当をすっかり忘れていたり,持ってきた覚えのないお菓子が机の上にあったりとどうもまだ混乱が続いているらしい.今日は帰れる予定だったが,考えがまとまるまで時間がかかりそうなので,こりゃ無理かな.いい教訓になりました. 現在は一息ついて,日記なんぞを書く余裕が生まれている(眠気はとりあえず珈琲で吹っ飛ばした).いつのまにか新留学生は帰ってしまったらしい. 上の空の私を見て気を悪くしたのでなければよいのだが(日本人はみんなこんな奴だと思われたら大変だな(笑))

  何はともあれ,この新しい仲間がやがて「日本に来て本当に良かった」と思ってくれるように,いい研究環境を整えてあげたいものである.

10月08日
(日曜日)

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 [森と樹][天気と季節] キンモクセイは意地悪な花である.あの豊かなしかし慎ましげな香りが漂う季節には,いつもそう思う.香りはするのに,樹がどこにあるかわからない,あるいは逆に花が目の前にあるのに全然匂いがしないことがお約束だからだ.

  金木犀風の行手に石の塀 (沢木欣一)

 [ひと][森と樹] 金木犀の匂いは,私に教育実習の思い出を思い起こさせる.もう10年前か.ずいぶん昔になってしまったが,本当にいい思い出だった.

静岡県立清水東高校1990年度2年4組の皆さん,お元気ですか?現在26歳ということはもう社会人かな.金木犀香るころ突然クラスに飛び込んできた「白衣の似合う変な教育実習生」は,結局教師にはならず,今も大学に残ってあの頃と同じ「科学者としての夢」を追いかけつづけています.最初は何だコイツはと思われたかもしれないけど(笑),最後は仲良くなれて本当に良かった.皆さんのくれたいろいろな有形無形の物,今も大切に持ちつづけています. どこかの空の下で,たまにあのときの同級生どうし会ったときに,そういえば高2の秋に化学好きのおかしい実習生が来たねなんて思い出してくれれば幸せです.

それにしても,クラス43人のうち何人が私のことを覚えていてくれているのかな…

 [生活] 玄関をあけたときに漂っていた金木犀の香りに誘われたのか(違うよな…),何年ぶりかで服を買ってしまった.といっても駅前のスーパーで30%引きセールをやっていたからだけど(ほらね(笑)).「バーゲンなんてどーせ在庫処分」などどひねくれたりせずにまぁそこそこ楽しんできた.が,スーパーを別の出口から出るとそこにフリマが!服を買うならこちらのほうが良かったかもね.

 [研究][電子・コンピュータ] 新SiB計画で,オリジナルSiB2のムダなループや不必要に冗長な言い回しをひたすら切りまくっている.スピードアップに対する寄与はさほどでもないが,プログラムの見通しは少しずつよくなってきた.世界に公開して恥ずかしくないコードを目指そう.

 [生活] 天気のさほど悪くない日曜日.しかも連休の中日に,ジャージにサンダルで研究室に来て,たった独り作業をしている.なんとも研究者らしいなぁ(笑).こんな生活,D論や修論の時もそうだったね…いや,D論の時には八ヶ岳山麓等の深い森の中を汗と泥にまみれながら単独調査行するという日曜日も多かったか. 何はともあれ,現在の仕事を終えて骨休み…という場合でも,次の仕事がちゃ〜んとお行儀良く列を作って待っているので,せいぜい2,3日しか休めないだろう.一人でぶらりと行きたい場所があまりにもたくさんあるので,その時は選択に迷いそうだ.

10月07日
(土曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ] 今日は未来開拓学術研究推進事業の1プロジェクトに関して研究集会.12:30から東大生産研六本木キャンパスだ.で,私はそこで30分くらいしゃべる.夜を徹して?準備中.たまには気分を変えてMS PowerPoint以外を使ってみるかな…と思わないでもなかったが,結局安易な方に流れてしまって現在パワポ中.せめて背景テンプレートくらいは自前のものを作りたいものだ.ちなみにあまり凝った背景にはしたくない.なぜかというとGIFにしてWWW公開するとき(参考:公開文書),無地の方が圧縮が大きく効くからである.

 [電子・コンピュータ][生活] この日記はExcelで元データをもち,それをVBAでHTMLに変換している.その際,各日付の曜日は自動的につけられる.だから,左に書いてある「土曜日」というのは安形が手で書いているのではないのだ. なぜこんなことを書くかというと,私はさっき自分の日記をみて「なんだ今日は土曜日なのか」と気づいたのだ.朝九時なのに事務室が静かだと思ったら,そりゃ当然なのであった.

 [研究][電子・コンピュータ] で,発表である.コンピュータをやっている某研究室の人達の間では,安形に対して「あの人どこの研究室の人?ウチだっけ?」なんていう反応が出たらしい.それほどコンピュータよりの発表をしてしまった.また,K氏に言わせると「安形さんが〇〇先生(コンピュータの研究室の教授)としゃべっていると,安形さんはなんだかどんどん水文学から引き離されているような気がする」とのこと. ただし,安形の発表に対してもっともツッコミを入れてきたのは実は当のその先生だった.

  実はそれは当然で,その先生のレベルからみると実に幼稚なことをやっているのだ.現実の世界では,データ交換・共有は専用線・独自プロトコルのEDIからInternet+XMLのB2B-ECに移りつつあり,それに応じてXSLTを作るミッションが花盛りだ.それに比べると,たとえばGXMLも使わない,他分野から見れば閉じているように見える標準(GDT)に依拠してLSMを標準化しようという発表は実にいびつな,先行き不安なものに思えただろう.

  しかしそれはこちらの立場を丁寧に説明することで真意は理解していただけたようだ.安形のやっていることは,労力はともかくとしてレベル的には非常に簡単なこと(なぜその程度の作業が今まで敬遠されてきたのかというと,かかる労力を鑑みて,やはりモデルの精緻化の方に全力を注いだ方がいいという戦略的判断がおそらくはあったのだろう.それ自体は非難するに当たらない.しかし今やそういう時代ではないのだ.本当に敷居は低いのである).そして水循環のモデル屋の面々にその簡単さをアピールすることにより,外の世界とのデータ交換に気を遣うことの重要性とその容易さ−それは意外と簡単にできることなのだ−,あるいは逆にそうしないことの無意味さ不毛さを伝えようとする戦略なのである.

  もうひとつ戦略を挙げると,未来開拓という異分野交流研究事業−特に私が属するところでは異分野間データ「相互乗り入れ」が重要となる−では各分野でどのような種類・解像度・時間間隔のデータを使用し,また必要とし,そして外部に向けて公開できるか明らかにすることが重要である.その取っ掛かりとして,「水循環班」のデータ屋である安形が,水循環モデルの現在について他の分野の方に−情報科学的には極めて稚拙なレベルであることは承知の上で−説明したのだ.まあ恥をかくのは十分なれているから(笑),安形には適任だったかもしれない(?).

  発表はPowerpointであったので,自作アドインであっというまにHTML化.その日のうちに公開した→「全球的自然・社会水循環モデルにおける標準データ受け渡し規約策定に向けて」.

 [生活] 終了後は六本木で早い夕食.やっぱり食生活関係では駒場は六本木に太刀打ちできないことを痛感.素晴らしい店だった(それに意外と安い).もう一度ゆっくり行きたいものだと思った.

10月06日
(金曜日)

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 [地理][サッカー] イタリアサッカー「セリエA(アー)」,00-01シーズンがいつのまにか始まっていた.昨シーズン連覇を逃したACミランの開幕戦(録画)を,書類作成の傍ら見る機会があった. 結果は,セリエA復帰を果たしたヴィチェンツァ相手に,ビアホフの狡猾な,そしてシェフチェンコの芸術的な,ヘディングで2ゴールを奪い勝利.なんとなくミランらしからぬ試合運びだったが,開幕戦としてはこんなものだろうか.

  それにしても美しいテクニックの数々.美意識すら感じさせる選手ばかりである.ただ,「それに比べて日本は…」というにはあたらない.Jリーグ開幕戦(1993年)の映像を見てみよう.今見てみると皆本当に本当に華奢な選手ばかりだ.JSL時代(古いね.学部一年の頃よく西が丘に通ったものだ)はもっと細い,あたりに弱い選手が多かった.いつのまにか,日本の選手も基礎体力とタフさを,あたりまえのように身に付けてきているのだ. やがて日本のサッカーの美を感じさせてくれる選手が次々と出てくることであろう.ただしそれは,私が生きている間かどうかということは分からないが…

 [研究] 研究でも似たようなことは言える.自分では知ってて当然と思えるようなことも,よく考えたらつい数年前まで存在も知らないようなことだったことに気づきビックリすることがある(それってオレだけなのかなぁ(笑)). まぁたまに「数年前の自分」というものを振り返ってみるのもいいかもしれない. それと,あちこちで「他流試合」をやっていると自分の存在価値に気づくものだ,

  その点でいうと,9月に続けざまにあった修士論文発表会同中間審査会がいろいろな研究室合同で行われたのは,発表者にとって結構良かったかもしれない(欲を言うと各発表者に対する各研究室からの評価が公表されれば良かったが,個人的人脈ではforもagainstも含めていろいろ評価が伝わっているらしい).私の時には研究室の発表はたいていクローズドで,私は「外部の評価」を得ようと思ったら自分でいろいろなセミナーを渡り鳥しなければならなかったのだ.まぁそれが今の自分のベースとなっているといえば確かにそうだけど.

  でも,最強の外部評価といえばやっぱり論文の査読を受けることだ.う゛,まだ自分の論文できてない.

10月05日
(木曜日)

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 [生活] また日付が変わってからの夕食だ.いや,今日は夜食と言うべきか.なにしろ昨日ちゃんと夕食は夕方に食べた(パスタ系)のだから.なのに家に帰ったら強烈に腹が減っていたのである.

 [研究][電子・コンピュータ] 2次元SiBについては-pg付きでコンパイル・リンクを行った後gprofコマンドでプロファイルをとってみた.案の定,収束計算関係でかなりの時間を取っている.よく見たら当該ルーチン内で,ある配列内の数値を何回も使用しているのだが,ありゃ,そのインデクスはどこでも同じじゃないか.それなら最初に単純変数に代入してそれで演算を行い,ルーチンを抜ける際に配列に戻せばいい(いいオプティマイザつきのコンパイラならばこの程度は自動でやってくれるだろうけど.なお,念のため書くがこれはFORTRANの話.Cなら躊躇せずポインタ登場だ.FORTRAN90でもポインタは使えるが,ちょっと敷居が高い).実際やってみたらそのルーチンの所要時間が約2/3になった.さらにループ構造を変えて1/2にまで減らした.この調子でチューンを続けよう.それにしても,歴史あるコードというのはいろいろ難があって,そこがまたなんとも挑戦的で面白い.

 [研究] 夕方になって,何か忘れたことがある,という思いにとらわれた.はて,何だろう?さんざん首をひねってからやっと思い出したのは,明日までに本部事務に出さねばならない書類だった.まだ全くの手付かず.大変大変.せっかく研究で調子が出てきたのに,ちょっと機嫌が悪くなったぞ(笑). というわけで明日朝イチで六本木.最近研究室一番乗りがなくて残念.

 [研究][電子・コンピュータ] まぁでも,新SiBに関してはタイ・チャオプラヤ川のエリアだけを動かすことにして1ヶ月を50秒くらいで回せているので,まあ満足.A.K.デュードニーの名物連載「コンピュータ・レクリエーション」に載っていた数々のシミュレーションに夢中になっていた昔を思い出す.そう,確かに当時はコンピュータの中にある種の「世界」を見ていた.そしてもちろん,コンウェイのライフゲームにも.

  コンピュータ・レクリエーション中に出てきた印象的なフレーズを借りるなら,現在SiBを回しているサーバは,いま「楽しげにハミングしている」状態だ. つられて安形も口笛鼻歌状態. しかし余裕ができたらあと倍は速くしたいところである. 共同研究者のKさんとも将来の計画を熱く語り合ってしまった.

  ただし,オリジナルSiBでは積雪と地表貯留・遮断貯留の初期値をファイルから読み込んでいないことが判明.もしかして毎回の計算は初期値0(あるいは適当な値)から始めるのか?もちろん新SiBでは「連続実行」のために初期値および最終値ファイルにてこれらを扱うようにしたが…いったい今まで皆どのようにして使っていたのだろう.特に積雪圏では… 謎が謎を呼ぶ.

10月04日
(水曜日)

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 [生活][食べる・飲む] 日付が変わった頃ご飯が炊き上がった.きれいにご飯がたけるとなんだか幸せな気分である.前にも書いたけど,安形は炊飯器を使わずに鍋で炊くのでますますそう思える(先日実家から,妹の結婚に伴って余った炊飯器を押し付けられたがとっとと同僚にヨコナガシした). 

  炊き立ての白飯二人前に卵二つを絡め,だし汁と醤油を少しだけまぜ,塩コショウ.それを中華なべで超強火でいためれば,あまり油を使わないでも全く鍋に焦げ付かせずにパラリとした綺麗な炒飯ができる(理想を言えば,卵二つよりは卵1+卵黄1の方がいいかもしれないが).ただし最後に乾燥桜えびが入るのが,やっぱり静岡県清水市出身者の食卓っぽい(ただし桜えびを使った場合は一匹残らず平らげないといけない.ちょっとでもゴミ箱に残すと地獄を見る.それは経験者ならば知っている). 最後にごま油を鍋肌から落として,ざっと混ぜてはい出来上がり!  おいしくいただきました.えらいぞ私(威張ってどうする).

  食べた後すぐ寝ると牛になる,って子供の頃祖母に言われたっけ.でも今日の仕事のために,食後すぐ寝ることにする.今日やるべきことをMO内のテキストファイルに書き込み(自分宛てにメールするのがイマ風だろうけど),さておやすみなさい.いい夢を!<自分

 [ひと][生活][食べる・飲む] さて,朝.目覚めは,それなりに快調である.昨晩あれだけの量を食べたのにもう腹が減っている(太るぞ).昨晩の余勢をかってグルメ系サイトのうち今まで見ていなかったもの(例:ワカナのフライパン←ひとり暮らしのためのレシピ集, アイスの杜)を見て回った.紹介・レポート系のサイトは,本当に皆濃いものばかり.よくこれだけ時間をつくり,資金を維持していろいろな店にいくな…とビックリ.私は確かにチーズケーキ好きだけど,自分で時間を作って通り道以外にある特定の店に食べに行くということはあまりしない(お土産ならいつでも大大大歓迎だけど(笑)).でも,森の匂いをかぎながら湧水を探すのが大好きであり,そのためには相当の時間と資金を投入している私と,おいしいものを求めていろいろな店を巡るのを何よりも愛する彼ら彼女らとは,結局根本的なところで似ているような気もする.

 [文献][電子・コンピュータ] 先日にも書いたが,「21世紀夢の技術展」で私を感嘆させた青色発光ダイオードの発明者は日本人である.四国の中小企業でたったひとり開発努力を傾けてきた人だ.その人の話が今日の朝日新聞朝刊「天声人語」に載っていた.かつて日経ビジネス誌で報じられていたが,結局米国の大学に移ったのである.最近5年間の論文被引用回数が世界一という勲章をひっさげて… ところで天声人語にはこの人に対する日本からの求人が皆無だったと書いてある.本当なのだろうか.「あった」ことの確認よりも「なかった」ことの確認のほうがはるかに困難なのだが.

 [電子・コンピュータ][経済・社会] MicrosoftがCorelを買収すると言う記事が,新聞の片隅に載っていた(追補ZDNNの関係記事をよく読むと,どうやら「買収」というのは言い過ぎらしく,「救済」らしい.ちなみに,プレスリリースは→Corel社Microsoft社).カリスマ経営者が去った(→またまたZDNNによる関係記事)後Corelがどう自分の道を見つけてゆくか注目していたのだが,まぁ無難な道を取ったということか. ただ,MSがどのようなシナジーを期待しているのか,すこし読みにくい感じがする.公式には「.NET」関係の強化ということらしいのだが,さあどうなんだか. Corelにはもう一暴れして欲しかったが,やはりビジネス社会と言うのは残酷である.

10月03日
(火曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ] 2次元SiBが起動.ただしまだいくらなんでも遅すぎる.一か月分の全球計算(計算ステップは1時間)に1.5時間はかかりそうだ.何が律速になっているか見当はついている (もちろん,サーバの中にお茶目な妖精さんがいていたずらをしているのさっ) けど,とりあえずそれを確認して,それから鬼の高速化である.しかしまあ,やれやれと一休み.天気がいいから少し散歩してこよう.もう3時だけど,これから昼食である.

 [生活] メシ屋に入ろうとしたとき(結局5時前だった)に,意地悪にも鳴り出す携帯電話.一つ話を終えたら,ありゃまたかかってきた.安形にはメシを食わせないという何者かの意志を感じるぞ(笑).どれもまた,それなりにdeepな話題で放っておけないところがまたなんともツラい.これで自分の時間がまたなくなる.

  でも忙しいのはそれなりに楽しいもので,結構元気よく,このすがすがしい秋の日を過ごしている.残念なのは,買ったのに読んでない本がそこらじゅうに積んであることと,名水大全の更新がほとんどできていないところかな.でも今日は早く帰ってなんとか後者はやり遂げる予定.なんとか,余力を残して家にたどり着きたいものだ.

 [生活][天気と季節] 人々の服が変わって,それがまた季節の移り変わりを実感させてくれる.と思ったら身の回りの女性のうち何人か(結構多い)がこの数日間にほぼいっせいに髪形も変えたのが面白かった. 中には「髪型というのは本当にいろいろなカスタマイズ(車ふうに言うとチューニングかもしれない)が可能なんだな」と実感させられる大変身の人もいた.まぁ総じて,誰もがよく似合う髪型でありました(これからしばらく着ることになる服にもよく合う髪型なのだろう).これはいい目の保養目の保養.あぁ生きてて良かった(大げさ). 

  後日記:うち2名は実は切っていなかった.片方からすぐにメイルで教育的指導をもらい,他の一名はWWWで解説をしてくれたのだが,切らずにあれだけ雰囲気が変わるというのもなんとも不思議な世界である. 今回は,いつかと違って本気で「どなた?」と思ってしまうという面白い経験はなかったので怒られずに済んだ…と思ったら,うち約一名からは「ぜったいそう思ったに違いない」とへそを曲げられてしまった(苦笑)]

  さて安形自身は何か変化があったかというと…そうだ,今日は久しぶりに(フィールド作業服以外の)長袖を着て研究室に来た.でもちょっと暑かった.だけどすぐに,もう一枚欲しくなる季節がやってくる. 11月の京都,12月の札幌(いずれも研究集会で発表)では,それぞれどんな自然に出会えるのだろう.今から楽しみである.

 [電子・コンピュータ][生活] やっとこさ名水大全の更新を果たす.今月の表紙(鳥海山山麓湧水シリーズ)は,「胴腹滝湧水」.個人的には他にも好みの水があるのだが,地元の人々にとって象徴的存在であるこの水を取り上げるのが礼儀だと思ったのだ. 他に,8月と9月に行ってきた水に関する情報もようやく掲載.いやはやお待たせしました〜. ただ,作業に夢中になりすぎて,さっきといだはずの米を水浸しにしたまま,炊くのをすっかり忘れていた.日付が変わる頃ようやく思い出すという始末. 独り暮らしは,なかなか面白いことが連発して飽きない.

 [電子・コンピュータ] 先月紹介した金魚占いで,今度は非常に綺麗な「五匹」の画像をobtainした.もったいなくてちょっと見せられないなぁ(笑).

10月02日
(月曜日)

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 [研究][サッカー][食べる・飲む] 真夜中作業していたら,2:30ころなんだか吐き気がしてきた.これは早く帰って休めというオボシメシに違いない.というわけで帰ろう(車で来ているのだ.それもフィールドから直接)としたが,そのまえに,なぜか同時に腹が減っていることに気づいた.冷蔵庫のストックを食べてみたところ,あら不思議,吐き気はどこかに行ってしまった.さてこれは,どう解釈すればよいのだろう.何かナゾである.

  実は今研究室にいるのは私独りではない.朝3:00近くなってもまだプリンタが動いている(後日記:結局5時まで動いていた).恐るべき研究室. よい子の皆さんは,真似しちゃだめだよ. ちなみに,私はついさっきまでシドニー五輪が終わったことを知らなかった.結局映像で見たのは聖火点灯と男子サッカー予選リーグのみだった(生放送で見たのは聖火だけ).何か遠い世界の出来事のような気がする. そういえば,サッカーはどこが優勝したのだろう?

10月01日
(日曜日)

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 [森と樹][天気と季節] 夜間の大雨は何とか上がり,朝は曇り.おっと晴れてきた.これは気持ちがいい.芝生に寝転がって,流れ行く雲をぼんやりと眺めている至福の時間. 標高1600mの風は,ひんやりとして本当に優しい. が,それを楽しんでいる余裕は残念ながらあまりなさそうだ.

  ちなみに,昨日の清掃登山は今日のシンマイ(信濃毎日新聞)朝刊に載ったらしい.今日も清掃登山の続き.

 [アウトドア][森と樹] 朝礼で今日のフン闘を誓う.さて,岩場には行かずにハイキングコースのゴミ拾いをした.さすがにここまでは昨日皆きていないだろう→ゴミを拾いきれていないだろう,との読みである.しかし,ゴミがない.本当にない.そういう目で見てみると,なんと美しい森林なのだろう. ハイキングコースは,一応一般向けのはずなのだが,いくつもの朽ちかけた桟道を「これが折れたら死ぬな…」と恐がりながらたどり(ただしクライマーなら,そういう場合にどうするかは常に無意識のうちに考えながら歩いているものだが),岩稜をトラバースし,ガラガラの礫斜面を這い上がり…という好ルート(?)だった.2時間歩いて拾ったのは空き缶一個.な〜んだと思っていたら,ゴール直前で,ありましたありました.なぜか発泡スチロールの箱が.なぜこんなものが…と思いながら,これ一つでビニル袋が一杯になったのでまあ満足(って言うか?)

 [水] 帰りがけに,いつも入ったことがない枝道に入ってみた.ここならゴミがあるか…やっぱりなかった.そのかわり,今日の仕事のご褒美というわけか,素敵な場所を見つけてしまった.こじんまりとしてはいるが実に美しい淵だ.深さ5mくらいだが,もちろん底までくっきり見える.緑のような青のような水の色が白い花崗岩に映え,そして一見静かで実は激しい水の流れが,その色を刻々と変えてゆく.何時間見ていても飽きないだろう光景だった.これはちょっと秘密にしておきたい場所でもあった(でも車から徒歩10分くらいしかない).

 [車][ひと] 小川山に集結したクライマー車.本当にチューニングというかカスタマイズが好きな連中が多い.特に内装の凝り方は異常だ.もともとの形がどうだったかわからないくらいに変わっている.まず後部座席をはずしてしまい,フレームを組んで板を敷き,その下部を物置にするのは基本中の基本.そこからは人によって違うが,ワゴン車をキャンピングカー同然にしてしまったヤツ(私の師匠だ.もっというとトラックを改造してキャンピングカーを自作してしまった人もいる),なぜかバイクが2台載っていて車内がガレージになっているヤツ(言っておくが車にのっているのは1名だ),予備のバッテリを山ほど積んでAC100Vを十分な余力でとれるようにし,無線用のごつい機材やら組み立てると車より大きくなるアンテナやらを所せましと積んでいる電気系マニア(それも2名.交信記録用にノートPCも装備.しかもそれはAC駆動)など,妙なのがたくさんいて実に嬉しい.先日博士号取得お祝いをしたIさんも車の内装(特に電装系)は相当手を入れるらしい.私の周りだけそういう人が多いのだろうか.それともそれが普通なのだろうか.

  ちなみにジムニー(JA12V)乗りの安形は後部座席を取って広大な荷物スペースを確保しているだけだから,彼らに比べるとまだまだ甘い(どちらかというと足回りに凝りたいのだ).廻りの悪友どもは「助手席も取っちゃえ」とけしかけてくる.「どうせ隣に載せる人いないんだろ?」……って余計なお世話だ(笑).しかし助手席を取ると確かにレイアウトの自由度は飛躍的に高まるので,ちょっと考えてしまう.

 [数学パズル] 先月初日に出した問題,結局正解者2名.答えは「生産研駒場キャンパスの階段の段数を1Fから6Fまで数えたときの,各踊り場の間の段数」である.BはB棟,B/C境界はB/C間階段,CはC棟の階段に相当する.それにしても,各階段間で段数を敢えてそろえないというのは設計者の美意識なのだろうか?

 [研究] クルマを転がしてきて,結局家に帰らず研究室直行. なんと助教授がお仕事中であった. 忙しいのは,私だけに限らないのである.

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安形氏にめいる
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