おきたいかん

沖大幹(おきたいかん)
東京大学総長特別参与、大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授。
1964年東京生まれ、西宮育ち。 1989年東京大学大学院工学系研究科修了、1993年博士(工学、東京大学)、 1994年気象予報士。 1989年東京大学助手、1995年同講師等を経て2006年より生産技術研究所教授。 2016年より21年まで国連大学上級副学長、国際連合事務次長補を兼務。 2017年より総長特別参与、2020年より現職。専門は土木工学で、特に水文学(すいもんがく)、地球規模の水循環と世界の水資源に関する研究。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書統括執筆責任者、国土審議会委員ほかを務めた。書籍に『水の未来』(岩波新書、2016年)、『水危機ほんとうの話』(新潮選書、2012年)、『水の世界地図第2版』(監訳、丸善出版、2011年)など。生態学琵琶湖賞、日経地球環境技術賞、日本学士院学術奨励賞など表彰多数。水文学部門で日本人初のアメリカ地球物理学連合(AGU)フェロー(2014年)。 2020年4月よりJICA緒方貞子平和開発研究所特別客員研究員(非常勤)、 2020年10月より日本学術会議会員(2023年10月より第三部・部長)、ローマクラブ正会員。 2021年国際水文学賞Doogeメダル。 2023年ヨーロッパ地球科学連合(EGU)John Dalton Medal受賞。 2024年ストックホルム水大賞、紫綬褒章。 2021年10月より東京財団政策研究所研究主幹(非常勤)として「未来の水ビジョン」プログラムを担当。水文・水資源学会会長。

興味を持っている研究分野

グローバルな水資源と水収支:
- 地球規模の水循環と水収支
- 陸面大気相互作用の解明とその数値モデリング
- 人間活動を含んだ地球表層における水循環シミュレーション
- 人間活動が地域・グローバルスケールの水循環に及ぼす影響
- アジアモンスーン地域の水・エネルギー循環と水資源変動
- 世界の水資源アセスメントと仮想水の国際交易
- 地球温暖化等気候変動に伴う将来の世界の水需給バランス変化予測
リモートセンシングの水文学への応用
- 衛星リモートセンシングによる表層土壌水分の推定
- レーダによる降水観測精度向上
- リモートセンシングデータに基づく降雨の時空間分布解析
- 将来にわたる長期的な地球観測衛星計画
統合的水資源管理
- 豪雨による洪水災害の現地調査
- 寡雨に伴う渇水と調整
- 情報化による河川における人的災害の軽減
- 気象・気候予測情報の精度向上と水資源管理への有効利用
千年持続学
- 千年科学技術体系の模索
- 持続的社会基盤施設調査
- 水と文明の相互作用環の解明
- 水を軸とした千年持続社会構築

主に関連している研究プロジェクト

GWSP : Global Water System Project
GEWEX : Global Energy and Water Cycle Experiment
TRMM : Tropical Rainfall Measureing Mission
GSWP : Global Soil Wetness Project

過去に関連していた主要な研究プロジェクト

科学技術振興事業団 (Japan Science and Technology Corporation; JST)の、戦略的創造研究推進事業 (Core Research for Evolutional Science and Technology; 旧名: 戦略的基礎研究推進事業) 平成13年度新規発足研究領域「水の循環系モデリングと利用システム」中の『人間活動を考慮した世界水循環水資源モデル』。
IPCC Fourth Assessment Report (AR4) Lead Author (LA) for Working Group II (Impact Assessment), Chapter 3 (Water Resources).
the Millennium Ecosystem Assessment Lead Author (LA) for Chapter 9 (Water Resources).
文部科学省総合地球環境学研究所の第5プロジェクト『地球規模の水循環変動ならびに世界の水問題の実態と将来展望』 (旧名『地球環境情報ライブラリと世界モデルとを統合した水危機管理システムの構築』)
GLASS : Global Land Atmosphere System Study
GAME : GEWEX Asian Monsoon Experiment
GAME-T : GAME-Tropics
EOS/IDS/HPC : Hydrological Processes and Climate

履歴

受けた教育
- 1987 年(昭和 62 年)東京大学工学部土木工学科卒
- 1989年(平成元年)東京大学大学院工学系研究科土木工学専攻修了、修士(工学)
- 1993年(平成5年)9月24日博士(工学)、東京大学
職歴と主な担当講義
- 1989年9月: 東京大学生産技術研究所助手
- 1995年5月: 東京大学生産技術研究所講師
- 1997年10月: 東京大学助教授生産技術研究所
- 2002年4月: 文部科学省大学共同利用機関総合地球環境学研究所助教授
- 2003年12月: 東京大学助教授生産技術研究所
- 2006年11月: 東京大学教授生産技術研究所
- 平成28(2016)年6月20日-平成29(2017)年3月31日: 東京大学総長特任補佐兼務
- 平成28(2016)年10月1日-平成30(2018)年9月30日: 国際連合大学上級副学長、国連事務次長補
- 平成29(2017)年4月1日-: 東京大学総長特別参与兼務
- 平成29(2017)年7月-: 東京大学未来社会協創推進本部連携支援分科会国際連携タスクフォース座長
- 平成30(2018)年4月: 東京大学国際高等研究所(UTIAS) サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)教授。東京大学生産技術研究所、東京大学政策ビジョン研究センター(PARI) 教授を兼務。
- 平成31(2019)年4月: 東京大学未来ビジョン研究センター(IFI)教授。東京大学生産技術研究所、教授を兼務。
- 2020年4月-: 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻社会基盤サイエンス講座国際プロジェクト領域教授。東京大学未来ビジョン研究センター(IFI)教授を兼務。東京大学生産技術研究所教授の兼務は令和2年度で終了。
- 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻で、
  - 学部(3年)向けには「地球環境学」(A1ターム、木曜4限)、
  - 「水文学」(旧「地球水循環と社会」)(A2ターム、月・木曜日2限)、
  - 大学院向けには「Advanced Hydrology」(S1ターム、火・金曜日5限)、
  - 「社会基盤のフロンティアI(S1ターム、金曜2限)II(A1ターム、金曜4限)」
  等を分担して教えています。
主な表彰など:
- 2024年ストックホルム水大賞、2024年8月
- 2023年ヨーロッパ地球科学連合(EGU) John Dalton Medal、2023年4月
- 2022年(令和4年) 水工学論文賞(松村他)、土木学会
- 2021年国際水文学賞Doogeメダル、2021年3月発表。
- 第6回日本LCA学会賞論文賞、2015年3月11日
- AGU(アメリカ地球物理学連合) Fellow, 2014、2014年12月17日
- 平成25年度土木学会出版文化賞、 2014年6月13日、『水危機ほんとうの話』
- 2013年(平成25年)12月、「科学技術への顕著な貢献2013 (ナイスステップな研究者)」文部科学省科学技術・学術政策研究所
  - ナイスステップな研究者2013の選定について (報道発表資料)
- 2013年(平成25年)9月、水文・水資源学会学術出版賞『水危機ほんとうの話』
- 2011年(平成23年)7月、第16回生態学琵琶湖賞
- 2009年(平成21年)8月水文・水資源学会論文賞 "Global hydrological cycles and world water resources"
- 2009年(平成21年)7月第2回海洋立国推進功労者表彰 2.「海洋に関する顕著な功績」分野科学技術振興部門
- 2008年(平成20年)11月 2008年度日経地球環境技術賞
- 2008年(平成20年)4月平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)
- 2008年(平成20年)3月第4回(平成19年度) 日本学士院学術奨励賞
- 2008年(平成20年)3月第4回(平成19年度)日本学術振興会賞、日本学術振興会
- 2006年(平成18年) 水工学論文賞(平林他)、土木学会
- 2005年(平成17年) 環境賞、土木学会
- 2004年(平成16年)日本水大賞奨励賞。
- 2003年(平成15年) IAHS Tison Award
- 2000年(平成12年) 水工学論文賞、土木学会
- 1998年(平成10年) 水文・水資源学会学術賞
- 1996年(平成8年) 土木学会論文奨励賞
- 1992年(平成4年) 水工学論文奨励賞、土木学会
主でない表彰など:
- 2022年(令和4年)1月: 東京大学大学院工学系研究科工学系研究科長表彰
- 2008年(平成20年)12月: (財)生産技術奨励会理事長賞
- 2004年(平成16年): 2003年度優秀論文賞、(社)産業環境管理協会
- 2000年(平成12年)3月の第2回World Water Forumへ向けて、国際水資源学会(International Water Resources Association)と、ストックホルム国際水資源研究所(the Stockholm International Water Institute)と、第三世界水資源センター(the Third World Centre for Water Management)によって、将来の水指導者14人のうちの1人に選ばれました。
- 1999年(平成11年)11月優秀講演者賞、土木学会第54回年次学術講演会
- 1998年(平成10年)8月ベストフロアー賞、水文・水資源学会1998年研究発表会
- 1993年(平成5年)8月ベストポスター賞、水文・水資源学会1993年研究発表会
主な兼業・兼任 (学会関連以外)
- 国際的な貢献
  - Earth Commission commissioner, Oct. 2023-
  - Club of Rome member, Oct. 2020-
  - The Future Earth Governing Council, member, Sep. 2021-
  - IIASA Science Advisory Committee, member, Dec. 2021-
- 文部科学省
  - 技術参与(環境エネルギー科学技術研究担当)、平成28年4月1日〜平成29年3月31日
  - 日本ユネスコ国内委員会
    - 委員、2021年12月1日～
    - 日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会調査委員
      - 平成29年4月1日〜平成30年3月31日
      - 平成28年4月1日〜平成29年3月31日
      - 平成27年4月1日〜平成28年3月31日
      - 平成26年6月3日〜平成27年3月31日
      - 2010年5月26日〜2012年3月31日
- 日本学術会議
  - 第21期(2008年10月〜2011年9月)連携会員:
  - 第22期(2011年10月〜2014年9月)連携会員:
  - 第23期(2014年10月〜2017年9月)連携会員: 土木工学・建築学委員会地球環境の変化に伴う風水害・土砂災害への対応分科会、地球惑星科学委員会(+地球・人間圏分科会)、東日本大震災復興支援委員会汚染水問題対応検討分科会、フューチャー・アースの推進に関する委員会。
  - 第24期(2017年10月〜2020年9月)連携会員:
  - 第25期(2020年10月〜2023年9月)会員: 土木工学・建築学委員会、地球惑星科学委員会。
- 科学技術・学術審議会
  - 研究計画・評価分科会、2013年3月8日〜
  - 専門委員、2017年4月27日〜2021年2月14日 (環境エネルギー科学技術委員会)
  - 臨時委員、2017年6月20日〜2019年2月14日(地球観測推進部会)
  - 臨時委員、2015年4月16日〜2016年2月14日
  - 臨時委員、2013年3月8日〜2015年2月14日
  - 専門委員、2011年2月8日〜2013年1月31日
  - 専門委員(研究計画・評価分科会)、2003年3月14日〜2005年1月31日
- 国土審議会
  - 特別委員、2020年3月1日〜
  - 水資源開発分科会委員、2020年3月
  - 委員、2010年3月1日〜2020年2月29日
  - 水資源開発分科会委員、分科会長、2010年〜2020年2月
  - 水資源開発分科会調査企画部会木曽川部会委員、2010年〜
  - 水資源開発分科会調査企画部会利根川・荒川部会委員、2013年〜
  - 専門委員、2002年1月22日〜2010年3月1日
- 社会資本整備審議会専門委員、2008年12月19日〜??
- 中央環境審議会臨時委員、2021年3月31日〜
  - 中央環境審議会専門委員、2013年8月7日〜2021年3月31日
  - 地球環境部会臨時委員、2013年8月7日〜
  - 地球環境部会臨時委員、2021年3月31日〜
  - 気候変動影響評価等小委員会所属専門委員、2013年8月12日〜
- 「総合科学技術・イノベーション会議」専門委員、2014年5月19日〜
- 東京大学地球観測データ統融合連携研究機構運営委員会委員、平成24年4月1日〜平成28年3月31日
- 東京大学アジア生物資源環境研究センター運営委員、 2011年4月1日〜2015年3月31日
- 科学研究費委員会専門委員、日本学術振興会、 2009年12月1日〜2010年11月30日
- (独)宇宙航空研究開発機構招聘職員、
  - 第一宇宙技術部門地球観測研究センター主幹研究開発員 2016年4月1日-2018年3月31日
  - 第一衛星利用ミッション本部地球観測研究センター主幹研究員、 2013年4月1日-2015年3月31日
- 国際協力機構(JICA)緒方貞子平和開発研究所
  - 特別客員研究員(非常勤) 2020年4月1日～2023年3月31日
- 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
  - 低炭素社会戦略センター低炭素社会戦略推進委員会委員、平成28年4月1日-平成30年3月31日
- 東京財団政策研究所
  - 研究主幹(非常勤)、 2021年10月1日-2024年3月31日
- 文部科学省科学技術政策研究所科学技術動向研究センター専門調査員
- 内閣府総合科学技術会議事務局の上席政策調査員、2005年1月1日〜2006年12月31日。
- (社)日本河川協会河川編集委員会委員、平成14年4月〜平成18年3月。
- 東京大学生産技術研究所助教授併任、2002年4月1日〜2003年11月30日。
- 海洋科学技術センター地球フロンティア研究システム水循環予測研究領域研究員、1998年9月〜。
- 文部科学省文部科学事務官 (研究振興局学術調査官)、2002年4月〜2004年3月。
- (財)地球科学技術総合推進機構「地球科学技術新フォーラム」委員、 2002年8月〜
- 科学技術・学術審議会専門委員(資源調査分科会)、 2002年5月24日〜2003年1月31日。
- 文部科学省総合地球環境学研究所研究部(助教授)併任、2001年5月1日〜2002年3月31日。
- 筑波大学講師(文部科学教官)併任:2001年1月〜3月 (非常勤講師)
- 神戸大学理学部講師(文部教官)併任:2000年11月〜2001年3月 (非常勤講師)
- 文部科学省文部科学事務官 (学術国際局学術調査官)、2001年1月〜2002年3月。
- 文部省文部事務官 (研究振興局学術調査官)、2000年4月〜2001年1月。
- 社団法人資源協会地球科学技術推進機構流動研究員(主任研究員)、1999年1月〜3月、1999年6月〜2000年3月。
- 国立環境研究所客員研究員(大気圏環境部)、1998年秋〜。
- 1995年10月-1997年9月: 日本学術振興会海外特別研究員。 Visiting Scientist, Climate and Radiation Branch, Goddard Space Flight Center /NASA, USA.

加入している学会など:
- アメリカ地球物理学連合
  - Section Fellow Committee, Hydrology, 2019-2021.
  - Hydrology Section Remote Sensing Technical Committee, July 1, 2010 - June 30, 2012.
  - JGR-Atmospheresの副編集者、Sep 2000 - Dec 2002.
- 国際水文科学会
  - Chair of the Hydrology 2020 Working Group
  - Associate Editor for Hydrological Science Journal, Jan. 2006 -
- 日本地球惑星科学連合
  - 理事、2020年7月-2024年7月
- 日本水文科学会
- 土木学会
  - 「22世紀の国づくり」プロジェクト委員会委員長、2018年9月-2019年5月
  - フェロー、2013年3月15日-
  - 水工学委員会委員、2009年7月-2019年5月
  - 水工学委員会水工学論文集編集小委員会委員、 2009年9月1日〜2011年8月31日
  - 日本土木史編集特別委員会委員兼幹事、2008年4月〜(2015年3月)
  - 水工学委員会水文部会部会長、2007年5月〜2009年4月
  - 水工学委員会水文部会委員、2003年7月〜2005年7月
  - 地球環境委員会委員、2003年4月〜2005年3月
  - 表彰委員会環境賞予備審査委員会幹事、2000年
  - 水理委員会水工学論文集編集小委員会委員兼幹事、1999年6月〜2003年(?)
  - 水理委員会委員兼幹事、1999年6月〜2003年(?)
  - 地球環境委員会幹事会幹事、1999年6月〜2003年3月
  - 地球環境委員会幹事長、2001年4月〜2003年3月
  - 土木学会論文集査読委員、1999年6月〜2001年5月末
  - 企画委員会幹事、1995(平成7)年
- 水文・水資源学会
  - 会長、2022年9月-2024年9月
  - 副会長、2018年9月-2022年9月
  - 国際誌編集委員会アドバイザー: 2007年8月〜
  - APHW対応小委員会委員: 2007年8月〜
  - 理事: 2007年8月〜2009年7月
  - 国際委員会委員: 2000年8月〜2007年7月
  - 編集出版委員、情報基盤システム特別委員、国際誌ボード小委員、 1998年(平成10)年10月〜2000年8月、 2000年10月〜2002年8月
  - 研究調整委員会委員、1993(平成5)年〜1995(平成7)年
- 日本気象学会
  - 地球環境問題ワーキンググループ、2000(平成12)年〜いつのまにか終了
  - 電子情報委員会委員、1998(平成10)年〜いつのまにか終了
  - 評議員、1993(平成5)年〜1997(平成9)年度
- 気象予報士登録番号10番です。
委員会など:
- 「水利科学」編集委員、(財)水利科学研究所、 2006年9月20日〜2009年8月31日。

出版物:
2001-2005年の出版印刷物。
1996-2000年の出版印刷物。
1995年迄の出版印刷物。
国内シンポジウムなど
- 『第6回水資源に関するシンポジウム』論文小委員会委員、 2002年8月2-3日 (2001年10月〜2002年12月)
- 「第1回沼口敦さん記念シンポジウム『水循環力学から水循環環境科学へ』」実行委員会委員、2002年7月29-30日 (2002年5月〜7月)
国際会議主催/事務局等
- Member of the organizing committee for the First International Conference on Hydrology and Water Resources in Asia Pacific Region, 13-15 March, 2003, Pa-lu-lu Plaza, Kyoto, Japan.
- Secretariat for the Fifth International Symposium on Hydrological Applications of Weather Radar --Radar Hydrology--, November 19-22, 2001, Heian-Kaikan, Kyoto, Japan
- Convener for the International Symposium S5; Soil-Vegetation-Atmosphere Transfer Schemes and Large-Scale Hydrological Models during the Sixth Scientific Assembly of the International Association of Hydrological Sciences (IAHS) at Maastricht, The Netherlands, 18-27 July 2001.

今後の研究計画

(assembled with Dr. Kanae, January, 2003)

地球規模の水循環と水収支の推定を、数値モデル、観測解析値を用いながら、また、 GLASS/GSWP等の国際研究プロジェクトを推進しながら進める。成果は学術雑誌等を通じて発表する。
今後数十年から100年先を対象とした世界の水資源に関して包括的なアセスメントを行う。成果はMillennium Ecosystem Assessmentにlead authorの一人として参加することによって世界に還元する。
国内の気候モデリング研究グループと協力し、地球温暖化に伴う大雨・洪水・渇水の変動を解析し、また、世界の水需給に及ぼす影響の評価を行う。成果は、IPCCの第4次報告書に引用されることを目指して、学術論文として投稿、発表する。
アジアモンスーンとその水循環の変動を解析し、その予測のための科学的基礎に関して研究を行う。 GAME-Tやアジアモンスーンフェノロジー研究会の場を通じて研究を推進し、成果は学術雑誌等を通じて発表する他、教科書や解説書等を日本語、英語等で刊行することにより知識の啓蒙を図る。
地球規模・地域規模の水資源と水循環に関する多種多様な統合的データベースを開発する。
降水や土壌水分の衛星リモートセンシングを研究し、衛星を利用した陸面水文量の逆推定やデータ同化を行う。また、宇宙からの地球環境観測の長期展望・計画の策定に携わり、地球環境観測データの継続的な取得蓄積を実現する。
水の安定同位体比を利用した地球規模水循環の経路とリサイクリングに関して観測と数値モデルを用いた研究を進め、世界各地の水の起源・循環経路を明らかにする。成果は学術雑誌等を通じて発表する。
陸面水文情報の利用による降水季節予報精度の向上に関して、また、土地利用変化が気候・水循環に及ぼす影響の評価に関して、数値モデル的研究を行う。成果は学術雑誌等を通じて発表する。
間接水(Virtual Water)の国際的な移動に関して研究を進め、世界的な水問題の理解と解決策の提示に利用する他、水のライフサイクルアセスメントが可能となるように、水消費原単位データベースを穀物、畜産物のみならず、工業製品やエネルギー等に関して整備する。学術雑誌等を通じて発表する他、Webページやマスメディア等を通じて成果を広く世間一般に情報発信する。

このページには April 2024に 87 回のアクセスがありました。

(Last updated at April 2024, by 沖大幹 )

Back to the home page of Musiake Laboratory.
hydroのホームページへ.

おき たいかん

興味を持っている研究分野

主に関連している研究プロジェクト

過去に関連していた主要な研究プロジェクト

履歴

今後の研究計画

おきたいかん