0811

融解層の定量観測

ブライトバンド強度と雨の強さについて調べる。

vertical profile of reflectivity VPR

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文書の終わり

 

 

 

Large-Sample Evaluation of Two Methods to Correct Range-Dependent Error for WSR-88D Rainfall Estimates

Bertrand Vignal and Witold F. Krajewski

Journal of Hydrometeorology  
Volume 2, Issue 5 (October 2001) pp. 490–504
DOI: 10.1175/1525-7541(2001)002<0490:LSEOTM>2.0.CO;2

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (835K) ]

VPRは地上雨量の補正に有効。平均(100km程度のレンジ)VPRと局所VPRを調べる。2章はVPRの求め方。3章は補間、4章は変動について、5章でVPRの補正法について述べる。

 

 

Hydrologic Visibility of Weather Radar Systems Operating in Mountainous Regions: Case Study for the Ardèche Catchment (France)

Thierry Pellarin,  Guy Delrieu,  Georges-Marie Saulnier,  Hervé Andrieu,  Bertrand Vignal, and Jean-Dominique Creutin

Journal of Hydrometeorology  
Volume 3, Issue 5 (October 2002) pp. 539–555
DOI: 10.1175/1525-7541(2002)003<0539:HVOWRS>2.0.CO;2

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (1.28M) ]

レーダの設計値(遮蔽、クラッタ、VPR)から流域雨量の推定精度を調べるツールを開発した。

もっとも効果的なクラッタモデルをビーム遮蔽とVPRの効果を評価するために実行した。クラッタの影響は大きく、VPRでは少しの影響が出た。結果を、最大流出量と総流出量で比較した。水文学の予測のためには、クラッタ・遮蔽・VPRの影響を見直す必要がある。

 

地形の関係で山地部の雨量は流出量に即座に効く。レーダによる降水量の予測(推定)可能性を「透過率」とよび、流域によって、どの程度かをあらかじめ計算する。

11/6’8

 

 

Influence of the Vertical Profile of Reflectivity on Radar-Estimated Rain Rates at Short Time Steps

Alexis Berne,  Guy Delrieu,  Herve Andrieu, and Jean-Dominique Creutin

Journal of Hydrometeorology  
Volume 5, Issue 2 (April 2004) pp. 296–310
DOI: 10.1175/1525-7541(2004)005<0296:IOTVPO>2.0.CO;2

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (1.52M) ]

降水量評価におけるVPRの影響。地中海領域の降水を対象とする。HIRE-98のデータを利用。Sバンドの現業レーダとXバンドの鉛直レーダ。Xバンドは減衰補正を行って利用。地上雨量計は25個。降水量の観測は積分時間を6分から30分まで変化させて評価。Nash efficiency(ナッシュ効率?) は積分時間が長くなれば大きくなる (6分では0.8530分では0.93) <相関係数のようなもの?>。一方で閾値の変化はなかった。

地表付近で雨量が増加するので、そのような効果を、レーダで長距離を観測するとき、VPRで説明するのは難しい(challenge)。降雨は時間・空間に激しく変動するので、同時刻補正で6分観測では20km230分観測では200kmが効率の限界である。<サンプリングスケールを小さくしないと、高い時間分解の変動を説明することができない?11/7’8

 

 

Identification of Vertical Profiles of Reflectivity from Volume Scan Radar Data

Bertrand Vignal,  Hervé Andrieu, and J. Dominique Creutin

Journal of Applied Meteorology  
Volume 38, Issue 8 (August 1999) pp. 1214–1228
DOI: 10.1175/1520-0450(1999)038<1214:IOVPOR>2.0.CO;2

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (230K) ]

0806

実際のVPRと観測される(見かけの)VPRに違いがある。ビーム幅1.5度で、距離が遠くなると分布がにじんでくる。(3)

VPRを基にした図4に距離と補正係数の図。11/10’8

 

 

Three Methods to Determine Profiles of Reflectivity from Volumetric Radar Data to Correct Precipitation Estimates

Bertrand Vignal,  Gianmario Galli,  Jürg Joss, and Urs Germann

Journal of Applied Meteorology  
Volume 39, Issue 10 (October 2000) pp. 1715–1726
DOI: 10.1175/1520-0450(2000)039<1715:TMTDPO>2.0.CO;2

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (503K) ]

0806

 

 

 

Error Statistics of VPR Corrections in Stratiform Precipitation

Aldo Bellon,  GyuWon Lee, and Isztar Zawadzki

Journal of Applied Meteorology  
Volume 44, Issue 7 (July 2005) pp. 998–1015
DOI: 10.1175/JAM2253.1

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (2.08M) ]

0806

 

 

 

A Polarimetric Radar Approach to Identify Rain, Melting-Layer, and Snow Regions for Applying Corrections to Vertical Profiles of Reflectivity

Sergey Y. Matrosov,  Kurt A. Clark, and David E. Kingsmill

Journal of Applied Meteorology and Climatology  
Volume 46, Issue 2 (February 2007) pp. 154–166
DOI: 10.1175/JAM2508.1

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (1.09M) ]

0804.Matrosov

 

 

 

The New French Operational Radar Rainfall Product. Part I: Methodology

P. Tabary

Weather and Forecasting  
Volume 22, Issue 3 (June 2007) pp. 393–408
DOI: 10.1175/WAF1004.1

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (1.16M) ]

フランス気象局で作成した、新レーダに基づく雨量について述べる。現在フランスではARAMISという新しいレーダネットワーク網を構築中である。雨量プロダクトは以下の作成プロセスを含んでいる。1)パルスごとのクラッタ判断。2)MP分布とZR関係による雨量値変換。3)降水比(ratio curve?)と、事前に求めた気候的VPRに基づくVPR補正。5)直交相関法により求めた移流場を利用した、オンライン補正の同時刻補正への修正。6)複数仰角観測を組み合わせた、Zの補正。7)サンプル数が少ないことを移流場を用いて補正した5分雨量値。11/11’8

 

 

The New French Operational Radar Rainfall Product. Part II: Validation

P. Tabary,  J. Desplats,  K. Do Khac,  F. Eideliman,  C. Gueguen, and J.-C. Heinrich

Weather and Forecasting  
Volume 22, Issue 3 (June 2007) pp. 409–427
DOI: 10.1175/WAF1005.1

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (4.94M) ]

フランス気象局の新しいレーダ雨量プロダクト(成果物)の検証。特に降水量の定量観測について。定量評価は、地上のクラッタ、地形による遮蔽、VPRとレーダ観測の非同時性を考慮している。定量評価のために、品質インデックスマップを作成した。1年間の489降雨を対象に、ネットワークを構成する8つのレーダについて精度評価を行った。定量評価に用いたVPRは適当である(relevant)と示された。VPRを決める3つの気候値(BBの強度、BB層の厚さ、BBより上空のZの減率)を定め、レーダから見積もった融解層高度はゾンデ観測とよい一致を示した。S帯レーダで観測された27降水イベント(2005年、20022003年の秋)について新旧の定量評価アルゴリズムを比較した。結果は、レーダからの距離と融解層の高さで分類(階層化)できる。Nash(1がよくて0が平均はあっているという指標)0.23から0.62になった。

定量的な信頼性は地上雨量との長期間の比較で示した。11/12’8

 

 

Real-Time Comparisons of VPR-Corrected Daily Rainfall Estimates with a Gauge Mesonet

Aldo Bellon,  GyuWon Lee,  Alamelu Kilambi, and Isztar Zawadzki

Journal of Applied Meteorology and Climatology  
Volume 46, Issue 6 (June 2007) pp. 726–741
DOI: 10.1175/JAM2502.1

[ Abstract ] [ Full Text ] [ PDF (1.60M) ]

VPRによるレーダ雨量補正法2通りについて、検証。 <カナダ>。

post facto analysis(事後分析)

補正法11時間平均 のデカルト座標系(Cartesian)CAPPIから1.5km高度の雨量分布により時間、空間に依存するVPRを作成し補正する。

補正法2:非対流性降雨から極座標系のZe観測を5分毎に補正する。

どちらも、層状性の降水についてはVPR補正が有効であることを示している。補正法の選択よりデータベースの選択が結果には重要で、BBが低い雨については補正の効果は大きい(特に事後解析でバイアスを除くとき)が、融解層が高く、日々降水強度が変化する場合は改善の効果は低い。RMSで評価して、61%から41%の効果しかない。選んだ降雨によっては117%から43%の改善が見られた例もある。これは、VPRによる補正の誤差がZR関係の誤差と同程度含まれるからである。不適切なZR関係を用いると、VPR補正の効果が低くなる様子を示す。11/13’8

 

Lundquist et al.2008でのイントロ引用文献

Kattelmann 1997, Osterhuber 1999 (発表会要旨集?) カリフォルニアの沿岸部の流域は、標高の高いところにある積雪に、雨が降ることに敏感である。11/25’8

この流域は50年に渡り、雪が減り雨が増える傾向にある。また、この傾向は続く。

暖かい雨が洪水の危険を増加させる話。以下4件。

Dettinger et al 2004

Jeton et al.1996

Knowles et al 2006 1949-2004の統計。

Lettenmaier and Gan 1990

 

流域の高度分布を示せば、融解層高度がどこになるかで流域に占める雨雪比割合が変わる。融解層高度が800mから2800mへ変わることで、雨の面積は25%から100%へと4倍に増える。

White et al.2002 融解層が600m(2000ft)高くなれば流出量が3倍になる事例が4ケース中3つあった。11/26’8

 

Ralph 2005NOAAのキャンペーン観測なので従来にない観測データが集まっている。

固体降水と液体降水では、落下速度・反射強度因子が違うので、ドップラーレーダは雨から雪へ換わっているところを調べることができる。

Battan 1973 教科書

Cunningham1947 雪が融け始めて反射率が大きくなる。一方で落下速度が大きくなるのでブライトバンドが形成される。ブライトバンドが不安定による、降水生成域であるとしたByers(vol4issue3)にコメントしたもの。

Fabry&Zawadzki1995

Marshall et al.1947 ZR関係を示したもの。11/27’8

Mittermaier and Illingworth 2003 0806 融解層高度(湿球温度0)の高度をモデルと観測の比較。

Stewart et al.1984

White etal.2002 BBのない冬季降水について。11/28’8

BB高度は反射強度の最大値高度で判断。平均で融解層より200m下。(White2002)気温は12(Stewart etal 1984)

水文学に応用するのであれば、BB高度がわかると便利である。

雪は、最初は0℃高度で融け始め、気温湿度風、降雪粒子の落下率の複雑な関数で雨へと変化する。

西海岸の冬の降水は層状性の雨でもたらされる。Medina et al 2005

粒子がどの程度落下するかは、初期粒径と密度で決まる。

落下速度が1,2m/sの雪粒子から4から9m/sの雨へと変化する。Szyrmer&Zawadski1999,Mitra etal1990

12/2’8

 

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