|
A Melting-Layer Model for
Passive/Active Microwave Remote Sensing Applications. Part I: Model
Formulation and Comparison with Observations
|
William S. Olson, Peter Bauer, Nicolas F.
Viltard, Daniel E. Johnson, Wei-Kuo Tao, Robert
Meneghini, and Liang Liao
|
Journal of Applied Meteorology
Volume 40, Issue 7 (July
2001) pp. 1145–1163
DOI:
10.1175/1520-0450(2001)040<1145:AMLMFP>2.0.CO;2
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
「0508.htmにも記述あり」
3章では、融解層におけるマイクロ波の減衰計算とレーダ観測との比較をおこなっている。
融解する降水粒子の分布を表現する1次元モデルを開発した。
このモデルは0度高度直上の固体降水粒子の分布で起動する。
個々の粒子の「数密度」と「融解率」を与え、ビン法に拡張する。
モデル内の融解層の厚さは、先ず、氷粒子の密度により決まる。
融解中の氷粒子の放射特性を、霙状態(雨、雪混合状態)の誘電特性の表現法を変えて(違えて)計算した。TRMM-TMI(10.65−85.5GHz)の吸収係数・散乱係数はかなり薄い(少ない〜0.1?単位?) 融解した水によって強められている。0度高度直下で霙粒子(融解中の粒子)がかなり多く、マイクロ波の大きい吸収となっている。これは、融解層底より下にある雨による吸収より大きい。PR波長(13.8GHz)での後方散乱係数は粒子の「融解率」とともに大きくなり、レーダ反射強度因子の増幅「ブライトバンド」を形成するのは既往研究と一致している。融解層内の放射特性は
・
誘電率モデルの選択
・
初期の水分量
・
'種として働く'氷晶あるいは雪粒子の物質としての密度(空気が多いと密度は小さくなる)
による。
Fabry-Szrmerの「核と殻」の2層誘電モデル(Frédéric Fabry and Wanda Szyrmer,1999:Modeling of the Melting
Layer. Part II: Electromagnetic)により雪を、Maxwell-Garnettの水配列の誘電体モデルにより霰を表現した融解層の分布は、レーダが観測した光学的深さの分布と一致する。
混合を含まない場合の工学的暑さは計算値が観測値より小さい。
従って、融解層モデルを3次元雲モデルへ用いる事は意味がある。
ポイント:粒子融解の1次元モデルを作成したこと。特にリモートセンシングに利用することを考え、観測と計算の一致に注意した。鉛直方向の計算幅は50mに設定されている。1/18’7
モデルの上端は親モデルから計算される0℃高度。下向きに50m格子で、粒径0.1mm刻みで数濃度m(i,Z)を計算している。4/23’7
粒径分布を考慮していることが特徴(5/10’7)
3次元モデルに組み込むためにモデルの鉛直格子幅での変数化を行うことが目標。降水粒子の融解モデルはBauer
et al,(2000)にしたがう。融解層の変数化については、以下を考慮し、他のモデルより複雑になっている。
・
霙水の発達
・
粒子間の相互作用 ???要確認????(雪・霰の交換?9/24’8)
・
密度変化に伴う落下速度の変化
誘電特性(dielectric
properties)と放射特性は異なる手法で計算され、相互比較している。光学的厚さと反射強度因子を比較して、観測に近づけるためどちらを利用すべきかを決めた。過去の研究(Fabry and Szyrmer 1999 etc..)は観測したZとの一致に集中していたが、衛星から用いる場合は放射特性との一値が重要である。5/11’7
1.イントロ
放射計データから降水量を推定するのはいくつかの手法がある。Smith(1994)
TRIM観測波長での観測値を再現するようにモデルの調整を行った(Haddad et al,1997)。層状の雲では重要な放射特性を持つ融解層のモデルが明確ではない。Schols et al(1997)、Meneghini
and Liao(1996,2000)、Bauer et al.(1999)は部分的に融けた降水粒子によるマイクロ波の吸収を組み込んだ。融解層は高いレーダ反射強度がわずか500m程度の薄い層を占めるだけなので無視されることもあるが、融解層でのマイクロ波の吸収は大気の放射計算、レーダの遠隔探査の両方に重要な結果を持つ。Olson et al(2001)のモデルはBauer et al(2000)の跡を継ぐ融解層のモデルで、あらゆる降水タイプ(雨・雪・霰)の水・氷・空気の体積比と大きさを鉛直細メッシュのモデルで計算する。このモデルは3次元雲解像度モデルの水平グリッドを指定した場合の鉛直パラメタリゼーションとして利用できる。この点がこれまでのモデルと異なり、融解した水の蒸発、粒子の相互作用、落下に伴う密度の変化を考慮している。誘電率の変化については、従来の融解モデルは反射強度因子を一致させるように工夫していたが、今回はエネルギー散逸率を一致させるように工夫した。
融解モデルの粒径分布は親モデルから引用している。(9/24’8)
|
A Melting-Layer Model for
Passive/Active Microwave Remote Sensing Applications. Part II: Simulation
of TRMM Observations
|
William S. Olson, Peter Bauer, Christian
D. Kummerow, Ye Hong, and Wei-Kuo Tao
|
Journal of Applied Meteorology
Volume 40, Issue 7 (July
2001) pp. 1164–1179
DOI:
10.1175/1520-0450(2001)040<1164:AMLMFP>2.0.CO;2
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
PartTのモデルを使って、融解する降水粒子の微物理・放射特性を計算した。計算は雲解像度モデルの水平格子が有効である、凍結高度より上に限定した。結果はTRMMのTMI,PRと比較した。
上向きの放射量は融解中の粒子があるなしで
計算からは、最大43,28,18,10K(10.65,
19.35, 37. 85.5GHz) だけ、増加する。TMIの観測では低い周波数では探査領域の単位が大きいので、降水粒子の水平分布も効いてくる。TMIからの評価は16,15,12,9Kである。
PRでは融解中の粒子があるなしで光学的な消失距離が0.46(-2dB)、反射強度が5dB違ってくる。
|
|
|
The Melting Layer: A Laboratory
Investigation of Ice Particle Melt and Evaporation near 0°C
|
R. G. Oraltay and J. Hallett
|
Journal of Applied Meteorology
Volume 44, Issue 2 (February
2005) pp. 206–220
DOI: 10.1175/JAM2194.1
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
単体の雪粒子や凝集した粒子の、融解、凍結、蒸発を実験室で再現した。
Faceted crystals:切面のある粒子(砲弾・つつみ型?)
Capillary force:毛管現象による力1/22’7
選んだ特徴(habit)を持つ粒子を鉛直に張った繊維の上で成長させる。+5℃までの気温では小粒子に囲まれた大粒子が融解すること非平衡状態が再現される。-5℃まで(down to)は凍結中の氷粒子に囲まれた雪結晶が成長することで非平衡状態が再現される。はっきりとした面を持つ粒子が最初に融けるときは、単独の粒子の場合、粒子が結合した場合とも、10μmより厚い水膜として発生する。より大きな雪粒子(100μmより大)では、毛管現象により「粒子内に隠れて行き」(sequester)、個別の水粒子として水のない氷域と切り離される。(外側が氷・内側が水)水粒子は、針状結晶、柱状結晶、あるいは樹枝状結晶の腕の部分に準周期的に配置する(1/24’7)。
水滴は凝集する雪結晶や六花の枝が交差する所にも存在し、レーダ散乱の極大に寄与している。水と氷の接触角には、周囲の状況によって、37〜80°という制限がある。融解の間、毛細管現象による力が水を曲率の高いところから低いところへ移動させる。融解の終わりに向かって、水滴と分離している氷は十分薄くなって、空気の力で破裂し、水と氷の混ざった粒子が分離する。あるいは氷のない粒子が分離する。(1/29’7)
融解領域と、降水強度が大きくなるにつれて融解層が低くなる仕組みは、弱い上昇流でも持ち上げることのできるような小さな氷粒子が(融解層下部で)生成される事と関連がある(落下速度の遅い氷粒子が、融解層の下で分離することで、融解層が伸びる、ということか?1/31’)。
|
|
|
Lidar and Triple-Wavelength Doppler
Radar Measurements of the Melting Layer: A Revised Model for Dark- and
Brightband Phenomena
|
Kenneth Sassen, James R. Campbell, Jiang
Zhu, Pavlos Kollias, Matthew Shupe, and Christopher Williams
|
Journal of Applied Meteorology
Volume 44, Issue 3 (March
2005) pp. 301–312
DOI: 10.1175/JAM-2197.1
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
南フロリダでのCRYSTAL観測期間中の降水現象を0.523μのライダーW,K,Sの3レーダで調べた。Sではブライトバンドが見られたが、Kでは間断的であり、Wでははっきりしなかった。Wでは、はっきりしないダークバンドが見受けられたが、これは非レーリー散乱の寄与が大きな場所で見られた1/27’7。
|
|
|
Modeling of the Melting Layer. Part I: Dynamics
and Microphysics
|
Wanda Szyrmer and Isztar Zawadzki
|
Journal of the Atmospheric Sciences
Volume 56, Issue 20 (October
1999) pp. 3573–3592
DOI:
10.1175/1520-0469(1999)056<3573:MOTMLP>2.0.CO;2
|
[
Abstract ] p [ Full Text ] [ PDF ]
レーダで観測する融解層を再現するためのモデルを開発した。雲物理のパラメータはバルク法で、力学の枠組みは圧縮可能である。雲物理は、水蒸気、雲水、雪、融解中の雪、雨の5分類を採用し、それぞれの相互作用を、発達する融解層内で表現した。融解層の発達は、粒子の融解と、各分類の質量拡散による。力学・熱力学・雲物理は十分に組み合わせている。バルク法で融解中の雪を表現するための特徴は以下である。
1)
湿った雪(融解中の雪粒子??)は液体の水の量と、診断的にもとまる変数、つまり、まだ融けきっていない雪粒子の最小直径で表現する
2)
融解中の雪粒子の落下速度は実験室の観測に基づく
3)
融解中の粒子について、粒径に依存する通風係数を用いた
今回、融解中の粒子を新しく定式化することにより変数と特長について新たな知見が得られた。(2/9’7)
計算の結果、雪の粒径分布が不均一であることにより、大気の特性が水平的に均一でないことにつながり、対流セルの発生につながることとなる。融解層内で雲物理特性を詳細なスケールで引き出すことの重要性を解析した。(2/10’7)
1.イントロより
融解層を扱う手法は
・ 1次元モデル−微物理に注目し、力学は必ずしも取り込まれていない
・ メソモデル−現実に近い大気を再現するが、微物理は変数として取り込まれる
の2つがあるが、本研究の目的はこれらをつなぐ、できるだけ完全な融解過程を取り込んだモデルを作ることである。
2.変数の解説より
融解中の降雪粒子は空気を含む氷でできており、溶けた水は粒子の中心へ流れると、仮定する。水が多くなって、固体成分が液体の水で完全に覆われたなら、残った微小な氷は熱の循環や、レーダ反射強度に影響を与えないと考える。
融解中の粒子の体積は間隙を含む氷の体積で表す。これは単一の結晶よりも凝集した粒子に当てはまるものであろう。
融解前の雪粒子と融解後の雨粒子は一対一に結びつける。つまり、凝集・破裂は考えていない。
4/18’7
Fabry&Zawadski(1995)よりブライトバンドの上下で反射強度の差は1dBZ程度。これは粒径分布の6乗が強度に比例することと、質量フラックスが保存されることで成り立っている。
診断的な計算から、凝集率が高いのはブライトバンドのごく上の層に限定される。
b.雪の密度、融解率
雪の体積はVs、融解中の粒子の体積はVm、雪の密度をρsとすると、
mw=ρs(Vs−Vm)となる。
mw:融けた水の質量
融解率をf=mw/m:(融けた水の量)/(粒子の質量)で定義する。fの最大値は、水が氷を完全に覆ったときである。
c.落下速度
Us(Dw)=αDw^β
でα、βを決める。4/19’7
モデルの計算からは融解層内の上昇流は最大で50cm/sくらい。12/19’7
|
|
|
Modeling of the Melting Layer. Part II:
Electromagnetic
|
Frédéric Fabry and Wanda Szyrmer
|
Journal of the Atmospheric Sciences
Volume 56, Issue 20 (October
1999) pp. 3593–3600
DOI:
10.1175/1520-0469(1999)056<3593:MOTMLP>2.0.CO;2
|
[
Abstract ]p [ Full Text ] [ PDF ]
融解層のモデルを完成するため、マイクロ波周波数帯における、雪・融解中の雪・雨の散乱特性を計算するモデルを作成した。モデルは観測と比較しやすいように反射強度の場を与える。融解中の粒子を表現するため、いくつかの既存の手法、2,3の新たな手法を取り入れた。さらに、雪の密度を粒子サイズの関数としている。
ブライトバンドの強度は、モデルによって異なる結果となった。ただし、融解粒子の形状(morphology)が実際の粒子に最も似ている(論文中model5:粒子は氷の枝で構成され、融けた水は中央に集まり、気泡がある)散乱モデルが高い精度で観測値を再現した。雪密度の関係式は、モデルの感度にあまり重要でないことがわかった。また、融解層厚、ブライトバンド極大値の高度、ドップラー速度などもよく予報できた。4/14’7
イントロから
融解過程が再現できれば、物理的な散乱も計算可能であろう
2.ブライトバンドモデル
これまであったモデルは中が雪、外が水の2層モデル。外に水があるので、反射強度が大きくなりやすい。4/20’7
粒子は2層構造を仮定する。外側は水に覆われた氷であり、内側は氷と空気を中に持つ水、と考える。ただし、融解率fは中と外で同じと仮定する。この融解粒子モデルは、これまでのモデルと比べて、最も観測結果に近いZを与えている(Xではちょっと過小評価、UHFでよくあっている)4/24’7。
ρm_in:
極論すれば融解率fを与えたときに、誘電率εを返すような0Dモデルを作成した。5/10’7
|
|
|
Modeling of the Melting Layer. Part III:
The Density Effect
|
I. Zawadzki, W. Szyrmer, C. Bell, and F.
Fabry
|
Journal of the Atmospheric Sciences
Volume 62, Issue 10 (October
2005) pp. 3705–3723
DOI: 10.1175/JAS3563.1
|
[
Abstract ] p [ Full Text ] [ PDF ]
融解中の雪とレーダ反射強度のモデルを提案する。これまでのモデルとの違いは、雪の密度を変数として、陽に取り扱うことである。モデルは、レーダの観測で検定した。かなりの降水強度について違いが出るのは、雪と過冷却の水が共存することと関連している。雪粒子は、融解層の上で、雲粒が付着し、密度を変化させる。「雲粒付着が起きている」と考えられる事例を鉛直分布の特徴により抽出した。融解層のさらに上空からの反射強度のフラックスと密度が小さい雪よりも早い鉛直ドップラー速度を持つことが、雲粒付着が発生しているかどうかの判断基準である(2/12’7)
モデルの概要
単純な凝集・破裂モデル:このモデルはブライトバンドへの寄与は1dBしかない。
図1 雲粒付着がある場合とない場合の粒子成長・融解の模式図
図2 落下速度を融解後の直径の関数として示す。雪の密度は0.2g/cm3、いくつかの著者の結果と合わせて示す。(0.6mm-1.0mmくらいの間で融解直径の増加に伴ってドップラー速度が急に増加する。1.0mmを超える粒子では、落下速度の増加の割合は緩やかである)
図3 落下速度と反射強度因子の鉛直分布図 5/22’7
|
|
|
Impact of Aerosol Intrusions on Arctic
Boundary Layer Clouds. Part II: Sea Ice Melting Rates
|
G. G. Carrió, H. Jiang, and W. R. Cotton
|
Journal of the Atmospheric Sciences
Volume 62, Issue 9
(September 2005) pp. 3094–3105
DOI: 10.1175/JAS3558.1
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
|
|
|
Identification of the Melting Layer through
Dual-Polarization Radar Measurements at Vertical Incidence
|
Luca Baldini and Eugenio Gorgucci
|
Journal of Atmospheric and Oceanic
Technology
Volume 23, Issue 6 (June
2006) pp. 829–839
DOI: 10.1175/JTECH1884.1
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
イタリアのCバンド偏波レーダ2004年夏秋の観測。
対流性、層状性それぞれについて従来の観測手法との比較。2/14’7
|
|
|
Melting Layer Cloud Observed during R/V
Mirai Cruise MR01-K05
|
Kazuaki Yasunaga, Kunio Yoneyama, Hisayuki
Kubota, Hajime Okamoto, Atsushi Shimizu, Hiroshi
Kumagai, Masaki Katsumata, Nobuo Sugimoto, and Ichiro Matsui
|
Journal of the Atmospheric Sciences
Volume 63, Issue 11
(November 2006) pp. 3020–3032
DOI: 10.1175/JAS3779.1
|
[
Abstract ] [ Full Text ] [ PDF ]
R/V=Research Vessel
雲解像レーダ(W?)とライダーの同時観測により、海洋上の非降水雲の特徴を明らかにした。MJ振動は地上の対流より層状雲の融解を通じて生み出される。2/14’7
|
Deduction of Ice
Particle Types in the Vicinity of the Melting Layer from Doppler Radar
Measurements
|
Richard R. Weiss Sr., John D.
Locatelli, and Peter V. Hobbs
|
Journal of Applied
Meteorology
Volume
16, Issue 3 (March 1977) pp. 314–316
DOI: 10.1175/1520-0450(1977)016<0314:DOIPTI>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ] s
ドップラーレーダ観測により、融解層より上の粒子が、霰であるか、凝集した雪結晶であるかを分類する技術について述べる。2/14’7
縦軸は観測された雪粒子の落下速度。横軸はその雪粒子が融解して雨となったときの落下速度を計算したもの。霰のような落下速度が速い粒子は、固体の時、密度が大きいので、融解後の落下速度はそれほど大きくない(T)。六花の濃密凝集した粒子は、固体のときの落下速度は大きくないが、融解した後は大きな雨粒となるので、落下速度は大きい(W)。⇒層状性の雲のブライトバンド形成とリンクしている。2/24’7
|
|
|
Anomalous Behavior of
the Atmospheric Surface Layer over a Melting Snowpack
|
Isidore Halberstam and John P.
Schieldge
|
Journal of Applied
Meteorology
Volume
20, Issue 3 (March 1981) pp. 255–265
DOI:
10.1175/1520-0450(1981)020<0255:ABOTAS>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
昼間、雪面上に発生する薄い安定成層について放射の観点から調べた。
|
|
|
Characteristics through
the Melting Layer of Stratiform Clouds
|
Ronald E. Stewart, John D.
Marwitz, John C. Pace, and Richard E. Carbone
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
41, Issue 22 (November 1984) pp. 3227–3237
DOI: 10.1175/1520-0469(1984)041<3227:CTTMLO>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
航空機による融解層の観測。層状雲。カリフォルニア谷。200m厚の0℃等温層があり、dBZは36であった。氷粒子の数濃度の最大は-5℃で見られ、雪粒子はおよそ2℃までに融解した。凝集と、おそらく氷晶増殖(ice multiplication)が、ブライトバンド(5cmNCAR CP3レーダ)に寄与しているだろう。
2D-grayのイメージを利用。
凡例::▲:雪粒、・:雲氷、○:雨粒
p3236
ブライトバンドの強度はおおむね、大粒子の存在によって決まる。-5℃付近で氷雲粒子の濃度が高く、氷晶増殖がブライトバンド形成に寄与していると考えられる。おそらく、今回の「しくみ(manner)」で昇華成長によって柱状結晶(Columnar-like crystals,p3236l-L9)が作られて、柱状結晶自身が凝集する、あるいは、樹枝状結晶が柱状結晶を捕捉することによって大きな、レース状の凝集結晶が作られたのだろう。このような大きな凝集結晶は他の凝集結晶に比べて早く成長し、半ば融解した大粒子となる、と考えられる。2/22’7
3月2日は4mm、2月6日は10mmの粒子が観測された。
|
|
|
Radar Observations and
Simulation of the Melting Layer of Precipitation
|
Wim Klaassen
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
45, Issue 24 (December 1988) pp. 3741–3753
DOI:
10.1175/1520-0469(1988)045<3741:ROASOT>2.0.CO;2
[ Abstract ]p
[ PDF ]
降水の融解層を物理的にモデル化し高分解能のドップラレーダ(Sband, FMCW)と比較した。モデルは、誘電率の新しい形式を含んでおり、純粋な雪から雹までの範囲で密度を取り扱うことができる。 鉛直速度から気温を計算している。モデルは、融解層の凝集と破裂を再現できる。
融解層はしばしばブライトバンドとして観測される。ブライトバンドは融解前の密度の変化と関連している。バンドの幅は降水強度の強さとともに増加する。モデルによれば、これは融解層の上部で等温層が増大することによる。
モデルの結果はドップラレーダの観測(1983-85,オランダ、デルフトで観測)とよい一致を示した。モデルによれば反射強度因子は融解している粒子の密度、および、誘電特性に敏感であり、凝集の影響は限られている(それほど大きくない? 層状性を仮定しているからか?)。定常性を仮定しているので、最も良い結果は、層状性の降水で得られる。2/20’7
0506にもあり。
1.イントロ
本研究では融解層における電磁波の減衰を計算する。現在のモデル(Nishitsuji et al.1983[An
analysis of propagative character at 34.5 GHz and 11.5 GHz between ETS-II
satellite and Kasima Station],Leitao and Watson 1989)は物理過程に限界があるので<通信の話>。さらに融解層を研究する理由としては、大気からの融解の熱を奪いとるという点にある(Wexler et al.1954)。熱の吸収は下降流を生み出す(Atlas et al.1969)。さらには、融解層のレーダ反射強度の増加、ブライトバンドは、降水量測定に誤差となる(Smith,1986)。
ブライトバンドで反射強度が増える理由はBattan(1973)による解説がある。強度の増加は、下層の雨に比べて5dB程度であり、誘電定数の増加し、その後、落下速度が増す。
2.f レーダ反射強度因子
誘電定数は2段階で計算する。1)氷と水の混合物の平均誘電定数を決める。2)濡れた氷と空気の誘電定数を計算する。
平均誘電定数は、水の中に氷が混じったMaxwell-Garnet理論によって計算する。氷の混じった水のマトリクスは融解中の雹の反射強度因子の観測値とよくあう(Bohren and Battan 1982)。
第2段階の計算については、実験室の観測しかない。乾いた雪についてはよく合うが、融けている途中の雪についてはずいぶん違う。(fig3)
図3で用いたモデルは以下。1)Debye(1929)が扱う、均質な混合物はバルクの誘電定数には小さすぎる要素を持つ物質(分子のような)を意図している。その他のモデルは大きい様子を意図している。2)有効媒体モデルをあらゆる要素が個別になっているところで設定した。3)マトリクスモデル(Maxwell Garnet 1904)は、ひとつの物質が他の物質とたかいにむずびついているところに用いた。
同心球の誘電定数はAden and Kerker(1951)で求めた。
|
|
|
Structure of the Melting
Layer in Mesoscale Convective System Stratiform Precipitation
|
Paul T. Willis and
Andrew J. Heymsfield
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
46, Issue 13 (July 1989) pp. 2008–2025
DOI:
10.1175/1520-0469(1989)046<2008:SOTMLI>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ] s
メソ対流系の中に存在する、層状性の降水雲について、融解層の上・中・下を航空機観測、理論の両面から調べえた。航空機観測は、雲の中を、粒子の落下速度と同じように、きりもみ降下した。これにより、微物理的・熱力学的な面だけでなく、融解粒子の変化、加熱率・冷却率を理論と比較することができた。
粒子が完全に融け切るにはかなりの深さが必要であるが、ブライトバンドのすぐ上の薄い層でほとんどの粒子が融解し、融解による冷却が発生していた。2/23’7
融解層の上の氷水量は融解層の下の雨水量の2,3倍であった。
反射強度の最大(ブライトバンド)は0度以上の高度を通過した、少ないが、大きい凝集粒子によって起こっている。融解層高度より十分低いところでは氷粒子が存在しないので、反射強度は小さくなっている。融解層より上では分裂過程によって、氷粒子が補充されている。3/5’7
4章 粒子の衝突の割合について言及。落下速度の差のない凝集粒子同士の衝突は少ない。
7章 結論:大きな粒子は5℃くらいでもとけ残っている。
粒子はほとんど等温層で融ける。一部温度の変動が0℃より暖かいところである。
<(途中)計算も用いている11/14’8>
|
|
|
Long-Term Radar
Observations of the Melting Layer of Precipitation and Their
Interpretation
|
Frederic Fabry and Isztar Zawadzki
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
52, Issue 7 (April 1995) pp. 838–851
DOI:
10.1175/1520-0469(1995)052<0838:LTROOT>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
|
|
|
A New Look at the
Melting Layer
|
Fiona J. Drummond, R.R.
Rogers, S.A. Cohn, W.L. Ecklund, D.A. Carter, and
J.S. Wilson
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
53, Issue 5 (March 1996) pp. 759–769
DOI:
10.1175/1520-0469(1996)053<0759:ANLATM>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
|
|
|
The Effect of the
Melting Layer on the Microwave Emission of Clouds over the Ocean
|
P. Bauer, J. P. V. Poiares
Baptista, and M. de Iulis
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
56, Issue 6 (March 1999) pp. 852–867
DOI:
10.1175/1520-0469(1999)056<0852:TEOTML>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
Full Text ]
[ PDF ]
海洋上の降水で、10-87GHzの電磁波特性を融解中の粒子について調べた。気象のモデルでは、融解中粒子の誘電率の変化が、電波特性に最も大きな影響を与えると仮定している。したがって、凝集や破裂は無視している。
混合粒子の有効誘電率を異なる方法で計算し、比較した。消失係数は融解層の直下で1-2桁変動する。融解層内では光学的特性の変化もみられた。局所で100%もの違いがあるが、MP分布、ガンマ分布のいずれを採用した場合にも発生する。
放射対流計算を実施したところ低い周波数で10-20Kの違いがあった。これは融解の過程に取り込んだ消失係数に強く依存する。
地上降水の推定も行った。融解層を入れないと100%もの誤差(過大評価)が発生する。部分的に入れると、過大評価は少なくなる。「Meneghini and Liao」のプロセス[
Abstract
] を用いると融解層がマイクロ波の放射量に与える影響は小さくなることが観測された。4/13’7
|
|
|
Ice-Seawater Turbulent
Boundary Layer Interaction with Melting or Freezing
|
George L. Mellor, Miles G.
McPhee, and Michael Steele
|
Journal of Physical
Oceanography
Volume
16, Issue 11 (November 1986) pp. 1829–1846
DOI:
10.1175/1520-0485(1986)016<1829:ISTBLI>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
界面の混合層における氷の融解・凍結に2次乱流クロージャを適用した。
|
|
|
A Mathematical Model of
the Ocean Boundary Layer under Drifting Melting ice
|
U. Svensson and A. Omstedt
|
Journal of Physical
Oceanography
Volume
20, Issue 2 (February 1990) pp. 161–171
DOI:
10.1175/1520-0485(1990)020<0161:AMMOTO>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
海洋のモデルで、漂流中に解ける氷を含めた海洋混合層の物理モデルを作成した。
|
|
|
Bistatic Radar Detection
of the Melting Layer
|
Richard J Doviak and Claude M. Weil
|
Journal of Applied
Meteorology
Volume
11, Issue 6 (September 1972) pp. 1012–1016
DOI:
10.1175/1520-0450(1972)011<1012:BRDOTM>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ] s
フォルグ・ウォルプス島での複アンテナ式レーダの2日間の小雨・霧雨の観測結果を報告する。特にウォルプス島での大気状態について述べる。融解層の高度については単一アンテナのレーダと比較した。両者はあいまいさなく一致した。即時解析の前方散乱データを用いる手法について議論し、層厚・反射強度を抽出する。
|
|
|
Observations of Size Distributions
of Hydrometeors Through the Melting Layer
|
T. Ohtake
|
Journal of the
Atmospheric Sciences
Volume
26, Issue 3 (May 1969) pp. 545–557
DOI:
10.1175/1520-0469(1969)026<0545:OOSDOH>2.0.CO;2
|
[ Abstract ] [
PDF ]
|
|
|
|