水文学とは

"Hydrology is the science which deals with the waters of the earth, their occurrence, circulation and distribution on the planet, their physical and chemical properties and their interactions with the physical and biological environment, including their responses to human activity." (UNESCO,1964)

自然界における水の循環を水文学的循環(hydrologic cycle), 縮めて水文的 循環または水循環といいます。この水循環を中心概念とする学問分野が水文学(hydrology) です。
水文学が扱う研究分野は降水研究、雪氷、蒸発散、地表水、侵食と堆積、水質、 水資源システムとその相互作用などです。
降水や蒸発散はかつては気象学の中心的なテーマでしたが、今ではいずれも 水循環の重要な過程として、水文学の中に含められています。

雨・雪などの降水から流出までの、主に流域を扱う分野を流域水文学、地球規模での降水、 蒸発散、水蒸気輸送なども含めた領域を扱う分野を地球水文学とわけることができます。


当研究室の研究内容は大きく流域水文学地球水文学とに 分けられます。

水文学・水資源工学は多くの学問と密接な関わりがあります。
その理由は水文学が狭義の陸地の水のありかた、 循環、分布、特質を自然科学的に研究する学問分野である事だけでなく、水資源の開発、水の適正な利用、 水と環境との関係、水文環境の管理など、人間と水との係わりあいに関する研究を含む、 水に関する総合科学であるからです。