6 月
6月30日(金)

    東京ジャミィのオープニングに、偶然出くわす。 人だかりが出来ていると、のぞき込んでしまうのだ。 モスクの中は、ずいぶんこじんまりとして、小綺麗で、 イスタンブールで見たときのものとは、ずいぶん違っていたが、 それでも、当時の思い出がいろいろ蘇ってきて、非常に懐かしい気持ちになった。

6月29日(木)

    渋谷のブックファーストも、要チェックだなあ。
    遅ればせながら、渋谷進出を図るのか?

6月28日(水)

    土門拳に圧倒される。

6月27日(火)

    自分が今まで東京という装置の外面しか見ていなかったことに気付く。

6月26日(月)

    あんなにも僕を苦しませたそいつは、今日、あっさり取り除かれた。 親知らずの治療、その歯のせいで、どんなに苦しんだことか、 それが、ほんとにあっけないほどに引き抜かれてしまった。 ポカンとしているうちに「はい、今日はここまで」と言われ、病院をあとにする。 恐る恐る、その抜け跡に舌を延ばして探りを入れてみると、 そこにはポッカリ大きな穴があいていた。
    これでもか、とでもいわんばかりに存在感を示し続けたその歯は、もういない。 その欠落感は案外大きく、自分の体のなかのバランスが大きく崩れてしまったような 錯覚に陥った。 歩くだけで一苦労、なんだか、不安定で危うい、 目に映る風景がうまく像を結んで入ってこない、ぶれてしまって焦点が合わないみたいだ。
    片端になってしまった僕は、これから何処へ行くのだろうか、そんなことをボンヤリ考えてみたが、 心配するまでもなく、あっさり、眠りに落ちてしまった。

6月25日(日)
< ワナ! >
    とある郊外の駅前のビルの中、 ロイヤルホストのとなりの一角に、本屋がある。 日曜日のせいか、家族連れが多く、しかも、ちょうど昼飯時であったので、 ロイヤルホストはいっぱいで、順番待ちの客たちが列を作っていた。
    それをボンヤリ眺めていて、このフロアにある一つのワナに気が付いた。 それは、まず、僕が勝手に思っているところの、 ”空腹時に買い物をすると、人は、食欲を満たす変わりに物欲を満たそうとしてしまうので、 必要以上に大量に衝動買いしてしまいがちである。”ということが前提になる。
    この周辺は、ファミリーレストランが案外に少ない。 というわけで、日曜日に買い物に来た家族連れは、このロイヤルホストを目指してやってくる。 ところが、食事時は、いっぱいになっている。 じゃあ、少し時間を潰してからまた来るか、ということになり、すぐ隣にある本屋へ足を踏み入れることになる。 すると、目にはいる本が皆、素晴らしいものに見えてきて、どうしても欲しくなってしまう。 小さい子供ならばなおさらである。しかも、子供向け本コーナーの本棚の前には、小さな椅子が 並べてあって、そこに座って本を読むことができる。 で、「そろそろ行くわよ」と母親に声をかけられて、「やだ〜、これ見ていた〜い」ということになり、 「それじゃあ、買ってあげるわよ」という話になるのである。 ただでさえ腹が減っているので、面倒なやり取りは一切なし、 無意識に物欲で腹を満たそうとしてしまうのは皆、同じなのである。
    そんなこんなであるし、また、この本屋は、なかなか通路が広くて、 メインストリートは乳母車も通れるし、鞄かなんかで、引っ掛かって、「むかっ!」 ということがない。 狭いところだと、そうやって腹を立て、ストレスをためていくうちに、腹がいっぱいになり、 購買意欲もなえてしまう、なんて事もありがちだ。 だけど、こうやって広いと、そんなことは一切ない。
    これはやばいぞぉ〜、なんて、警戒しながら散策していたのだが、 たまたま空腹を抱えてここにやって来てしまった僕は、欲求に耐えきれず、 あっさりと、またずいぶん本を買ってしまうのだった。 まんまとワナにはめられたにも関わらず、心は充足しているので、 悔しくないのは、まるまるワナにかかってしまった証拠である。

6月24日(土)
< ニンジン >
    人間なんて、弱いものだ、目の前にニンジンがぶら下がっていないと、 走ることなんて、なかなか出来ないんだよ、馬と一緒なんだよ、てなわけで、 ご褒美をこさえて、ばらまいておくのだ。

6月21日(水)

    横文字の本も、読まなきゃね。 まだまだ縦書きになれた目は、横に動きづらいんだよな。 しかも、横文字の上、絵がたくさんあるからね、絵のセンスなくて、 目も肥えておらんこの僕には、いささか難儀な作業ではある。

6月20日(火)

    椎名誠「さらば国分寺書店のオババ」

6月19日(月)

    元気に動く、今日もあつい。

6月18日(日)
気まぐれリレーコラム”まちの本箱” 第二弾 〜Book Off(2)〜
(第一弾は、味噌蔵臨時特集号(非公表)に掲載。)

    梅雨の一休み、昨日は晴れて気持ちのいい一日であった。が、今日は朝から曇り空、 徐々に雲は重くなってくる、そんな6月のある日。 こんな日はどっぷり本の世界に浸かりたくなる。
    先立つものがないとき、そんなときに欲望を満たしてくれるのがまちの本屋、 とりわけ、安くて手軽に本が手に入り、また、意外な発見もある古本屋がいい。 今日は、天気が悪いにも関わらず、少し足をのばして自転車で一走り、 船橋市中央卸売市場前のBook Offへ。

    広めの駐車場を横目に自転車置き場を通り抜け、自動ドアをまたいで店にはいると、 「いらっしゃいませー」の明るい声に迎えられる。 開放的な広さ、明るい照明、そして爽やかな店員たちの対応。店員たちは、みんな忙しく動き回っている。 また、カウンターでの本の売り買いは、驚くほど活発である。この新しいタイプの古本屋、 Book Offについて、今回は考察してみた。

    まず、店にはいると目前に広がるのは、整然と並んだマンガ棚、そして、堂々と旗はためく ”100円コーナー”。こういうのはやっぱり、揃い方に偏りがあり、あるものは山ほどあるし、 ないものはない。マンガの、通常陳列コーナーと100円コーナー、両方を注意深く観察してみたのだが、 なんだか、その分類がわからない、100円コーナーのメンバー選考の方法がさっぱり掴めないのである。 とあるマンガ、通常コーナーにおいて300円であるにも関わらず、全く同じものが、 100円コーナーにも並んでいるのである。 状態が良かろうが悪かろうが、また、初版であろうがなかろうが、一切お構い無し。 また、同じものが2冊以上あった場合は、2冊目以降100円になるかといえば、 実はそうでもないらしい、どちらにも何冊も何冊もおいてあるのだ。 う〜ん、謎だ。取りあえず、マンガ本を買うときは、店内をくまなく回り、 100円コーナーを必ずチェックしてから買う必要がありそうだな。 同様のことが、この店の二階にある一般書籍についてもいえるのだが、 これについては、また後ほど。

    次に、マンガに続いて現れるのが、中古CDコーナー。特に、J-POPの数が多い。 面白いことに、このコーナーを眺めていると、世間の流行が、少しだけわかるような気がするのだ。 例えば、一世を風靡したglobe。 現在のところの人気はどんなものなのか、詳しいことは良くわからないのだが、 ここを見る限り、それはもう、過去の栄光となりつつある様な気がする。 下手に一時期売れてしまった、そのツケが、ここへ回ってきているような感じなのだ。 まず、アルバム、「Love again」というのがあって、それが同じ物、35枚あった。 また、「Relation」は42枚、そして、「globe」に至っては、なんと、48枚も その棚には並んでいた。 最近のJ-POP業界における、使い捨て音楽の氾濫の行き着く場所として、少し考えさせられた。 ちなみに、最近良く売れている模様の浜崎あゆみに関しては、 1枚も置いていないどころか、そのネームプレートすらも見あたらなあった。 とにかく、CDヒットの光と陰を覗いたような気がした。

    こんな日は、ちょっと文学的になってみようかと思っていたのだが、 Book Offの圧倒的なマンガとCDにそんな気持ちは吹き飛んでしまった。 二階に一般書籍の売り場があるのだが、その話はまた後ほど、今日はここまで。


    しばらく充電。。。

6月11日(日)

    マンボのリズムで気分がよくなってきたので、これまでサボっていた分のハイライトを書く。

6月11日(日)

群ようこ「びんぼう草」。彼女も味噌蔵行きか?


6月10日(土)
    小説は、たぶん、タイムリミットがあると思う。 中上健次「十八歳、海へ」をパラパラッと眺めて 俺は、もう若くないんだ・・・、と思った。


6月9日(金)
    村上龍「寂しい国の殺人」(シングルカット社)で予習をし、NEWS23における 対論”筑紫哲哉 vs 村上龍 ”に挑む。 龍の小説に洗脳されきってしまっているためか、 頭を使って対談を見ていたつもりなのに、結局、彼の言葉に「うん、うん、そうだなあ」 とうなずくばかりで、ばかになってしまったみたいだ、やれやれ、冷静になれよ、おい。


6月8日(木)
    風邪をひいて部屋にいると、独り暮らしをしている自分に改めて深く実感をもって気が付く。 セキをしても一人だし、唸っても、テレビに向かって話しかけても、笑ってみても一人なのである。
    そして、時間が経てば、何もしなくても自然と腹は減り、何もしなければ、 食い物にありつくことはない。ただただ空腹が募るばかりである。
    今、懐には、漱石さん一人も見当たらず、食いに出ることはできない。 仕方なく米を炊き、冷蔵庫をがさごそあさり、発掘された食材のかけらを ナベとフライパンに分散して放り込み、取り敢えずのおかずとする。 この際、味については言及してはいけない。 空腹の虫をやっつければ、それでいいのである。
    こうして、なんとか腹を満たし、”明日”は、「明るい日と書くんだ」 と自分に言い聞かせ、辛うじて明日への望みをつなげるのであった。

6月7日(水)

    吐き気と激しい頭痛で目が覚める。やはり風邪が悪化してしまったようである、 夏の風邪はなかなか治らないからなあ、対処の仕方もわからないし。 というわけで、メタリカで荒治療を試みるが、いっこうに効果無し。 窓を閉ざし、熱気の中で激しいリズムに打たれていると、気が遠くなっていくのである。

6月6日(火)

    朝から、パイヤール室内管弦楽団演奏の「パッヘルベルのカノン」を聴き、珍しく快調な滑り出し。
    しかし、一日中、クーラーの効いたところにいたので、風邪をひく。 それでも、ビールは飲む。川の向こう側とこっち側の話。

6月5日(月)

    ミーティングの後、皆でそろって下北の”おたふく”へ、広島風お好み焼きを食べに行く。 店のおっちゃん、焼いてから、中身を忘れ、焼き上がり直前にほじくり返していたが、 あんまり気にしないことにしよう。 K助手に、ビールを恵んでもらってしまった。

6月4日(日)

    ”俺の本棚”、模様替え。
    安物のカラーボックスを買ってきて、はみだしていた本たちを どどどっと詰め込んだら、すぐにいっぱいになってしまった。 しかし、取り敢えず、まあまあきれいに収まったのでこれでよし、先のことは考えないのである。 どうせこの先、金もないし、読む暇もないだろうから、 今までみたいにバカスカ本を買ってくることもなかろう。

6月3日(土)

    アメリカに行っていた友達の無事日本帰国を祝う。場所は、無論、白木屋。 ここのナンコツがうまいのである。しかも、全体的に値段が安い。 どかどか食っても、安心できるのだ。さんざん食い散らかしたあと、梅酒ロックを飲みながら、 茄子の漬物をつまむ。ナンコツと梅酒と茄子、それと、今回はなかったが、 デザートにりんごシャーベット、これらが、白木屋を楽しむのアイテムなのである。

6月2日(金)

    お金がないのに、池ノ上の近く、東北沢側へ少し行ったところの、 何屋だろう?洋食屋とでも言えばいいのかな、で、 昼飯を食い、1000円も使ってしまう。
急場をしのぐため、銀行から漱石さん数人連れ出してくる。 諭吉さんは、もういない。

6月1日(木)

    生研公開(生産技術研究所の一般公開)の一日目。 派手(?)なアトラクションや展示に、大盛況。 そして、僕にとって、非常に勉強になる展示の数々である。

    油断して家に帰ったら、ドアを開けた瞬間、 むわあっとした空気と、すさまじい臭い。 やな予感がして、台所の鍋を覗くと、異臭が一気に溢れ出した。 ああ、シチューが、シチューが、台無しだア。 一週間、食べ続ける計画だったのに、二日目にしてこんな風に撃沈してしまうとは。。 なんてこった。 今、しばらく金がないんだ。。 これから、何を食べて生きていこう・・・。


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