日記:2000年06月

最終更新:2002年1月23日 07:22



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安形氏にめいる
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06月30日
(金曜日)

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 [文献] 新刊の文春新書「アトピービジネス」を読んでいる.アトピーとステロイド剤の正しい理解を広め,アトピーという「作られた難病」に群がる魑魅魍魎たちを批判した本だ.読了したら感想を書くことにするが,とりあえず民間療法(実は金儲け)の一つの材料として各種の「水」が使われているという記述が心を重たくしたものだ.

 [研究] かつての同僚がWPGMで発表をしている(ポスター)ので見に行った.Free Refreshmentとして,ポスターの脇でビールを配っていた.つまり一杯やりながらわいわい議論というわけである.5年前にアメリカのコロラド大であった学会では,なんとCoorsがスポンサーだったのでビールのみ放題だった(「Mサイズ」と称するコップで配っていたが,どうみても日本なら「大ジョッキ」という大きさであった)ことを思い出した.千葉大のS先生,岡山理科大のK先生とその場で水文学の将来について盛り上がってしまった.

  さて,そのS先生から飲みに誘われた.仕事があるので断ろうと思ったら,なんとMary Anderson先生もくるとのこと.これは千載一遇の大チャンス.ついていくことにした.Maryは大柄で陽気なアメリカンだった.安形のヘタクソ英語もビールの勢いでやたら滑らかになり…と思っていたのは本人だけだったかもしれないが,それでもそれなりに楽しいおしゃべりができた.でもよく考えたら研究の話はあまりしなかったような気がする(笑).でもまあいいや,地下水の世界で名前が売れてくると自然にMary(や他の中心的人物)と出会う機会も増えてくるだろうから.そんなわけで昨日・今日と研究室には行けずじまい.

06月29日
(木曜日)

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 [研究] AGUWPGMで発表.ポスター発表(概要はAGUのWWW上で公開)である.火山体の水に関するセッションに含まれるもので,セッション全体の構成は,午前中口頭発表・午後ポスター発表(ポスターの前でフリーディスカッション)というものであった.

  ポスター発表の祭には,「何時から何時まで発表者はポスターの前にいます」といった掲示も出しておかねばならない.安形は,午後はGEWEX,GCIP,GAME関係のセッションを聴きに行きたかったので,ちょっと遅めの15:40〜16:40をディスカッションタイムに設定した.そうしたらあまり人が来ない.どうやら1400〜からがメインの時間帯だったようだ.それはそうで,火山体の水文学を主に扱う人がGEWEXのセッションに多く顔をだしているとは思えない.午前中の口頭発表セッションが終わって昼食を取ったらみんな大挙してポスター会場に行ったのだろう.

  夜,新宿ヒルトンホテルで歓迎晩餐会.たまたま同じテーブルに座った人が水文学者で,すぐオトモダチになった.一人は台湾から来た人,もう一人はインドネシア出身の米国大学勤務研究者.ご自慢?の名刺を交換しあった.印象的だったのは,彼らのいずれもが日本文化に強い関心をもっていることで,台湾の人は浮世絵と日本の西洋画家の本を買い集めており(梅原龍三郎と,あと二人私のまったく知らないような画家の名前をだして,この人の本が欲しいのだけどどうしても見つからない,なんて言っていた.ちなみに後の二人というのは台湾の美術界に大きな影響を与えているらしい),もう一人は日本神道の実像を求めて神社を巡り歩いているとのこと.質問されてなかなか答えにくかったのは,仏教の寺院では仏像があるけど,神道の神社には何がある?という問い.鏡とか剣とか木の板とか,日本語で御神体というものがあると答えると,鏡にはどんな意味があるのか云々とさらにツッコミ.卑弥呼の時代から綿々と続く信仰を説明するのに骨がおれた.でも面白い経験だった.

 [生活][経済・社会] また,この二人が共通して言っていたもの:「築地は美味い魚を安く食べられる食堂がたくさん集まっててすばらしい」→初めての東京にしては結構ツボをおさえてますね.「東京はとてもきれいな街でびっくりした」→本当か?と思ったが,まあ比較の問題なのかもしれない.いったいどこと比較したのだろう.「新宿駅は実に複雑で,乗り換えは大変だった.また,地下鉄に二つの会社があって,乗り換えには切符を買いなおさなければいけないのは不便」→確かにそうかもしれない.個人的には新宿よりも池袋のほうが(似たような通路が多いので)難しいとはおもうが,さすがに都営新宿線から丸の内線への乗り換えははじめての人にはキツイだろう.

 [水][電子・コンピュータ] 名水大全に,なんと広告掲載の依頼がきた.たった4000人/月しか見ないサイトなのに,広告の世界のいろいろ大変なのだろう.返事は保留中.単なる邪魔者になるかもしれないし,更新意欲を高めてくれるかもしれない.メリットデメリットがいまいち読めない.本業の邪魔になるほどの負担が来るようなら即却下である.

06月28日
(水曜日)

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 [研究] 明日のポスター発表に向けて準備.家に缶詰.夕方プリントアウトのために研究室におもむく.すると月曜日の夜に入ったというメールがあって,水曜日18:30にパーティがあるので出てくれないかとのこと…ってもう間に合わない!結構面白そうな会だったのだが残念&招待してくれた方には申し訳ないことをしました.

 [電子・コンピュータ] 学会では名刺が重要.本当はリプリントの方が(研究者としては)ふさわしいのだけど,かさばるから名刺だけもらってあとから郵送することにしよう.で,実は現在名刺を持っていない.というわけで自作した.エーワンラベルマルチカード名刺10面に印字し,切り取る.この切り取りは,紙に特殊なミシン目(印刷にはほとんど影響しない)が入っていて,その線で切るものである.これは便利.

  と思ったら1ヶ所間違いを発見.手書きで訂正することになった.やれやれ.他人の間違いはすぐ見つけるくせに(笑),自分のやったことに対してはずいぶんチェックが甘くなるものだ.

06月27日
(火曜日)

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 [研究][地形・地質] 代々木の国立青少年センターでAGUWPGMが始まった(30日まで).地球物理のあらゆる分野のセッションが集まった結構大きな学術大会である.おおよそ1400名の参加があったそうだ.大学院時代の同僚に偶然会ったので発表を見てきた.ひさしぶりにdeepな地形学の話ができた.また,理学系と工学系の思考法の違いもさることながら,理学系の中でもモデリング屋とフィールド調査屋の間に深い溝があることなどを話し合った.

  会場の周りは地形の凹凸が大きくてなかなか面白い.だいぶ歩いてしまった.すべての坂・すべての起伏は,理由があってそこにあるという自然観をもつと,ありふれた街角が新鮮に見えてくるものだ.ただ,こういう面白さを共有できる人は,地理学教室を出てしまった現在,周囲にはいない.まぁそれ自体はしょうがない.いないのならば,自分でその面白さを伝えるしかないのである.それもまた面白いではないか.

06月26日
(月曜日)

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 [水][電子・コンピュータ] 今日は名水大全へのリンク依頼が異様に多く来ていた.カウンタをつけた今年2月の段階ではおおよそ2000アクセス/月くらいだったのが,最近では4,000/月程度となっている.どこでどういう風に紹介されているかは知らないが,結構有名になっているらしい.

  ちなみに名水大全のカウンタは,NIFTYの「@ホームページ」で用意されている出来合いのものである.これの特徴は,リロードしてもカウンタが上がらないということだ.前回のアクセス(HTTPリクエスト)と違うIPからのアクセスがあったときに初めてカウンタが上がると聞いたことがある.もしそうなら,おおよそではあるが述べ何人が見たかということを表している.その何人が,いったい何ページを見たのかという情報は,残念ながらこれでは与えられていない.しかしとりあえずはこれで大丈夫だ.別にCRM (Customer Relationship Management)をはじめるわけではないから…

06月25日
(日曜日)

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 [アウトドア] 所属するクライミングクラブの「追悼祭」.毎年恒例の行事で,今年も長野県川上村,廻り目平キャンプ場で行なった.かつて山で落命したクラブ員をしのび,安全登攀を誓う集まりである.といっても最後にロク(死者)を出したのは私が生まれる前という話で,なんとも過去のことだ.しかしクライミング自体の危険のポテンシャルは,たしかに20年前に比べてかなり減少はしたものの,ゼロになったわけではない.

  ちなみにこの祭には面白いジンクスがある.出席しなかった人はそれから1年以内に大怪我か大病をするというのだ.10年間無欠席だった人がたった一回休んだその年に突然救急車で運ばれる羽目になったといったエピソードには事欠かない.ただし安形の場合は皆勤賞なのにずいぶんすごい事故をやっているぞ.それでも,普通なら3回は死んでいる(っておいおい)という事故から生還してきたのだからご利益はあったのだろうか.

06月24日
(土曜日)

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 [水] 山梨県忍野村周辺での水調査.忍野といえば忍野八海が有名だが,昔の文献にはその他にもいくつかの大湧泉が紹介されている.そのうち最大の「美清池(通称)」はついに見つけられなかったが,別の湧き水は見つけた.地形図の等高線を丹念に読み解くとそこに湧泉がありそうだということは分かる.ただしそういう地形は付近に数十とあるのだが…

 [地形・地質] 昔よく走った道志道を,久しぶりにたどってみた.ついでに道志の湯という温泉で汗を流す.温泉の近くで,道路の切り割に発泡のいい軽石層を見つけた.姶良丹沢軽石(AT, 約23,000年前.鹿児島湾が給源)だろうか?久しぶりに露頭削りなんかをやってしまった.相変わらず泥が好きな自分である.

06月23日
(金曜日)

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 [研究] 金曜午前のプライベートゼミは,今後の森林施業ならびに防災のあり方がテーマであった.前者は塚本先生独特の自然観・社会観が反映されていて,予備知識が相当ないと読みにくい章であったといえる(発表者はDCの院生だったのでうまくこなせた).日本中を埋め尽くす杉林がどのような役割を果たしているのか,プラス面とマイナス面を両方示された上で皆で考えたいものである.

 [研究][電子・コンピュータ] なんだかずいぶんいろいろなことをやった一日であった.PowerPoint2000(PPT2000)では,PPT97にあった「スライドを単純なHTMLファイル群に変換する」という機能が見つからなかった−XMLに変換するというのは当然あるが,しかしそうして作ったファイルをSolaris2.6上のMozilla4.7に読ませると見事に落ちた−ので,自分でその機能をもつVBAを組んだことがある.今日はそれをアドインにしてしまった.それから研究室内用のサーバ上ファイル管理機能をつくり,国土数値情報を扱うExcelアドインの設計をし,本業の論文書き(というか文章削り)に精をだし…やはり複数の仕事を一気に抱えているほうが全体としての仕事の能率はあがるものである.

06月22日
(木曜日)

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 [電子・コンピュータ][経済・社会] 衆議院選挙+最高裁判事国民審査の不在者投票に行って来た.前に住んでいた市では市役所でしか出来なかったのであるが,今住んでいる区ではいろいろな所に区役所の出張所があり,そこで不在者投票ができて便利である.さて,不在者投票はどこの出張所でもできるということであったが,一つ気になることがあった.名簿の確認はどうやって行うのだろう?もしかするとIT技術を駆使した何か面白いシステムが出来ているのかもしれない.そう思って行って見ると,なんと電話でどこやらに問い合わせているのであった.その程度で十分な数の人しか不在者投票にこないのかもしれない.だとしたら下手に凝ったシステムを使うよりも電話のほうがリーズナブルである.本当のプロのSEなら,むやみやたらに高度なシステムを組みはしない.必要な案件に必要なシステムを使うものだ.たとえそれが自社製品でなくても,だ.

 [経済・社会] 今回は誰orどの政党に入れたかはヒミツ.できるだけ未来を見通す能力が高いと判断した人・政党に入れたつもりであるが,さて….政治家ならばやはり未来を見通してその道をはっきり示せる能力(これはもう特殊能力に近いが)を持っていて欲しいものだ.今後の活動に注目していたい.

  それはそうと,選挙の棄権はかつて一度だけしでかしたことがある.これは珍しく日曜日に家にいて,さて投票所にでも行くかと思ったらなんともう閉まっていたというときであった.それ以外は皆勤賞だけど,不在者投票がほとんどであった.何しろ日曜日に町にいることは稀な生活なのだ.

 [電子・コンピュータ] 来週はいよいよAGUWPGMという大きな国際学会.東京の代々木で開催される.当研究室からもたくさんの発表がある(名誉なことに,そのうち一つは招待演説なのだ).こういうことはどんどん対外的にアピールしてゆかねばならない.というわけで発表リストを作ってみた.

06月21日
(水曜日)

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 [文献][電子・コンピュータ] アスキー発行の「Life with UNIX」(D.Libes+S.Ressler著,福崎俊博訳+坂本文監訳 )を読了.読了といっても再読である.最初に読んだのはもう忘れてしまったくらい昔.しかし最近ダメモトで注文してみたところなんとまだ余裕で入手可能なのであった.1990年発行であるが,実に11刷が1999年11月にでているのだ.ベストセラーかどうかは分からないが,間違いなくロングセラーの中に入るであろう.それにしても,このある程度UNIXを扱えないと1ページも理解できないような本が売れつづけているというのは驚きである.

  かつて夢中になって読んだこの本を現在読み返してみると,やっぱり内容の古さは否めない.しかしUNIXは単なるOSというよりは一つの思想体系であるとすら言ってもよいことは強く認識させてくれる.

06月20日
(火曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ] RAMSという数値モデルのSolarisでの動作について質問があったので見てみた.どうやらIBMRS/6000用に作られたFORTRANとCの混合プロダクトで,HP-UX, SGI(たぶんIRIX), Linux(どのディストリビューションかは不明)にポーティングしてあるらしい.Solaris7で動くかどうかは試してみるしかなかった.結局基本的なところはなんとか動かせたが,Makefileのセンスがいまいちで,またFORTRANとCの命名規約の擦り合わせにまるで統一性が感じられない.それにこのドキュメントの不親切さは何事だろうか.まあ研究者が作るとどうしてもこうなるのかなと思ったけど(他人のことは言えない(笑)),驚いたことに実はこれは商品なのであった.こんなんでカネを取るのか?よほどライバルがいないのか,それとも分からん奴は使うなというメッセージなのか…

  SunWorkshop Compilers 4.2のf90がかなりタコで,コンパイルでは並列処理オプションを食わせるとSegmentation Faultが起こり,リンクでは同じ*.oファイルを複数回書いてしまうとあるはずのオブジェクトが見つからないというし,かなり変であった.やれやれ.私がUNIXをはじめた頃のSUNは,「EWSならとりあえずSUNを買っておけばOK」というくらい信頼性が高かったものだが…まあパッチをもう少し探す必要があるかもしれない.それよりも最新版(FORTE ver.6)を買えという意味かな?

 [研究] 論文なんぞを書いている.といってもかつて書いた長い長い文章を削ればいいだけの話である.だがこの削るという作業が難物.自分がそれなりに主張があって書いた文なのだからなかなか削れないのだ.しかし冗長な文は百害あって一利なし.泣く泣く大鉈をふるっている.

06月19日
(月曜日)

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 [水][生活][天気と季節] (本来の意味での)五月晴れで結構暑い.こういう日は冷房がうれしい.というと当たり前の感覚に思われるかもしれないが,安形にとって冷房のありがたさとは涼しさ自体ではないのである.暑い日に冷房の効いた空間から外に出てゆくときの「モワッ」とした蒸し暑さ,あれが実は大好きなのだ.「いるべき場所に帰ってきたゼ」という感じがして,好ましく感じるのである.ところが冷房の効いた空間に入らないと暑さはたんなる暑さにしか感じられないのは不思議である.

  もう一つ言うと,洞窟(普通は1年中気温変化が少なく,夏は強烈に涼しい)から出てきた時には,外の暑さはむしろ不快である.自然の涼と人工の涼は,やはり感覚に微妙な差をもたらすのであろうか.

06月18日
(日曜日)

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 [生活][文学と言語][地理] 実家に帰り,妹の結納の品を見物.目録を見たら一つ足りない.「登慶恵」というものだ.なんだこりゃ?と思ったら実は時計のことであった.指輪ではなかったけか?と聞いたら本人たちの希望だという話.それはそうと,お相手は静岡県内出身とはいえかなり西部のほうなので,しっかり名古屋文化圏.相当簡略化してあるそうだが,とにかく異様に豪華な結納品なのであった.

 [ひと][生活] 親戚の一人(かなりの高齢)が具合悪くなり入院したというので急遽見舞いに.なんだか最近めっきり弱ってしまって,似合わぬ弱音を吐くようになった.ヘタな励ましで応答するのは逆効果かもしれないが,それならさて何と答えればいい?

  いずれは両親も,そして自分もこういう姿になるのであろう(安形の場合はその前に事故でくたばるかもしれないが).その時事実を冷静に受け止められるかどうか,あまり自信はない.

 [生活] さすがに妹の結婚式にいつものヨレヨレ背広ではまずいというわけで,親戚が勤めている百貨店の紳士服売り場,それもフォーマルウェア専用コーナーにいってダブルのスーツを見立ててもらった.180cm62kg,胴まわり73cmなのに78cmのズボンを履けない(足が上がらなくなる)という特異体形(親戚談)ではさすがにツルシではだめで,オーダーとなった.といっても仮縫いはないというタイプ.さて,フォーマルウェアコーナーには生地だけ展示してあってあとは完全オーダーメイドという商品がたくさんあった.素人目にもかなりよさそうな生地で,目の保養になった(値段ももちろんそれなり).昔新宿の京王百貨店でバカラやウェッジウッドのコーナーの品々をみて時間をつぶしていたことを思い出した.良いものをたくさん見ていると,心の中で何かが変わってくる感じがするものである.まさか紳士服売り場で同じような体験をするとは思わなかった.よく考えたらフォーマルウェアコーナーなんて生まれて初めて入るのであったから当然といえば当然かもしれない.

06月17日
(土曜日)

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 [生活] 部屋をきれいにしない報いがついに来た.早朝出かけようとしたらカメラが見当たらないのである.いつも目の届くところに見つかるのだが,2時間探してもどうしても見つからない.あきらめてそのまま出かけた.結局写真をとるヒマなどなかったのでそれ自体は良かったのであるが,たしか1週間前には見たはずなのにこれはおかしい.空き巣だろうか.しかしそれなら他に盗りやすいものはあるだろう…とりあえず結論は部屋を掃除してからかな?

 [車] 富士山北麓,大正時代の文献に乗っている湧水を調査.そして上九一色村にあるオフロードコースに向かう.といっても許可されていない本当のウィルダネスを勝手に走るという悪いことをするのではなく,管理されたコースで遊ぶのである(こういう商業施設は,ちょうどクライミングの人工壁と同じで,知らない人には存在を想像することすら難しい代物だろう).オフロードは初めてであったが,実に楽いものであった.全体的な調子はクライミングによく似ている.また,各セクションは詰め碁のような雰囲気で,中にはちょっと気づかない鮮やかな「手筋」が必要になる区間もあるように感じた.集まってきたジムニー乗りのノリはクライマーのそれにそっくりで,全く違和感は感じなかった.

06月16日
(金曜日)

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 [研究] 今日のプライベートゼミの内容は先週に比べれば少しは平易な内容だった.それにしても,Coweeta試験地のように数十の実験流域をずらりとそろえた演習林は日本にはないのだろうか?Coweetaの結果を元にして日本での状況を予測するのが現実的云々といった文章がテキストの中にあったけど,日本人としてなんとも恥ずかしい限りだ.ここで,かつて民間に出ようかと思っていたとき,思い切りカネを貯めて実験流域を買いたい(ついでにプライベート奨学金も作りたい)なんて考えていたことがあったのを思い出してしまった.

 [水][電子・コンピュータ] 名水大全のカバーページを更新.ついにマニア路線にも飽きて?超メジャーである「龍ヶ窪」を題材にした.といってもやはり,普通の説明はしないのであった(笑).

 [研究][天気と季節] 夕方,日本大学 文理学部 地球システム科学科で月1回行われている陸水学研究会へ.諏訪湖御神渡りの毎年の生起日を示す古文書から古気候を復元するための基礎的研究について発表があった.良く引用される文献が実は重大な誤りを含んでいたこと,これまでまったく存在を知られなかった20世紀前半の気象観測データを発掘したこと,そしてなんといっても,あれほど有名な御神渡りでも未解明のことがあまりにも多いということが印象深かった.なお,最近御神渡りが少なくなっている原因について安易に温暖化に結びつける論調がやはりあるらしい.水門の影響・熱源としての排水の影響・雪の影響などなど,調べなければならない点はたくさんあるというのに,温暖化というと何か分かったような気になってしまう.困ったものだ.

  ちなみに同研究会にはいまや伝説的存在となってしまった吉川虎雄先生が出席している.今回は御神渡りに関係して,南極の海で見られた氷の衝突に伴う衝上現象(とでも名づけようか)をスライドで紹介してくれた.いやはや貴重な体験である.

06月15日
(木曜日)

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 [水][文学と言語][天気と季節] さみだれのあまだればかり浮御堂 (阿波野青畝)という句そのままの雨が連日降っていたが,今日はお休みらしい.雲は多いものの時たま太陽も遠慮がちに顔を覗かせる.五月雨という言葉は本来旧暦5月ころの梅雨の雨をさすことばであるはずだ(少なくとも歳時記ではそう)し,五月晴れというのも−これをサツキバレと読むなら−梅雨の間の晴れ間をあらわす単語である.が,現実には後者はもう「5月の気持ちいい晴れ」を表すものとして使われる例が多いのかもしれない.その「現代風」の意味を表すならゴガツバレと読み,旧習慣の意味を表すならサツキバレと読んで区別するというのが現実的な解であろうか?

 [研究][生活] 朝,洗濯.で,なんと脱水機からあげたばかりのズボンをそのまま履いてきた.綿ポリ混合の土木作業ズボンは異様に乾きが速い(水文フィールド調査向き)のであるが,さすがにこんなことを試すのは初めてである.しかし期待通り,駅まで自転車で行くうちに大半が乾いてしまった.梅雨時になるといかに洗濯物を効率的に乾かすかがくらしの雑誌では話題になる.中には結構水文屋として参考になる事実が書いてあったりして興味深い.「くらしの中の水文学」というのは,(かつてhydroメーリングリストで流したことがあったが)大変に面白いものである.

06月14日
(水曜日)

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 [水][文献][文学と言語] 新潟日報事業社「新潟の名水」(2000年6月20日発行)を入手.注文してから2日で届いた.内容はオールカラーの県内の名水紹介.湧水26を含む全61ポイントが掲載されている.写真はかなりしっかりしていて,また,巻末の地図のできがなかなか(ちゃんと地形情報が入っているのだ).他都道府県の同様の本を出すときには参考にして欲しいオススメの本だ.ただし,糸魚川静岡構造線(糸静線)とフォッサマグナを混同するのは止めてもらいたいものだ.こういう誤解は,コンピュータウィルスと同様になかなか根絶できないものだということを再認識した.

 [電子・コンピュータ] VBで凝ったフォームを作っているときに気が付いたのだが,F1を押してもヘルプが出てこない.MSDNを入れていなかったのだ.そういえば4月にVisual StudioとMSDN Libraryをすべて別パーティションに移そうとして,Visual Studioのみ移動が完了していたのだった.MSDNはアンインストールしたまま忘れていた.ということは,ほぼ2ヶ月,まったくヘルプなしでVisual Studioを使っていたことになる.困ったときにはF1キーということが染み付いていたのだけど,ある程度仕事のルーチン化が進むと,それほどゴチャゴチャ考えなくてもコードが書けるようになっているようだ.しかしながら,HELPを紐解かないということは,あまり能力を上回るような挑戦的な課題に取り組んでいないand/or自分の知識範囲内でのみ課題を解決しようとしているということを意味している.ちょっと反省もさせられた.しかしまあ,この研究室にいる限りは難易度の高い課題が今後次から次へと湧いて出てくるのは間違いないだろうけど…

06月13日
(火曜日)

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 [研究][電子・コンピュータ][ひと] M2生の修士論文テーマ決めミーティングに顔を出す.GCM-LSM(SiB2,BATSなど)-河川流出モデルの間の組み合わせは,まだまだよく進んでいない分野であるが,さて現在どこから手をつけるかとなると,いろいろありすぎて困るという状態.修論テーマについては,一応安形的好みは言ったけど,最終的には修論生自身の判断で選ぶことになる.何はともあれ,修論が終わった段階で,著者自らがこれは面白かったと言えるような研究であれば最高だ.なお,シミュレーションの高速化の話でそのM2生と盛り上がった.安形はかつて超大規模シミュレーションの専門会社で食い扶持を稼いでいて数値計算の高速化に携わっていたので,実感から言うと各種モデルはもっと速くできると思う.単純にコンパイルオプションのカスタマイズをするだけでも見違えるように速くなることがよくあるので,それほどハードルは高くない.というわけでぜひみんなでやってみたいものだ.ところでGCMをSUNWorkshop Pro C Compiler (CC)でコンパイルしても,コンパイラはポシャらないのだろうか?安形は何回もSun Pro CCがSignal 11や内部アサーション(!)で停止するのをこの目で見てきたので,「SUNも落ちたものだ…」と嘆いているのである(同じコードを,gcc2.95もCompaq cxxもきちんと通した.為念).

 [ひと] かつての同僚の見舞い.20万人に一人というレア&マニアな病気にかかって入院したのであるが,さすが将来を嘱望される研究者というわけで転んでもタダでは起きないようだ.病気に関して相当勉強してそれをWWWにまとめ,現在は体調と検査結果の長期モニタリングを続けているのだという.教えてもらったURLを家に帰ってから開くと,その病気に関する彼が作った詳しい詳しいページがあった.

  ちなみに上記の同僚はある海外プロジェクトから帰国したあとに病気が判明したのであったが,実は調査メンバーの多くの身に帰国後いろいろな災難があったといううわさがある.しかしながら,隊長だけはピンピンしている.「これはツタンカーメン王墓の発掘隊と同じ状況ではないか」とまことしやかなウワサを聞いた.まあその隊長はもともと無限に生きていそうなものすごい人であるが…

 [水] 上述の見舞いは東京都新宿区にある東京女子医大付属病院だった.地下鉄曙橋駅からその病院に至る道は谷底から台地上に上る坂を登る.安形が通った坂は現在は階段となっていて,脇に小さな神社があった.ダメモトで見てみたら,おっと,社の周りは清澄な水をたたえた小さな池ではないか!現在はその水はパイプから流れていたが,このパイプは神社の塀の外からきており,ソースは見えないため,結局どんな水なのかはまったく不明であった.しかし,少なくてもかつては湧水起源の池であった可能性が十分にある.

06月12日
(月曜日)

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 [研究] 留学生の一人がポスドクに応募するというので,申し込み書類の和訳を手伝うことにした.ついでにその人のやっていることをたっぷり勉強できて有意義な経験であった.それにしても,自分の書類をつくる時よりも気合が入ったなぁ(笑).案外そういう性格なのかもしれない.だとしたら,似た人とタッグを組んでお互いの書類をお互いが書くことにしたら書類作りの能率が上がるのだろうか?

 [電子・コンピュータ] 一昨日壊れた携帯は,内部に入った水が乾いたらしくて復活.ただしメモリーはほとんど全部消えていた(どういうわけか自機の番号のみは残った.EPROMにでも焼いているのか?).また,液晶の一部が表示されなくなった.この際携帯を使うのをやめようとチラリと思ったが,さてどうしようか.

 [水][文献][森と樹] 森田敏隆写真,光村推古書院発行「日本の名景:水〜名水百選」(新刊)を入手.名水百選を撮影した美しい写真のオンパレードである.水そのものもさることながら,周囲の緑の表現も巧みであり,まだ見ぬ水については探訪欲をかきたてられ,もう出会った水については「この水がこう撮れるのか」とプロの技術に脱帽するという一冊であった.逆にいえば,現実の水場はこの写真ほどきれいではない場合があるということだが….

06月11日
(日曜日)

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 [研究][ひと] 日本水文科学会二日目.昨日は質問をする人があまりに限られていて,特に若者の発言がないことが不満&不安だったが,今日は後輩のT君も活発に議論に参加しはじめたことが良かった.

 [研究][電子・コンピュータ] 学会の直後に開かれた,同学会流出問題ワーキンググループのミーティングに参加.実験流域等の,これまで大量に蓄積されながらかならずしも有効に使われているとは言い難いデータを一気にアーカイブしようという計画がある.思いっきり安形好みの仕事であり,協力を期待されているようだ.

 [研究][ひと] 高村先生のお部屋を伺うことができた.ついでに地球環境科学部の建物内を探検.地理学科と環境システム学科の2学科がある.文系も理系も同じフロアでいっしょに研究をしている姿は,やはりもとが地理だなぁ.こう来なくてはいけない.それにしてもこのご時世に,学科を増やしてしまうとは大変な政治力である.

 [車][森と樹] T君を助手席に乗せ,和光まで送る.よく考えたら助手席に人を乗せたのはこれがはじめてであった.家の近くで洗車し,泥汚れを落とした.ガソリンスタンドで洗車してもらったのははじめてだが,意外と安かった.洗車の前に車体をよく観察したら細かい傷がいくらかついていた.心当たりといえば木の枝くらいだが,枝でも傷はつくのだろうか.

06月10日
(土曜日)

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 [研究][水] 日本水文科学会.このキャンパスはチャイムがわりに音楽が鳴る.なんと学会発表中の教室にも大音量で鳴った.BGMつきの学会なんてはじめてである.しかもそのメロディは「恋は水色」.そう,なのである!どうせなら「シェルブールの雨傘」あたりも欲しいところだ.このあたり,学会発表に慣れた人なら発表中にメロディが流れたときにはジョークを飛ばせるのだが,なぜかプレゼンにあまり慣れていないような院生の発表のときにばかりメロディが鳴ったのであった.

 [水][ひと] 熊谷キャンパス内には小川がある.これはなんと一級河川なのだそうな.ちゃんと看板が立っていた.この看板の存在自体,大学内に河川にこだわりをもつ人がいることを暗示していた.

 [研究][ひと][文学と言語] 学会懇親会の2次会はなんとキャンパス内にあるカラオケボックス.なんとも凄い環境のキャンパスである.伝説的存在であり,安形もじかには聞いたことがなかったA先生の「ドラえもんのテーマ」をはじめて聞くことができた.安形はリゲインのテーマの替え歌で対抗.もともと地形学バージョンしか完全には出来ていなかったので,水文学バージョンをアドリブで歌った.できは即興にしてはまあまあ.時間があればもう少しポリッシュアップしよう.ちなみにグローバル水循環の歌「Salaam Mousson Salaam Afrique」(松任谷由美)はここにも入っていなかった.水文屋なら大ウケの曲なのに,いまだにどこのカラオケでも見たことがない.

  2次会のあと車に戻るとき,雨脚が強くなる.と思ったら傘が壊れた.無理やり持とうとすると目隠し状態になってしまう.それでも無理やり歩いていたらなんと上記の一級河川小川に落ちて泥まみれになってしまった.柵があれば落ちなかったはずだが,柵を作れとは言わない.そのようにして,川は人々から遠い存在になってしまってきたのだから… 書類や財布などはすぐにかばんから取り出したので無事.しかし携帯は完全水没したのでおシャカ.

06月09日
(金曜日)

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 [研究][森と樹] 金曜午前のプライベートゼミは塚本良則著「森林・土・水の保全」第8章後半,をやるつもりだったが8.4節(遮断蒸発の特異的な性格)に2時間もかかってしまった.なにしろ当研究室には,森林と水にウルサイ人がたくさんドクターコースやPDにいて,しかも彼らがほとんど出席していたのだ.学部,M1用ゼミだったのに,いきなりPDやDCらのヲタク話で盛り上がってしまい,時間がかかってしまったのである(安形はあまりしゃべらずに済んだ).しかしそれもまたいい教育になっているのかもしれない.効果が出るにしても数年先かもしれないが,圧倒的な能力を持つ人の中で揉まれるという経験は目覚しい教育的効果を発揮するのだと信じている.

 [研究][車] 夜,熊谷の立正大学へ.翌日からの日本水文科学会のためである.概算で往復120km.ということは,もし車でいった場合はガソリン代は120(km)/12(km/リットル)×100(円/リットル)=1000円だから,公共交通機関の運賃よりも安い.したがって車で行った.守衛さんに許可を得て,駐車場内で寝る.夜は雨.水文科学会にふさわしい?

06月08日
(木曜日)

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 [研究][文献] 戦前の記事「我輩は水である(I)」(水野鉉三著,「水利と土木」誌.巻号など不明)を読了.助教授からもらった.寺田寅彦を髣髴とさせる文章.一人称で南海上から日本上空までの水蒸気の旅を記している.が,特色は日本人の科学的知識の向上を願う部分が非常に多いことであった.偶然ながら,下記「日経ビジネス」誌の学力低下問題と同根なのであった.

 [研究][電子・コンピュータ] 喜連川研との打ち合わせのために,GAME-Tの公開データがどんな時間特性(期間や間隔)を持っているか調べていたが,全部は見切れなかった.それにしても,現実のデータは不等間隔で,欠測の山で,ファイルフォーマットがいろいろで,どれだけのデータ数を一つのファイルにするのかが不統一で…と,極めてヘテロである.しかし喜連川研の人に言わせるとヘテロなほうが面白いのだそうな.整ったデータを集めてDBにするなんて素人でもできるというわけなのだろう.なんとも頼もしい限りである.

 [水][ひと] 名水といえばこの人,南正時氏は相変わらずの精力的な仕事振り.京都の淡交社からまた水の本をだしたとメール挨拶がきた.早速注文した.それにしても,本業の鉄道写真で数十冊の本をだしてその傍ら水の本も10冊近く書いているというのはものすごい馬力である.

 [研究][電子・コンピュータ][ひと] 夕方,喜連川研との打ち合わせ.喜連川先生の口癖?である「よし,カンタン!」は大いに気に入ってしまった(決してカンタンではないことに対してそう言う癖があるのかもしれない).小柄ではあるが相当馬力のある人であることを再認識.

06月07日
(水曜日)

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 [車] 生研公開で展示した大量の名水に関する本を取りにきた.めったに昼間の都内は走らないのだが,やっぱり混雑してますね.地元民ならではの裏道(以前自転車で探し回ったマニアックルートだ)は住宅地が多いので,大好きな遊佐未森もボリュームはやや絞り気味.それにしても遊佐未森の歌が好きだというと「安形らしいや」という人と「似合わね〜(爆笑)」という反応をする人と極端に分かれるのはどうしてだ?

 [電子・コンピュータ] PCの画面が突然真っ暗に!さてこういう場合何を疑うか?答えは簡単.「まずはケーブル」.やっぱりケーブルが外れていました.引っ越しのとき仮固定だったのをそのままにしておいたのです.PCが変になっということで青い顔をした初心者に呼ばれて行くと,実はケーブルの問題だったというのはお約束の出来事です.実はさらに大規模な事故の場合でも原因はものすごく単純だったりすることがありますね.

06月06日
(火曜日)

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 [文献] 昨日買った「日経ビジネス6月5日号を熟読.特集「日本を蝕む学力崩壊−反知性主義を克服せよ−」は極めて深刻な内容.内容のうち事実自体は周知のものが多いが,それが将来にどのような影響を与えるかという分析記事は,「なるほど,そこまでは考えつかなかった」という意味で面白い.いや面白がっている場合ではないが.

  ちなみに同誌は6月中は学力低下特集シリーズを組みつづけるそうで,大学人のはしくれとしては目が離せない.

  それにしても,記事の見出しに出てくる「世界で最も勉強しない高校生」とはまさに15年前の安形のことだなぁ(笑).

 [研究][文献] Water Resources Research最新号をブラウズ.海底湧水の話が出ていてオッと思ったけど砂浜海岸における栄養分供給の話がメインらしい.

 [研究][ひと] 農工大・中山先生の講演を聞く.学問の細分化に伴って何が失われたかという認識において,立場が極めて近いことが分かる.水資源工学には相当の「雑学」(と扱われかねないこと)が必要なのだ.また,複数分野の知識をもってかつそれらの「リンク」を考察できる人材が実に少ない,という問題意識はやはり強いようだった.ここも安形と同じであった.昔は珍しくなかったこういう人材がなぜ減ったのかについて議論が盛り上がった.これは上記日経ビジネス誌の特集の内容とも相通ずるものがある.

06月05日
(月曜日)

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 [車][ひと] 田舎の母親が実家の近くでジムニーをはじめて見たそうだ.で,感想は「四角四角で,なんだか子供の描く車みたい」.なかなか鋭い.

 [研究][文献]日経ビジネス」最新号(2000年6月5日号)特集は「日本を蝕む学力崩壊」.迷わず購入.って実は毎号買っているのだけど.

 [生活][経済・社会] 金の流れは水の流れと似ているところが多々ある.また,企業会計は地表面における複雑な水収支を想起させるし,企業や企業群の栄枯盛衰は競争を加味した生態学に相通ずるものがある.そういう意味で経済は極めて面白い.これがビジネス誌をよく読む理由だ.ただ,金の流れは少なくとも安形の財布は通過していないようだが(笑).いや,通過はしているかもしれないが,そうだとしても滞留時間は極めて短いようだ(涙).

 [研究] 研究室ミーティングで発表.博士論文の背景説明だけに数十分費やす.題名は「Towards the "true" hydrogeomorphology : What has been and what should be done」という大上段に振りかぶったもの.しかしこれくらいの気合とビジョンは必要だろう.

  さて質疑応答では工学的立場からの研究の意義を問われたがきちんと答えられたかどうか(発表・質疑応答ともに英語)疑問であるが,指摘自体は実に刺激的なものであった.理学部上がりの身としては,工学畑のものの見方は実に新鮮.もちろん安形も逆の立場から見たら新鮮なネタなり思考法を持っている,持っている…はずだ,たぶん.各種の見方をもつ人が同じ場所に集まって議論・研究を行うことは,ポテンシャルとしては大きなシナジー効果を生み出しうる.ぜひ実現したいものである.

 [研究][文献][地形・地質] 日本地理学会の「地理学評論」最新号が届く.今回は論説2本でいずれも自然系.うち一本はGISを利用した避難システムの構築ということで,生産研のINCEDEに縁の深い内容だ.もう一本は久々に出た,地道な氷河地形調査論文.フィールドは日高山脈で,ポロシリ亜氷期・トッタベツ亜氷期など懐かしい言葉がたくさん出てくる.

06月04日
(日曜日)

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 [アウトドア] 朝から快晴でクライミング三昧.新緑の中楽しいチャレンジだ.開拓中のどっかぶり超ガバルートをやらせてもらったが,足使いが悪くて上腕に力がかかってしまう.力で切り抜け,かろうじて敗退は免れたが,上半身のキレがまだまだであることが実感した.全盛期の状態に体を戻すためには,トレーニングのほかに少しムーブを蓄積せねばならない.

 [車] 新・安形号は舗装道路ではやや高速カーブ性能に難があるが,さすがに凸凹ダートでは王者.ジムニーの中では比較的オフロードを走りにくいとされているJA12Wではあるが,それでも抜群のダート走破能力であった.

 [水] 帰りに小鹿野町の八日見神水に寄る.雨の後だがむしろ湧出量はいつもより少ない.横瀬の生川延命水は時間切れで行けず.

 [水][電子・コンピュータ] 生研公開の余波で更新が遅れていた名水大全カバーページ画像を,帰宅後やっとこさ入れ替えた.今度の表紙は浅間山山麓の湧き水である.相変わらずマニアック路線.

06月03日
(土曜日)

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 [電子・コンピュータ] 家庭でのサイドビジネスで自作している,NASDA-EORCのTRMM画像ビューアの細部チェックを行う.Win95環境でも動かせるようにするのが理想だが,NCSAの作ったHDFライブラリ(Cのコード)のどこかにメモリを食いつぶす部分があって相当厳しい(ついでに言うとNCSAのmakefileそのままではWin95で実行できないというバグもある).NTなら何の問題もないのだが….

 [車] 新・安形号は紺色のジムニー(JA12W).台所を占拠していた旧安形号の荷物をやっと積み込んだ.台所の野越え山越え状態はひとまず解消.が,相変わらず部屋の床は半分も見えていない(苦笑).

 [アウトドア][車] 夜,群馬県上野村へ走る.雨.ジムニーは結構スピードが出る.車中泊には問題なし.

06月02日
(金曜日)

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 [研究] 研究所公開も二日目.中高生の団体がやってきた.なんと当研究室は「中高生おすすめコース」(誰が決めたんだ)に入っていなかった.それでも目立つところに宣伝ポスターを貼って客引き.客数は予想外に多かった.

  最後CCSRの展示を見に行ったら,あたりまえながら当研究室と密接にかかわる内容.なんだこれなら(ほかの研究室も巻き込んで)地球環境か何かを軸とした「独自おすすめコース」を設定してしまえばよかったと気づいたがあとのまつり.打ち上げの場でそのアイデアを披露するにとどまった.

 [研究][数学パズル][ひと] 降雨時系列のフラクタル性を研究しているAsselaさんから,降雨の時系列もやはり1/fゆらぎとなることが分かったと聞かされた.それにしても,いろいろな分野でこういうヲタク話ができる環境はなかなか素敵である.

 [ひと] 生研公開の打ち上げではビールが早々になくなったので他の酒を飲みまくる(安形はビール党.ビールなら相当飲める).皆もそれぞれにリラックス.「私の姉とお見合いしませんか」と安形に言う人物まで現れる.どこまで本気なんだか….まあお姉さんの幸せを本気で願うならもう少し人の選び方をを考えたほうがいいと思う(笑).

06月01日
(木曜日)

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 [電子・コンピュータ][数学パズル] 高校の頃考えついた覆面算「TEACH+LEARN=SCHOOL」に2つ解があることを最終的に確認.16年忘れていた問題のやっとの解決だったが,解が二つなら問題としては意味がない.すっきりしたというか残念というか.

  それにしても,今や全数調査といえどもExcel VBAで20分もかからないとは楽になったものだ.中学校の頃(Z80でN-BASIC.歳がばれるか?)では計算が終わるのを待ちきれないほど時間がかかり,手計算でも相当大変な問題だったのに.何はともあれ,腕に覚えのある人は手作業でやってみると意外と歯ごたえがあって面白いと思う.だから答えは敢えて書かない.

 [研究] 研究所公開というものがあった.安形はパネル4枚分のスペースを頂戴した.どんな見学客がくるのか分からなかったので書き方は多少迷ったが,誰が読んでも分かるレベルにした.内容は「Internet上の湧き水データベース:名水大全」(パネル1枚+大量の参考文献展示+展示物リスト自由配布)と博士論文ネタの「210世紀の水資源」(パネル2枚).

  と思ったら結局ポスター展示の文字なんて読む人はほとんどいないことを発見.まあそういうものか.

 [研究][ひと] また,お客さんがいないときにYangさんとhydrogemorphologyの将来に関する面白い議論ができた.

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安形氏にめいる
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