GPSノート
ゾンデ観測
ゾンデの水蒸気観測精度について
GAME-T ML より

万納寺さん wrote
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12月6-10日にインド、ニューデリーで開かれた
WMO(世界気象機構)の「地上からの高層大気観測システムに関する作業部会」
の会合に出席しました。ゾンデメーカーの人も出席していました。
そこでNong Khai 06UTC のラジオゾンデ観測の可降水量または湿度が
GPSまたはモデル第一推定値より小さいことについて、最もありそうな原因とし
て、

    <<<<<< AIRのゾンデのデザインが悪い >>>>>>

ということが挙げられました。

湿度センサーは日射に当たらないように取り付けられ、
ダクトから空気を取り入れて湿度を測定するようになっています。
そのダクトの設計(デザイン)が悪くて、日射を浴びて熱を持つ。
それで湿度に誤差が出ることがあるそうです。
モデル第一推定値と比べて06UTCだけ気温にプラスバイアスがあることも
その影響でしょう。

AIRのゾンデの話を指摘したのは、Sippican というアメリカのゾンデメーカーの

Thomas Curran という人です。
ゾンデが原因かと思われるトラブルはメーカーの人に聞くのが
一番いいのではないでしょうか。
ユーザーからの苦情から、自社製品の欠陥を把握しているはずです
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山中@神戸大 先生 wrote
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仲江川君、皆様、
まず最初に申し上げておくべきことは、今回の御質問とは直接関係はないのですが、
先週VAISALA社から連絡が入り、同社が今年春に事実上吸収合併した「AIR社のゾン
デは」現在ラインにある(部品が調達済み)ものを除いて「近い将来生産中止」と
決まったそうです。現在AIR社ゾンデ受信機を用いている所への対応はまだ検討中
(そのためもあってすぐには生産中止はしない)だそうです。(実はこれは結構大
問題で、ここのところ頭を悩ませていることの一つです)

さて、私も最近は現場から遠ざかっているので(荻野君、フォローお願い!)多少
古く不正確な答えになるかもしれませんが、

>> AIR社ならびにアメリカの研究者は放射補正は不要だと言っているそうなので、
>> AIR社は補正式とかは無いと言いますよね。そうなると我々自身でやらないと

ここで言う放射補正とは、普通は「温」度センサの「日射」による補正が大部分
のはずです。日射補正の基本的なやり方は、日本気象庁(明星電気製RS)のもの
が気象研究ノート194号のp.17〜20にありますが、最終的には実験的に確認するし
かないかなあと思っています。ただ、この補正は成層圏などになると(AIRが言っ
ているように可視光に対する感度を鈍くしてあるような場合を除き)無視できな
いのですが、対流圏内では大気密度が十分大きいので、直射日光でも高度10kmで
0.7度程度におさまります。特にGAMEで重要となる雨季の対流圏内、つまり雲の
下での観測ではこれよりもずっと小さくなるはずだと思っています。

それで、

>> GPSまたはモデル第一推定値より小さいことについて、最もありそうな原因
>> ダクトから空気を取り入れて湿度を測定するようになっています。
>> そのダクトの設計(デザイン)が悪くて、日射を浴びて熱を持つ。
>> それで湿度に誤差が出ることがあるそうです。

のような問題は、よくいう「日射補正」とは全く別種の話で、しかも技術的にも
最近になってわかったことのようですから、やるとすれば自前で考えるより他に
ありません。そもそも、貴君も十分に御存知のように、現在のゾンデ「湿」度セ
ンサは、どのメーカのものもそれぞれ(もっと根本的な測定原理・精度に)問題
があり、他の物理量よりずっと精度は落ちると考えるべきかと思っています(で
すから例えばGPSをゾンデで確認とか更正するなんてのはある意味でおかしい;
同様な逆発想がウィンドプロファイラとゾンデ測風との間に当初あって、これを
払拭するのに10年かかりました(笑)が)。

例えば明星RSやVIZなどの静電容量型(AIRもこれだったか、要確認→荻野君?)
の「湿」度センサに「温」度依存性があることは事実ですが、一般に(今回の観
測で重要な下部対流圏の)0度以上の環境下では無視し得る(ようにセンサ端子
に補償回路を組んである)はずなので、外気がちゃんと導入できているならば、
センサの「温」度補正は必要ない(と考えられ日本気象庁でもやってない)。

で、ここで指摘されているような、外気をちゃんと導入できてない、という可能
性が残る訳ですね。これも普通は推定が困難としてギブアップしているようです。
今回の場合は、日射によってダクトが暖められ、そのダクトが内部の空気の「温」
度を上げ、それが「相対」「湿」度に効くということですが、「絶対」湿度は保
存されるはずなので、何らかの補正方法がありそうですね。ダクトの「温」度は
先に紹介した「よくある」日射補正を応用できそうです(荻野君あたりちょっと
考えてくれませんか?)

実験的に調べる方法としては、地上で日陰と日向にゾンデを置いて比較したり、
また既に取られたデータについては、衛星やレーダやゾンデ観測値自身から雲ま
たは降雨の内部(100%のはず)や下方と明かに考えられる高度領域または観測例
と、明かにそうでないと考えられる例との比較を行う、などが考えられます。

とりあえず以上です。
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渡辺@福島大 先生 wrote
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仲江川様
御連絡たいへん興味をもって読みました。
GAME Publication No.6で Bangkokで実施したVAISALAとAIRの比較が掲載されています。
この結果はいずれも放射補正をしていません。
我々の比較観測では気温が上層でVAISALA
より高くでます。(特に時間に依存しません。むしろsonde個々の変動の方が大きい
ように思います)日中の方がその差は小さくなっています。
しかし,気圧を見るとAIRの方が上層で大きく出る傾向をもっています。100hPaまで
はほとんど誤差がありません。問題は湿度ですが,鉛直プロファイルはいずれも同じ
でよく測定されていますが,肝心の絶対値が20%程度異なることが分かりました。
しかし,これも固体差が大きく御指摘にあったような傾向は出現しておりません。
我々は,この観測で一定の傾向が分かれば補正をする予定でしたが,この観測では系
統的な誤差が見つからずそのままになっているのが現状です。
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竹内@千葉大 wrote
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  ゾンデ計測の湿度の値がある温度以下では正しく出ない(どこの製品かは覚え
ておりません)という事実はNASAのGoddardのMelfiら(今、Maryland U. of
Baltimoreへ移った)がH2Oのラマンライダー観測で10年前から指摘しております。
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気象学の暦
半旬対応表
IOP期間のみです。
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10/12-16        58      286-290
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タイの季節進行
  • 雨季
    • オンセット:4月下旬〜5月初旬
    • 終息:9月下旬
    • オンセット:5月中旬
    • 終息:9月中旬〜10月中旬
  • OLR
    • オンセット : 5月初旬〜中旬
    • 終息 : 9月中旬

文法のFAQ
ダイレクトファイルの入出力
入力

real z(nmax)
open( unit, file='***.dr', access='direct',recl=nmax*4)
nrec = 0
do 10 i = 1, xx
nrec = nrec+1
read( unit, rec=nrec ) z
10 enddo

出力

real z(nmax)
open( unit, file='***.dr', access='direct',recl=nmax*4)
do 10 i = 1, xx
write( unit, rec=nrec ) z
10 enddo

jwe0173i-w line 47 Invalid decimal character > was detected (unit=11).
(the relative position causing an error in a record = 0 )
>29 1 -88.75 243.75 0.16 60.00 0.16 60.00
?
この答えが配列の大きさ以上の所にアクセスしていたこと。不思議。
lib-4211 : UNRECOVERABLE library error
Encountered during a sequential formatted WRITE to an internal file (character variable)
内部ファイルの大きさ(文字数)とフォーマット文で指定した大きさを一致させる。
lib-4016 : UNRECOVERABLE library error
Encountered during a direct access unformatted READ from unit 10
Fortran unit 10 is connected to a direct unformatted unblocked file: "./GR3av"
IOT Trap
Abort (core dumped)
  • open文で、readファイルなのに、status='replace'となっていた場合
jwe0019i-u The program was terminated abnormally with signal number SIGSEGV.
error occurs at MAIN__ line 64 loc 08048e57 offset 00000457
MAIN__ at loc 08048a00 called from o.s.
error summary (Fortran)
error number error level error count
jwe0019i u 1
total error count = 1
  • open文で、readファイルなのに、status='replace'となっていた場合
jwe0019i-u The program was terminated abnormally with signal number SIGSEGV.
error occurs at spectral1d_   line 245 loc 08049afd offset 0000025d 
spectral1d_                         at loc 080498a0 called from loc 08048b5f in 
 MAIN__       line 55 
 MAIN__       at loc 08048ab0 called from o.s.  
error summary (Fortran)
error number  error level  error count
  jwe0019i         u           1      
  • 配列の要素範囲を越えて変数を扱っていた。
jwd1131i-s "grffrq.f", line 103: DO構文,IF構文,またはCASE構文の入れ子が 正しくありません
  • end [if,do,select] の綴りが間違っている等。