0807 雪の粒径分布

雪のレーダ観測はどのようになされるか?

乱流による降水エコーの広がり

1. 雪のレーダ観測はどのようになされるか?

1.雪のZR関係式の求め方(藤吉ノート56p)

2.a)降雪粒子の粒径分布を地上で観測する。
Imai et al. 1955
 気象庁技術報告 雪のZR関係は2時間程度でも大きく変わる。暖かいところで観測した(195535)ことも影響していると考えられるので、寒いところで再び観測することが望ましい7/9’8
Gunn and Marshall 1958
 融解粒子と個数の関係図。粒径は0.2mm刻みで描画。雪粒子の型も記録している。雪を雨と対比して記述している。
Ohtake and Henmi 1970
 第14回レーダ気象学会予稿集
Sekhon and Srivastava 1970
 降水量Wと中央粒径とZの関係
由田1975 研究時報27 107-111 関連文献(防災科研報告書)
Harimaya 1978
 北大の紀要
Yagi et al. 1979
 北大の紀要 1978年と1979年の新潟の雪の粒径分布を調査。78年は大雪であった。
Kikuchi et al. 1982
 気象集誌60,1215-1226 イヌビックでの観測。三部作のU。相関場と降水粒子、ZRの関係について記述。7/16’8

3.b)降雪粒子のレーダ反射強度因子と地上降水量を観測する。
Langille and Thain 1951
短時間に同時観測
Marshall and Gunn 1952
Kodaira and Inaba 1955
Carlson and Marshall 1972
Jatila 1973
Wilson 1975
Boucher and Wieler 1985

4.a)b)の組み合わせ
Matrosov 1992
 IEEEE 
Matrosov 1993
 AGU  Possibilities of Cirrus Particle Sizing From Dual-Frequency Radar Measurements 巻雲を観測するのに有利な波長を探す話。
Matrosov 1998
 
K
Xを使うことでレーリー域とレーリー域を超える範囲での雪粒子観測が可能となる。中央粒径Dmを評価することでZe-R-Dm関係を求めた。これまでのZe-R関係より精度の向上が見られた。積算雨量として評価したところ、0.03-0.04g/cm3の雪については誤差が25%以内に収まった。単純なZ-R関係式だと誤差が4倍にもなる。7/3’8

5.雪粒子はレーダでどのように見えるはずか?
横山&田中1984 Tを詳細に検討。7/1’8

雪の粒径分布については、連続の関係式が満たされるように

 

 

で与えた。したがって、落下速度がわかれば粒径を知ることができる。融解層内の粒径分布については通風係数を融解率と融解後の直径で求めて、落下速度を得て計算している。7/8’8

 

 

2. 乱流による降水エコーの広がり

小林ノート148pから

Wakasugi et, al. 1986

畳込みについての説明。

 

 

Gossard 1988

(要旨)

MUレーダで開発された粒径分布測定技術をX(915MHz)のレーダに応用して、上空の乱流のあるなしでスペクトル分布がどのように変わるかを調べた。観測対象に乱流の効果を入れる場合、数密度や雲水量の測定誤差は一桁に及ぶことがある。大気レーダで粒径分布を観測する場合の条件と限界についてのべる。

1.イントロ

Atras et al.(1973)によれば、乱流の効果を無視して、鉛直速度を測定する場合の精度はわずか1m/sであり、その精度では小さい粒子の粒径分布を求めることが出来ない。若杉他(1986,1987)では静止していない観測対象に補正を加えることで、晴天エコーのプロファイルは晴天時の大気分布を示すのに十分な情報を与えるとしている。そしてドップラーレーダは雲粒から雨粒まで幅広い水物質の数密度、混合比(?liquid water density)を測定できる。スペクトル分布は雲粒があるところで大きく変化し、この変化パタンは時間的に繰り返される。そのこと(繰り返し)で晴天からのエコーと雲粒からのエコーを分離できる。7/18’8

 

図1 25秒離れた観測例。19ビン以降、1m/s以上のところにピークが出現する。0m/s付近でグラフが平らになっているのはスパイク状のデータを人工的に切り落としたため。7/23’8

 

変動があることの問題点

1)   平均的な上下動が観測値に乗っている。そのため、観測されたドップラ速度はシフトしている。

2)   乱れが粒子の上下動を異なる割合で発生させている。だから同じサイズの粒子が均一に分布していても、ドップラ幅は広がる。

7/24’8

 

2 ガウス分布を持つ乱流によってドップラスペクトルが広がる模式図。粒子は全て同じ粒径を持ち、終端速度W1で分布していると仮定した。影をつけた領域は、静止大気中に、速度幅W間に終端速度W1で分布する粒子のスペクトル分布を示す。ガウス分布曲線はガウス分布を持つ乱流によって不鮮明にされた(smeared)、粒子のスペクトルを示す。SQ1は、乱流がなく、粒子からの反射強度が全て速度幅W間に集中している場合に、観測されるスペクトル強度密度である。したがって、影をつけた領域はZ1=SQ1×Wであり、Z1W1を中心とするZの増分である。7/31’8

 

7.結論

晴天時の風を測るシステムで雲・降水粒子のスペクトル、あるいは、粒径分布を、大粒子から100μmくらいまで測定できることがわかった。大気の流れを数mの波長で、降水粒子を8mm波長で測定することができれば有効であるが、システムが高価になる。したがって、ウインドプロファイラを大気の流れと、降水粒子を測定できるようにしておくことが望ましい。雲粒子の解析では405MHzのレーダネットワークは、地形性の雲であり、弱い降水をもたらす尾流雲(virga)の解析に有効であった。8/5’8

 

畳み込みについて

ウィキ:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B3%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%81%BF

畳み込み:関数fを平行移動させながら関数gを重ね合わせる。

離散値で定義された形を見るとわかりやすい。

要するに、要素すべてについて掛け合わせる。7/11’8

 

Kobayashi et al,2001

http://www.agu.org/pubs/crossref/2001/2001GL013254.shtml

UHF帯ウインドプロファイラで求めた粒径分布の利用。7/28’8