Turner
et al.2004で参照されている文献を調査
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Predictability
of Precipitation Patterns: An Operational Approach. I. Zawadzki, J. Morneau,
and R. Laprise, pages 1562–1571
Journal
of Applied Meteorology
VOLUME
33 NUMBER 12
December 1994[Abstract]
予測可能性は時間依存性と総観スケールのパラメータと関連するという論旨で引用される。
予測可能性をラグランジェ的持続によって降水の予測が可能であることと定義し、11のレーダ雨量分布について検討した。ここの事例によるが40-112分が予測の限界である。対流有効位置エネルギーが単独であるいは風のシアのエネルギーと関連して、考慮された場合、予測可能性の範囲と大規模場のパラメータを結びつけようという試みはうまくいく。この研究からは、メソスケールの予測可能性と総観場のパラメータを結びつけようという試みは、単独レーダの観測範囲限界が妨げになっていると思われる。
閑話休題:k-εについて
乱流モデルの一つ:基礎方程式の中に、乱れ運動エネルギーkと分子粘性消散率εが含まれる。参考
Statistical
Properties of Precipitation Patterns
I.I.
Zawadzki Journal of Applied Meteorology
VOLUME
12 NUMBER 3 April 1973 pages 459–472
[Abstract]
パターンとエコーの動きについての相関に関する初期の研究として引用される。
時空間の自己相関関数が水平面の降水過程について定義される。光学的な道具が設計され、平均、自乗平均、降水強度の変動ばかりでなく、時空間の自己相関関数の測定に持ちいたれた。対象は広く広がる対流性の降雨について、連続する降雨についておこなった。インップトデータはフィルムに記録したPPIであり、伝達(速度は)降水強度に比例して調整される。
An
Evaluation of Extrapolation Techniques for the Short-Term Prediction of
Rain
Amounts
A.A.
Tsonis and G.L. Austin
Atmosphere-Ocean 1981 54−65
重要な否定的な結果として引用されている。降水の傾向を説明する事で予測の改善を試みた。
GATE期間中観測された27の降水セルについて外挿法で予測した場合と「準定常」法で予測した場合の精度を比べた。
新しい手法では外挿法に比べて2時間先の予測値が77%の大きさで、あまり改善されなかった。
「準定常」法は事後解析により、最適な移流場を求めるものである(?越田観察、自信なし)
A
Dynamic and Spatial Scaling Approach to Advection Forecasting. A. W. Seed,
pages 381–388.
Journal
of Applied Meteorology
VOLUME
42 NUMBER 3
March
2003
[Abstract]
ナウキャストソフトの一つとして参照される。予測可能性は、時間に依存し、相関規模のパラメータに依存する。これは降水現象の多層構造によると考えている。
降水の定量的なナウキャストは気象レーダで観測された降雨場の移流に基づいておこなわれる。スペクトル診断法(S-PORG)は移流法に基づくナウキャストのシステムであるが降雨の場が空間と力学のスケール特性の両方を共通にあらわしているような観測を用いている。そのような観測とは、場の特徴の寿命が特徴のスケールに依存している(大きな特徴は小さな特徴よりゆっくり発達する)ことであり、観測されるスケールの外と中の間にある全てのスケールに特徴が現れていることである。
レーダの反射強度場の対数が場の組、あるいは階層に分解される。組の各場(あるいは階層のレベル)は限られた範囲のスケールについて元の場を代表している。階層の各レベルでのラグランジェ的時間発展が簡単に自己回帰モデル(ラグ2)を用いてモデル化される。これにより、様々なスケールの構造が発達するにつれて、予測場が滑らかになっていく。あるいは、ノイズ項が含まれていれば条件のシミュレーションを生み出すために用いることができる。本論文ではモデルの記述と最初の結果を示す。
Retrievals
of Horizontal Winds from Single-Doppler Clear-Air Data by Methods of Cross
Correlation and Variational Analysis. Stéphane Laroche and Isztar Zawadzki,
pages 721–738.
Journal
of Atmospheric and Oceanic Technology
VOLUME
12 NUMBER 4
August
1995
[Abstract]
Laroche
and Zawadzki(1994)と並んでVET(variational echo tracking)を紹介するため引用。
海風前線の再現のため、単独のドップラレーダを用いた水平風の推定手法を比較した。4つの手法があり一つは、TREC(tracking radar echoes by
correlation)法である。他の2つはTRECに類似しており、連続するエコーパタンの差分を最小にする用に風ベクトルを推定する方法である。これらは、TRECにリンクしており、VVPがここで記述する変動風回帰法に類似している。変動法の形式は反射強度の保存と動径方向の運動量方程式を使う。この方法はTRECとVVPの概念を取り込んでいる。結果はデュアルドップラーの結果と比較した。TRECより高い分解能の風の場が得られた。
6/17/04
A Variational
Analysis Method for Retrieval of Three-Dimensional Wind Field from
Single-Doppler Radar Data. Stéphane Laroche and Isztar Zawadzki, pages
2664–2682
Journal
of the Atmospheric Sciences VOLUME 51 NUMBER 18 September 1994
[Abstract]
変動エコー追跡(variational echo tracking)の技術を紹介する論文として引用。元は3次元の単一ドップラーレーダで晴天エコーから3次元の風を取り出すために利用。
変動法により三次元の風の場を取り出す手法を開発し検討した。手法の中に強い強制/弱い強制を取り込む。強い強制は連続の式。弱い強制は反射強度の連続。変動法は結果的に両者の結合したものとして提案される。C-バンドドプラ−を用いて解析した。デュアルの場合と比較。効率性(cost
function)は最小値を増大させるので初期値の推定が結果にかかわってくる。真の最小値を求める繰り返しを大スケールから小スケールまでおこなった。結果は有効であった。
6/14/04
Wavelet
transforms and atmopsheric turbulence
Lonnie
Hudgins, Carl A. Friehe, and Meinhard E. Mayer
Phys.
Rev. Lett. 71, 3279–3282 (1993)
waveletのスペクトルとフーリエのスペクトルが等価であるという論旨の中で引用。
海洋上の擾乱を時間構造について解析するため、waveletの交スペクトルと、交スカログラム(The scalogram is the
discrete wavelet transformation (DWT) counterpart to the well-known notion of
periodogram in the spectral analysis of time series、空間とパワーのグラフ?)を使った。海上での意味ある循環として、60m~と2km~の小スケールの混合と、大スケールの二次流が関連すると考えられる。
Fourier-Related
Transforms, Fast Algorithms and Applications
by Okan
K. Ersoy
連続した時間、孤立した時間、孤立したフーリエ変換をもうらし、複素、実数両方の関数に重きをおいた教科書。フーリエ変換の基本と、ラプラス変換、z変換の多面的説明を加える。例題、説明が多く、C言語、フォートランによるプログラムを含む。
6/11/04
Introduction
to Wavelets and Wavelets Transforms
book
reviewより:孤立する、あるいは連続する情報の理論と適用について統一的な見解を与える唯一の本である。時間的に孤立した情報の処理法だけでなく、数学的な観点を与える。
6/11/04
Scale-Dependence
of the Predictability of Precipitation from Continental Radar Images. Part I:
Description of the Methodology. Urs Germann and Isztar Zawadzki, pages
2859–2873.
Monthly
Weather Review VOLUME 130 NUMBER 12 December 2002
[Abstract]
オイラー空間ラグランジェ空間で抽出されたレーダイメージによる降水パタンの寿命を用いて、予測可能性を評価した。手法は3段階に分かれる。1.エコー追跡により降水の移動場を求める。2.準ラグランジュ移流スキームを用いて定常性を仮定しレーダエコーを移流させる。3.オイラーとラグランジェの定常予測を観測と比較し、寿命や予測可能性の他の指標を計算する。手法はイメージごと繰り返される。イメージは、予測可能性はスケールに依存すると考えられるが、これを表現できる代表スケールによって分解している。
解析は3つの応用があり、1.予測可能性のスケール依存を示す。2.数値モデルにより予報する定量的な降水量の予報技術を評価する基準を与える。3.レーダの降水パタンの外挿によるナウキャストを拡張する。これにより今回の手法は衛星画像の輝度温度に対応させるなどの拡張がある。
Scale
Dependence of the Predictability of Precipitation from Continental Radar
Images. Part II: Probability Forecasts. Urs Germann and Isztar Zawadzki, pages
74–89.
Journal
of Applied Meteorology VOLUME 43 NUMBER 1 January 2004
[Abstract]
予測のスケール依存性についての例として引用。
前の論文は手法の紹介と降雨パタンの寿命、予測可能性のスケール依存について言及。
本論文では降雨パタンの持続性を利用する手法が予測可能性をどのように拡張していくかを紹介する。多くのユーザにとて予測可能性というのは特定地点の予報と同様に重要な問題である。評価について4つの手法でおこなった。一つは全く新しく、スケールと予測可能性について固有の(intrinsic)関係を利用するものである。結果はモデルの出力をダウンスケールして潜在的に利用できることを示した。おおむねファクター2の違いがオイラーとラグランジェの手法間に得られた。残りの3つの手法はスケール変数を利用しており、ラグランジュでは1km/min、オイラーでは2km/minの最適なスケールと予測時間についての係数が得られている。スキルスコアーが予測可能性の指標としてつくられている。エキスパートシステムや数値モデルについても予測の可能性を評価できる。
6/9/04
On the
Forecasting of Frontal Rain Using a Weather Radar Network
K.A.
Browning, C.G. Collier, P.R. Larke, P. Menmuir, G.A. Monk, and R.G. Owens
Monthly
Weather Review VOLUME 110 NUMBER 6 534–552 June 1982
[Abstract]
広く実施されている短時間予測の例として引用。
前線を対象に1979から1980の29降雨を対象、640km×640km(1grid20km)が対象領域
6/4/04
Combining
Satellite and Radar Data for the Short-Range Forecasting of Precipitation
A. Bellon, S. Lovejoy, and G.L. Austin
Monthly
Weather Review: Vol. 108, No. 10, pp. 1554–1566. 1980
GOESの赤外可視画像とレーダデータにより予測降水量を推定するアルゴリズムを東カナダ程度の領域で、衛星画像に適用した。
次に、天気図と重ねるため、円錐投影によって、デカルト座標に変換する。パタン認識の技術が全体図のうち16の小領域に適用され、雨の予測域の置き換えを追跡することを証明した。このシステムの短時間予測における可能性について簡単に述べる。
6/3/04
Forecasting
of hourly accumulations of precipitation by optimal extrapolation of radar
maps • ARTICLE
Pages
211-233
Journal
of Hydrology Volume 157, Issues 1-4, Pages
1-395 (May 1994)
A. Bellon and I. Zawadzki
Turner
et al.2004では予測可能な空間スケールの時間依存性および総観場との関連についての研究として参照。
予測時間と、空間スケールの関連性。適切な予測を得るためにはデータを空間的に平滑化することが必要。
面積と予測時間の関係で、平滑化によって10%誤差が減少した。平滑面積A=L2であり、L=kTλとされる。
代表的な値はT=60分でL=17.6km
6/3/04
Title:
The use of digital weather radar records for short-term precipitation
forecasting
Author(s):
GL AUSTIN ; A BELLON
Source:
Quarterly Journal of the Royal Meteorological Society 1974
Volume:
100
Number: 426 Page: 658 -- 664
気象レーダによる短時間降雨予測の開発。コンピュータによる、パタンマッチングを利用し、2,3時間先の
雨量を予報する。雨域の境界を決める事で雨システムの追跡が可能となる。
評価手法にはかなりの注意を払って、トロントとモントリオールで異なる7日を含む30以上の実験をおこなった。
雨によって予測可能性は異なるが1時間程度は全ての事例について有効な手法が得られた。
6/2/04