MRR観測報告
越田 04/12/08
9/27’6追記
1.観測モードを10m間隔としたときのMRRとディスドロの比較
2.台風の時の粒径分布の変化(予定)
・ 鉛直方向のMRR/RD80の減少について−粒径の変化は考慮しているので粒子成長によるRrの過大評価の影響は小さい
・ 細かい時間での観測が必要
・ AWSの比較も入れること
・ 鉛直方向N(D)の比較を行なう⇒減衰量の計算を行なって補正式を見つけることを試みる←「これくらいやれば研究っぽくなる」
・ TRMMと比較する事
・ テクニカルには地上付近の極大値(40m高度)でディスドロとあわせこみを行う
・ 観測モードを変えて地上付近減少の様子を探る
図 1T0422とT0423のMRR/RD80鉛直分布の比較
鉛直分布は台風で最も強い降雨をもたらす部分(目の外壁)はMRRの観測が欠測となっている高度があるので、その時間を除いた時刻で評価した。
T0422:2004/ 10/ 09/ 0: 00 〜2004/ 10/ 09/ 16: 50 T0423:2004/ 10/ 20/ 0: 00 〜2004/ 10/ 20/ 21: 50
全層7mm/hの場合のgunn, K.L.S. & T.W.R.east(減衰量をKband:K'=0.21R^0.04(dBkm-1/mmh-1)で計算)による降雨減衰の効果を黄色い実線で示す。
1.10m観測モードでのMRRとディスドロの比較
高度200m
高度20m
高度10m
図 1 MRR観測高度200m、20m、10mとRD80の比較
学会で報告した2004年6月の観測での比較
図 2 MRR観測高度200mとRD80との比較(気象学会2004年秋季大会発表)
結論:同じ高度200mで比較した場合6月観測と10月観測では6月のほうが過大評価
推論:気温による熱雑音の影響
降雨ごとの総雨量比(MRR/RD80)と降雨期間の平均気温の関係を調査した。
図 2 降雨期間の平均気温と雨量比の関係
青丸:今回追加した台風の事例
6月の雨では気温によらず、MRRはRD80に比べ、1.5倍程度過大評価する傾向であった。
気温と、MRRの過大評価の関係は簡単に関連付けることができなかった。
問題点:10m高度での過小評価の原因
高度方向の精度に関して
鉛直方向の雨量比の変化、左:台風0422号(16:50まで)右:台風0423号(21:50まで)
グラフの形状はよく似ているが、T0422のほうが1割程度T0423より大きい。
40mより下層で雨量が減少する理由は不明である。下記のとおり。あるいは、叩き込みの結果、シグナルを消していることも考えら得る。考え方として極大を示す40m高度を地上相当と考え、ディスドロメータの値で補正することを考える。
受信感度が飽和しているので、大きな受信電力を記録できない。データとして記録されるのは距離補正しているので、近いところは距離補正の結果、値が小さくなる。(9/26'6M社O氏コメント)
T0422とT0423の10m高度での粒径分布比較 粒径の大きなところで違いが大きい。
台風の経路気象庁のHP
左:台風0422号 右:台風0423号 ともに東京近郊を通過