日本の巨大湧泉

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はじめに

 湧泉における水の湧出は,低水時における河川流出に関連するきわめて重要な現象であるが,湧泉といってもその規模は様様であり,1分かかってコップ一杯の水がたまるものから,家庭用風呂桶を満たすのに0.1秒を要しないものまである.

 ここで,後者の大規模湧泉のうち,1m3/sec以上の湧出量を示すものを巨大湧泉として定義する.これら巨大湧泉からの湧出量は,たとえば湧泉湧出量が豊富なことで知られている富士山を例に取ると,山体全体からの湧泉湧出量の実に90%以上を占めている.したがって,湧泉湧出量の地域性を知る上では,まずこの巨大湧泉の分布を検討するのが近道である.

 そこで,日本における巨大湧泉をリストアップし,その分布の特徴を検討したのが上記の図である.一目瞭然であるが,日本におけるこれら巨大湧泉は,ほとんどすべてが火山の山麓にある


作成方法

データソース

 名水大全作成に用いた書籍類が中心だが,とくに火山山麓湧泉についてはYamamoto(1995)を主に用いた.ここで,湧出量は季節変動する場合が多くひとつの値だけを示すのはかならずしも適切な表示方法ではないと思われるが,大規模湧泉についてはその変動率は小規模湧泉にくらべて小さいという研究事例があるので,ここでは気にせず,たんに文献上の値を示すにとどめる.

 なお,いくつかの湧泉は文献に番号しか記載されておらず,別文献でも名称がわからないのでその番号を書いた.また,赤城山湧水のように井戸か湧泉か正確には不明というものまで入れてあるので,これは近々調べにいくつもり.

図の作成

 Microsoft Excel 2000上のMicrosoft Mapで海岸線データを描き,これにデータを重ね合わせ,シートのセルの枠線を消した上で,「PrintScreen」キー押下によりクリップボードに表示画像を流しこんだ.これをMicrosoft Photo Edhitorでトリミング・減色・GIF変換した.



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