第1回MAHASRI 国内実行委員会 議事録
日時:2006年05月20日,13:30-17:00
場所:筑波国際会議場,304号室
1. 参加者(敬称略・順不同)
鬼頭昭雄(気象研),一柳錦平(JAMSTEC IORGC),林 泰一(京都大),馬淵和雄(気象研),鼎信次郎(地球研),浅沼 順(筑波大),鳥谷
均(農環研),尾瀬智明(気象研),中澤哲夫(気象研),余 偉明(東北大),大楽浩司(防災科研),遠藤伸彦(JAMSTEC IORGC),高橋 洋(名古屋大),田中賢治(京都大),釜堀弘隆(気象庁),山中大学(JAMSTEC IORGC),荻野慎也(JAMSTEC IORGC),安成哲三(JAMSTEC FRCGC/名古屋大),上野健一(筑波大),藤波初木(名古屋大),増田耕一(JAMSTEC FRCGC),城岡竜一(JAMSTEC IORGC),冨田智彦(JAMSTEC FRCGC/熊本大),高橋清利(気象研),立川康人(京都大),松本 淳(JAMSTEC IORGC/東京大),樋口篤志(千葉大:書記),芳村 圭(東京大:書記),横井 覚(東京大:書記)
2. 配布資料
・プログラム
・資料1 MAHASRI計画の立案の経緯
・資料2 『第1回MAHASRI国内研究集会』開催報告
・資料3 Ad hoc meeting at the WMONEX25+ meeting at KL,
Malaysia
・資料4 Outline of the MAHASRI Science Plan
・資料5 MAHASRI science plan ver.
2に対するコメント
・資料6 国内・国際体制案
・資料7 第2回MAHASRI国内研究集会の開催概要
・資料8 The International Workshop on Asian Monsoon in
Vietnam (Tentative Plan Ver. 1)
・資料9 Agenda (Draft Ver. 1) of
International Workshop for the East Asian Monsoon Experiment
・資料10 水文・水資源学会予稿集原稿
・MAHASRI Science Plan Ver. 2
3. 議事
[開会挨拶 (松本)]
[自己紹介 (全員)]
3.1 これまでのMAHASRI立案の経緯について(資料1,2,3,5)
・ 松本(東大)より,経緯説明。
・ 沖(東大):他のCSEの状況はどうなっているのか?その辺の情報入手も国際プログラムの大きな役割。
・ 鼎(地球研):4月の北京でのMAIRS会議ではアフリカのAMMAの紹介があった。
3.2 MAHASRI Science planについて
・ 松本より,Science planの骨子説明。
・
沖(理):目的に掲げられた"To establish prediction system"の中身について,現業的なシステムを構築することも含まれるのか?
・
松本:完全には現業面のカバーはできない。しかし各Fundの目的にあわせて部分的な構築をめざす。
・
里村:沖JEPPはまさにそのようなシステム構築を目指しているので,含まれていると言って良いのでは?
・
鼎:そのような方向性は考えているが,サイエンスプラン執筆段階では陽には書かないようにしよう,となった。
・
沖(理):MAHASRIからJAXAに求められている役割を具体的に提案してほしい。
・
松本:了解。現時点ではGAME実行時とは状況が大きく変わり,大部分の研究費が競争的資金になっている。それらを束ねる役割をMAHASRIは担う。
・
鬼頭:地球温暖化の問題はScience planに含まれているのか?
・
中澤:p24に,"may be out of
focus"と書かれている。
・
増田:人間活動の影響,という表現では含まれている。
・
沖(大):GAMEでは,日本における温暖化以外の気候研究はほとんど全てを束ねていた。
・
山中:各Fundのお題目にも注意を払うべき。例えばJEPPは「アジアに貢献する」は謳われてなく、「日本の天気予報」と「世界の気候変動」が謳われている。globalな気候変動とregionalな変動のどちらの理解を目指すのか?後者に重点がある印象。
・
田中:温暖化研究は,特別意識をしなくても,結果として貢献できるだろう。
・
沖(理):Focusを広げたからといって,fundが沢山つく訳ではないので,表現には慎重になるべき。
・
里村:多方面からのコメントに対する対応をいつ協議するのか?
・
松本:コメントが出揃うのは6月だろうから,7月初旬頃に対応を協議し,8月中には完成させ,GEWEXに提出する予定。
3.2 国内外の関連プロジェクトの紹介と連携方策について
・ 里村:京大COE,鈴木CRESTの紹介。
-
東南アジア諸国のCapacity Buildingへの貢献
-
インドシナ半島での自記雨量計観測網の展開
・ 馬淵:陸域相互作用システム研究連絡会の紹介
‐IGBP/GAIM 研究連絡会を発展解消
- 空間・時間スケールギャップ問題解決への方向性の探求
- 正確な現状認識 -> IGBP との関係
・ 立川:PUBの紹介。
- きっちりと全てが決められたproject というわけではなく,ゆるやかな行動指針のようなもの。
その意味で、MAHASRIとも共通する面がある。
-
科学的な研究テーマを単位とするワーキンググループと国・地域を単位としたワーキンググループがある.
-
スリランカにあるInternational
Water Management Institute (IWMI)にPUBの事務局があり,ホームページのメインテナンスやニュースレターの発行を引き受けている。
-> これをベースにして(ある種お墨付き的な意味合いを持つ)ファンドを取る感じ。
・
中澤:THORPEXの紹介。
- Asian THORPEX
(2005-2014), 台風,梅雨,MJO,ダストが主要課題
- Pacific
- 台湾が熱心に推進している(DOTSTAR, 台湾との名前は入っていない)
・
釜堀:気候情報課アジア太平洋研究センターの活動の紹介。
− 東南アジアにおける気候予測に関する調査
・
安形:GEOSS and MAHASRI Experiment in
Tropics (GaME-T) Databaseの紹介。
- Data policy に関しての取り決め,データセンターの並立(portal)についての取り決めが必要では?
→ 鳥谷:タイでは観測点を写真に撮って記録している。そういう情報もあると良い。
→ 増田:データ公開への流れ・公開情報の周知を考える必要がある。
・
荻野:SOWERの紹介。
- 対流圏界面付近の水・物質循環。2008-2009の冬のモンスーン期に強化観測を予定。
・
大楽:防災科学技術研究所の活動の紹介。
- タイで10年以上行ってきた観測研究遺産の利活用を図る。
- タイNRCTとのMOU更新の際には,NIEDの名前も入れてほしい。
- 調査旅費は所内の金で行けるが,新しい測器などを入れるには新規で研究費が必要。
・
沖(大):GaME-T(GEOSS
and MAHASRI Experiment in Tropics),沖JEPPの紹介。
- タイとのMOUに関しては,東大総長名で出すよう要求されて困っている。
・
鳥谷:農業環境技術研究所の研究紹介。
- 農環研運営交付金「気候変動に対する水田生態系応答のモデル化とコメ生産の広域リスク評価手法の開発」
- 農水省委託研究「地球規模水循環変動が食糧生産に及ぼす影響の評価と対策シナリオの策定」
- いろいろなチャンネルでの大学との共同研究方策を模索
-> application
について農環研の知見が活かせる。
3.3 当面の行事予定(資料7-10)
・ 7月14-15日: 第2回MAHASRI国内研究集会(資料7)
馬淵:今後は,集会で発表したい場合は,申込する形になるのか?
松本:そのつもりである。
沖(大):そのような申込制の集会は,学会のセッションでやったほうが良いのでは?
樋口:具体的には,地球惑星連合が良いのでは。
安成:その際,主催はMAHASRIの実行委員会にすると良い。実行委員会は,学術会議下の小委員会として公式にauthorizeするとなお良い。学術会議の新体制が固まったいま,その提案のチャンスでもある。
・ 8月18-20日: Vietnamワークショップ(資料8)
基本的には,ベトナム・日本中心。枠が決まったらopenに参加募集。Findがある人・機関からの財政援助を少額で良いから希望。
・ 8月29−31日:水文・水資源学会(資料10)樋口篤志が代表してPUBセッションで発表。
・
9月29−30日:台湾(資料9)”East Asian
Monsoon Workshop” Mike Chen 中心に立案。
台湾と中国・東南アジア・日本で南シナ海周辺での気象観測研究の実行を模索。
・ 10月16−18日:APHW(バンコク)
松本・沖(大)を座長とする”GEOSS and MAHASRI”セッションあり。鼎を中心にプログラム作成。
直後の19・20日に,International science panelをする部屋を用意。
・ 10月25−27日:気象学会(名古屋)
専門分科会は申し込んでいないが,MAHASRIとタイトルにつけた発表を組織的に申し込むことも視野に入れておく。
・ 1月 アジア水循環シンポジウム
連携を模索中。
3.4 資金獲得方策について
・ 現在の主要なfundは,JEPP4課題,環境省推進費,名古屋大地球水循環研究センター共同研究。
・ 安成:お金が無い,といっても,科研費も考慮するとかなりある。MAHASRI はcoordinationをしっかりやり,アピールを続けることが重要。GAMEもはじめは何もなかった。どれだけがんばっている(国際的・国内的)かが見えて文科省も動いた。今はその役割がCSTP に移ったといえるのでは? その意味ではFundingより先に、まず体制の策定が非常に重要→役人的にみても、「きれいに見える」ように。そうすれば,GAMEの時のように文科省も支援を考える可能性もある。
・ 沖(大):GAMEのときは、GHPだけではなく色々な「XX対応」がいて、その情報の共有がとても重要だった。今回もそのようにすべき
→CLIVERとかMAIRSなどの情報入るようにする。
3.5 国内体制
・ 安成:実行委員には,関連する組織からもれなく選出すべき。
・
山中:そのような場合,大学以外の機関には正式な依頼状が必要。
・
沖(理):JAXA/EORCには,GAME同様MAHASRIにも何らかの形で貢献していきたいという動きもある。GAME時には住さんから直接EORCへの協力依頼があり,それなりの地位の人が実行委員会に入っていた。内容と形式が整えば、場合によってはJAXA内でのMAHASRI対応予算もあり得ない話ではない。
・
樋口:現段階では実行委員を決定する前の「実行準備委員会」との位置づけ。今日は実行委員会が発足できなかったので,次回の研究集会時には正式発足させる。
・
安成:実行委員会が,どこにぶら下がっているのかが役人的には重要。学術会議でしっかりとauthorizeされると解決する。
3.6 国際体制
・ 7月の研究集会時に検討する。
3.7
その他
・ ロゴマークやバナーの作成も課題。