地球水文学の領域


衛星データを利用した解析

気候システムの理解と将来予測のためには、まず現状を知ることが必要です。 そのために、全地球上に観測網を展開し、定期的にデータを取得する設備の構築が 不可欠です。
そこで、これまで地上における観測が続けられてきましたが、全球データの取得に際して 以下のような問題点があります。
1. 気象・土地条件等の制約により観測地点が偏在する。
2. 観測所の設置・維持には膨大なコストがかかる。
3. 地点毎に観測機器が異なる場合には誤差が生じる。
4. 全地点の観測データを定期的に収集することは困難である。
そこで現在注目されているのが、地球上を周回している衛星を利用した観測です。 衛星に観測機器を搭載することによって、全地表面を同一の観測機器で定期的に観測する ことが可能になります。
そして、衛星データを有効に利用するためには、系統立ったシステムの構築が必要であり、 現在、地上観測データを用いた検証、及び大気大循環モデルモデルへの入力による検証 が行われています。


衛星搭載降雨レーダを用いた熱帯域の土壌水分季節変動のグローバルな推定